嵐が丘の作品情報・感想・評価

「嵐が丘」に投稿された感想・評価

cyph

cyphの感想・評価

3.8
南仏に置き換えられた『嵐が丘』 戯曲みたいだし演劇みたい ライティングがずっと大仰で凄みのある画面 ずっと荘厳でずっと怖くて綺麗 幽霊・悪夢・荒野 カトリーヌがただただ美しくてそれだけで価値ある 切り揃えられたショートカット 生地の良い薄手のワンピース しなやかな曲線 仏語版『嵐が丘』の挿し絵になっているバルテュスの画を参考に撮られた映画とのこと(ビリヤード台にしどけなく横たわる彼女なんかまさしくそう)で、バルテュスをモチーフに撮られた完璧な美女を最高のライティングで見たくないですかという問い
smmt705

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初の『嵐が丘』なので他の映画版との比べ方も分からないけど、ロックの復讐しかり、カトリーヌの奔放さに愛があると言ってしまえばそうだし、ないと言えばない。干渉はしていないのに、生活が蝕まれていく。なんだろうかこの乾いた関係性は!ほとほとウンザリだ!
菩薩

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4.0
流石世界三大悲劇、最終的に誰も幸せになれないあたりが最高に面白い。それ以上にフェビエンヌ・バーブが滅茶苦茶かわいい上になかないいお乳してて、彼女の走る度に揺れるそのお乳(もちろんノーブラ)のせいで、俺の嵐が丘の方にも欲望の風が吹き荒れた。原作も読んでないし他の実写化も観てないからなんとも言えないところもあるけど、この終始閉塞感の漂った息苦しい感じはとても好み。撮影時にまぁまぁごたついてベルタとも仲違いしたとのこと、に加え撮影直後にトリュフォーが死んだとのことで、でもそんなマイナス要因がいい意味でも悪い意味でも作品に暗さと重みを与えているように感じた。若き俳優陣がかなりきちっきちと仕事をこなしている感じも観ていて凄く気持ちが良い、そして最後は完全に身の毛もよだつレベルで恐怖の底に落とされる…。男女ともに顔面スペックが本当に高いから眼福ムービーとしても有効だと思う、俺は今ショートかロングかって聞かれたら迷わずショートと答える(どうでもいい)。恋愛の究極形である一心同体性がもたらす悲劇、挿入される音楽が『イノセンス』みたいで激エモだった。
dailyfroth

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3.0
偉大すぎる原作に拮抗(対抗?)しようと気負ったのかしらないけど気取った陰鬱な文芸映画になっていてわりとうんざりさせられた。
冒頭からゆるゆるで生温くてちょっと笑った。この日差しに煤けてはいたがオレンジ色の煉瓦が見えて南仏だと思ったらやはりそうか。ノーブラにノースリという開放感、岩場でいちゃいちゃ。原作のエッセンスを濃縮しようとしたそうだが、ただ生きるだけで辛いという寒々しく閉塞した環境、誇大妄想的恋愛観、精神性という核を描けてはいない。本人も一度も(一度しか?)観ていないというのは失敗したと思っていたのでは。撮影時の問題あれこれが言い訳に聞こえてしまった。
まぁそれはそれで、夢から三年跳ぶところではここぞとクリエイティヴィティを発揮していてハッとする。
●'96 8/24〜9/6公開
『ジャック・リヴェット・フィルム・コレクション VOL.2』
配給: コムストック
ワイド(ヨーロピアンビスタ) モノラル
フィルム上映 たぶん1:1.85映写
パンフ購入
※爆睡
ムチコ

ムチコの感想・評価

4.5
こんなにわたしのイメージからかけ離れたキャサリンとヒースクリフ(カトリーヌとロック)!

リヴェットの映画はいつも、「その場にいない人、その場にないもの」の話をしている気がする。
irtkk

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4.0
BGMがたった一曲!というだけで信頼の置ける映画だ!
レコードから流れるダンス曲を除いては記憶では二、三回しか流れなかったと思う。
音楽は少ない程、誤魔化してない、観客をバカにしてない映画だと思う。
カトリーヌもロックも同じ部屋でお互いのまぼろしを見る。二人は二人で一人。
父の喪が明けて、狂い始める兄弟。1人の正直で残酷な女を軸に3人の男と3人の女の話。
彼女たちの舞台のロランス・コートも良かったけど、カトリーヌ役の子もなかなか魅力的。リヴェットさんは中性的な女子を使うのが上手いなぁ。
tjr

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4.1
格調高き悲恋の物語。エミリー・ブロンテの原作は未読。
荒野を二人で駆け抜けるシークエンスの開放感(レナード・ベルタの撮影とエキゾチックな音楽が相俟って素晴らしい)、亡き父の幻影やグロテスクな夢想、そしてラスト、鳥肌ものの到達不可なるイメージ。
ファビエンヌ・バーブがビリヤード台の上で見せる危うい無防備さ、リヴェットは仏語版の「嵐が丘」挿絵に使われたバルテュスの絵画を参考にしたらしく、何となく納得。心境と共にワンピースも変わる。