海を飛ぶ夢の作品情報・感想・評価・動画配信

「海を飛ぶ夢」に投稿された感想・評価

HK

HKの感想・評価

3.9
『アザーズ』『オープン・ユア・アイズ』に次いでスペインのアレハンドロ・アメナーバル監督(未だに名前を空で言えません)作品を観るのは3本目。
これまでとは打って変わって実話の映画化です。アカデミー外国語映画賞をはじめ数々の賞に輝いています。

25歳で事故のため四肢麻痺となり、約30年後に自ら尊厳死を選んだラモン・サンペドロの手記『地獄からの手紙』(タイトルが恐ろしい)がもとになっています。
手記と言っても手は使えないため口に咥えたペンで書き、周りの協力も得て出版された本です。公開時はラモンを演じるハビエル・バルデム(『ノー・カントリー』)の迫真の演技とともにメイクも話題になったとか。

重く難しいテーマであり、尊厳死という概念も国により微妙に違うようです。
本作は尊厳死について少なからず肯定的に描かれていると感じました。
もちろん、考え方や受け取り方は人それぞれなんでしょうが。

主人公ラモンの場合には頭脳は明晰で視覚・聴覚・嗅覚・顔の触覚はあり、会話によるコミュニケーションには問題なさそうです。
本人の苦悩がオマエにわかるはずはないと言われればそれまでですが、さまざまな障害を持つ人たち、四肢麻痺で介助は必要でも電動車椅子に乗り積極的に活動をしている人たちも知っているため、考えた末にしろラモンの頑固ともとれる死への切望が私には素直に肯定できません。

主人公とこれまで一緒に生活してきた人たちのラモンを失う悲しみ、とりわけラモンの面倒をずっと見続けていた兄嫁や、ラモンのことが好きな人たちの悲しみをみると、これでいいのか?と思ってしまいます。

本作のラモンは自分には生きる価値がないと言い “死ぬ権利”を主張します。
しかし、同様な境遇でも生きたいと思う人もいるわけで、一歩間違えばその人たちも死ぬ権利を主張すべきと思わせる怖さがあります。

尊厳死(もしくは安楽死)が法で認められている国もあるし、アメリカでは州によっても違うそうです。
このバラバラな現実が、正解は一つではないことを物語っているのでしょう。
nonno宣

nonno宣の感想・評価

4.0
尊厳死問題を扱った作品である
重いテーマだけにコメントも難しいがー
一つ言えることは世話する人が何より大変!
adeam

adeamの感想・評価

3.5
事故で寝たきりとなって以来、数十年家族に世話をしてもらって生きてきた男が尊厳死を望んだことで、家族の間に巻き起こった論争がやがて世間をも巻き込んでいく人間ドラマ。
カトリックの国であるスペインで論争を巻き起こしたことは想像に難くありません。
重苦しいテーマを扱いながらも、観客がそれを我が事として考えてしまうように分かりやすく落とし込んだストーリーが良かったです。
孤独と絶望の果てにそこから逃避する為の悲観的な死を選ぶのでなく、家族や周囲の人々からの愛を感じるからこその合理的で理性的な決断として描かれているので、主人公の感情の動きに納得感があります。
神父との口論のシーンは主人公の考えと本作のテーマを分かりやすく解説する機能を果たしていますが、神父を単なる盲信的な人物ではなく、それなりに筋の通った主張をさせるあたりは絶妙なバランス感覚でした。
恋愛要素が分かりやすい感動を生んではいますが、もっと家族の葛藤にフォーカスして深く掘り下げた物語を観てみたかった気もしました。
凄く良かった。だが、今、アウトプットに費やす時間が無い。

