午前十時の映画祭14。
先週の『宗方姉妹』(1950)に続き、小津安二郎監督『小早川家の秋』(1961)鑑賞。
東宝さんの熱烈オファーに松竹専属の小津監督が快諾し単身乗り込んだ本作品。
新珠三千代…
寂しくなると言いつつも幸せの余韻を語る二人をカメラはベンチの背後で捉え、ふと二人は同じ動作で列車の到着に反応する。表情が隠されたままに映し出される寂寥感(静寂)と一連のカットに打ちのめされた。
居な…
午前10時の映画祭。
松竹を拠点にしてきた小津が東宝(製作は宝塚映画)で監督した唯一の作品。東宝の専属俳優のスターたちが役を演じる。前作「秋日和」(1960)で東宝専属の司葉子に出演してもらった…
可笑し味のある日常を存分に時間を使ってローアングルで描いた「小早川家の秋」。
何か劇的なものやメッセージ性があるわけでない日常が凄く凄く贅沢な空間だった。
遺作「秋刀魚の味」の1作品前の今作は、初期…