本当は逐一考えて文章にしたいのだが、単純に時間が無い。

なので、所謂尊厳死問題を扱った作品ですし、個人的にはこの話題は必ず、自死を認めるのか?問題に繋がるので、そこを逃げないで扱った本作はかなりの説得力がある。

何を本人の尊厳とするか問題も大きい。

が、そもそもこの世で生きてるだけで、いい事ももちろんあるけれど、辛い事の方が多いと思うし、理不尽がノーマルな世界なので、親和性は高い。私に。

このレビューはネタバレを含みます

夕日でラモンとロセが語り合うところ、美しすぎた。
一緒に死のうと誓ったフリアは本と共にラモンに会いには来なかったけど、夫に献身的に支えられて、悩んで、身体が動かなくなったとしても生きていく決断をしたのかな。
彼の周りには愛が充ちていて、ラモンが愛される人柄だったことがよくわかる。酷な映画だった。
尊厳死の権利、死を選ぶ権利などがテーマの、真実のラブストーリーだけあって、少し難しい映画だった。
首から下が麻痺になって動かなかなった事件と、家族が支えていて、生きてほしいと言ってくれる環境の中でそこまで死に執着していることが、あまり共感できない点だとは思った。実際にはもっと過酷なことだと思うし、あまり人に対して意見を言うのは難しいが…

医療倫理で、安楽死、尊厳死、自殺ほう助を習った。
尊厳死は、無駄な延命治療をせず、死ぬことに任せること。
安楽死は、医師や患者の利益のために死なせるか、患者本人が死を許容すること。
自殺ほう助は、自殺したいと思っている人に対して、自殺行為の援助をすること。
日本では、安楽死と自殺ほう助は認められていない。
死ぬ権利は、これから医療が発達していくなかで、向き合わなければいけない問題になっていくと思った。
文鳥様

文鳥様の感想・評価

3.9
また重いもの観ちゃった…😓
ちょっと訳ありのシニアの恋愛モノじゃなかったのかい?
だってジャケ写に書いてるよ…
「世界中が泣いた!魂を揺さぶる真実のラブストーリー」ってー😣
JAROに電話しなきゃ…💦

実話ベースで、テーマは尊厳死。
それじゃ、ケチはつけられないよね。
その立場になったものじゃないと理解できないだろうし、中途半端にわかったふりとか同情するのは失礼だし。

若い頃、事故で一瞬にして体の自由を奪われたラモン。楽しいこと、やりたいことがいっぱいで、体力も精力も充実したそんな時期に、首から下が動かなくなったら?
自分だったらという想像もつかない。

他人に依存するのは悪いことではない。
人は一人じゃ生きられないのだから。
でも依存することでしか生きていけないとなると、話は別。

何かに書いてあった安楽死と尊厳死の違い。
安楽死は、肉体的苦痛からの開放で合法。
尊厳死は、精神的苦痛からの開放で非合法。
痛くないんだったら、気持ちの部分だから我慢しなさいってことになるよね…。
どっちも比べられないくらい辛いことだと思うけど。

何があっても生き抜いて欲しいと願うのが愛か…
それとも、死にたいと苦しんでる相手の気持ちを尊重するのが愛か…

ロタとフリア。全くタイプの違う二人だったけど、共に同じ結論に達したということは、二人とも本気でラモンを愛したんだね。
ラモン、モテるなぁー✨

でも、フリアは自分の行く末を悲観して、結局ラモンと魂を一緒にすることは選ばなかった。
ロタはラモンの願いを叶えてあげたけど、ラモンの心は自分にないことを知っていた。
ラモンは苦しみを分かち合えると思ったフリアを自分のものに出来なかった。
しかも、フリアの頭の中にはもうラモンはいない…

ホント救いのないラブストーリーだぁ…
海を飛ぶシーンだけは綺麗だったけど…
実話に基づく本作は尊厳死について考えるきっかけになりえる

首から下は麻痺してるラモン,彼の言葉には説得力を感じます。彼と同じ立場に無い人が彼以上に説得力のある言葉を言えるだろうか?

「逃げられる君は幸せだ」

重いテーマながらユーモアを交えて語られる
mmmkkk

mmmkkkの感想・評価

3.2
まぁまぁ。

尊厳の為に死ぬ事を決めた、事故で首から下付随になった男と家族の話。

死ぬと決めた人に「生きろ」て説得してる人側の方が傲慢な気もしたり、難しいやつ。

ハビエル・バルデムの顔ほんと好き。
どうにかして死にたいのに、死ねない。
それでも死ぬにはどうしたらいいの??
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