海を飛ぶ夢の作品情報・感想・評価・動画配信

「海を飛ぶ夢」に投稿された感想・評価

202分ある「地獄の黙示録特別完全版」を見た後に見たので、けっこうヘビーだった。しかもDVDの映像特典が112分あり、全て見たからなおさらヘビーだった。
でも、あえて地獄の黙示録の後に「死」つながりでこの作品を選んで正解だったと思う。
嬉しいことにモデルのラモン・サンペトロの著書「海を飛ぶ夢」が大学図書館にあって借りた。おそらく今は書店ではほとんど見かけることのできない貴重な本だと思う。パラパラとしかまだ読んでいないけれど、彼の詩もいくつか載っていて、詩以外の文章もとても詩的で読むのがとても楽しみ。
スペインでは意外なことに、尊厳死はこの映画が公開されてからもしばらく認められず、2021年にやっと世界で4番目に認められる国になったそう。

このレビューはネタバレを含みます

自分のことでいっぱいになってしまう人、気持ちの本当の奥深くまでは理解できない人、やっぱり死んでほしくないとおもう人
身近な人の死が近くにあると、そういう部分がよく透けて見えるんだなあ
juri

juriの感想・評価

4.0
病んでいる日本のSNSを覗くと、精神疾患に苦しみ安楽死を求める声は少なくない。
それらを幼稚とし、障害の程度が重い人だけ許可していたのではこの問題はずっと平行線だろう。

いまスイスでは入るとガスが噴射し苦しまずに死に至る量まで続くポッドみたいなものがあるらしいけど、それだって用意する人、書類を書く人、スイッチがあったらそのスイッチを押す人が必要だ。
過激な言い方をすれば、死刑制度と同じで、勝手にはいなくならない。だから難しい。

18年前の映画か。
一部の国を除き、安楽死の話はあまり進んでいない。例えにもでてきたけど、犬や猫はすぐに殺してあげるのにね。

実際に自殺する人はたくさんいるし、それとどう違うんだろう。死しかないと思わせる世界が問題で、これからの人類のテーマになるんだろうなという話だった。
Queeeen

Queeeenの感想・評価

3.4
実話。

25歳の時に頸椎を損傷し、
30年近く全身の不随と闘ったラモン。
彼は尊厳死を決める。

全体的に重い。
家族の暖かさ
生きる辛さ
最後は涙が出ます。
見るべき映画の一つだと思う。
添

添の感想・評価

5.0
観てよかった。尊厳死、介護、障害者の自由、死に関わる中での愛、ハビエル・バルデムが美しくまたもがく主人公をぜんぶ演じていてすごかった。モデルとなった実在の人物が実際にかいた詩が読みたくなった。
信長

信長の感想・評価

3.8
こういうのって本人しか分からん気持ちよな。
健康な人に生きてほしいって言われても響かん。
自分も同じ気持ちになりそう。
人間各々の死生観がぶつかり合う。
感情移入不可避の映画。
パノラマでトリップ感が味わえるのは、オープンユアアイズ同等のアメナーバル監督の持ち味なのかなぁ。
全てが醜くも儚くとも美しく感じた。
大衆向けの芸術映画。
あくまで僕の価値基準なんだけど。
尊厳死=肯定
安楽死=否定

という考えを持っていて、これは尊厳死を扱った映画ということで鑑賞したけど、実際は安楽死を扱った映画だったので、まあ否定するしかない。

海外は尊厳死と安楽死って曖昧だと思うんだけど、日本はちゃんと区別されている。DVDの裏の解説とか本編の字幕も尊厳死ってなっていたのが、いまいち腑に落ちなかったかなあ。

問題を提起する作品なのは確かに分かるんだけど。それより高い次元で自殺を美談にしてはいけないっていうのがあると思うので最低点。
BoltsFreak

BoltsFreakの感想・評価

3.3
生きる事は権利だけど彼の様に全身が麻痺し自力で生活する事が出来ず生きる事が義務と感じる様になってしまったらに 自分もそれを放棄したいと考えてしまった。
一人旅

一人旅の感想・評価

5.0
第77回アカデミー賞外国語映画賞。
アレハンドロ・アメナーバル監督作。

安楽死を望む全身麻痺の男性ラモンと周囲の人々の関わりを描いた、実話を基にしたドラマ。

『次に私が殺される』(1996)『オープン・ユア・アイズ』(1997)『蝶の舌』(1999)の鬼才、アレハンドロ・アメナーバル監督による社会派ヒューマンドラマの傑作。

25歳の時に事故により全身麻痺に陥り、その後数十年にわたり自宅のベッドの上で静かに暮らしている男性ラモン。日常生活の全てを全面介助に頼るという尊厳のない生き方に終止符を打つため、自ら死ぬことを社会に認めさせるべく法に訴える…という“安楽死を望む男性の人生の最終章”を、彼の家族や知人との関わりと、彼自身が夢見る空想の中に描き出す。ちなみに、本作で扱われるのは厳密には尊厳死ではなく安楽死。尊厳死は、延命治療をせずにあくまで自然の成り行きに身を任せて死ぬこと。対して安楽死は薬物の投与等によって人為的に死に至らせること。本作の主人公ラモンは薬物による死を望んでいることから、尊厳死ではなく安楽死ということになる。

カトリックは安楽死・尊厳死に対して否定的態度を示しているが、カトリック教国のスペインでこのような作品が製作された事実に驚かされる。宗教的には許されない行為なのかもしれない。ただ、耐え難い状況下で生き続けなければならない人間の、生を放棄し死ぬ権利を認める必要もあるのではないか?と本作は問いかけている。生と死、生きる権利と死ぬ権利、そして法と宗教の関係性を深く考察した内容であり、人によって考え方・結論が分かれるでしょう。そうした社会的な側面のみならず、安楽死を望むラモンの人生に真っ向から向き合う人々の心の葛藤とラモンに対する限りない愛情に心揺さぶられる。

主演のハビエル・バルデムの珠玉の演技が圧巻。おそらく彼のキャリアの中で最高の名演でしょう。常にベッドの上という身動きの取れない中、生の苦しみと死の願いを表情と口調だけで見事表現してみせる。ラモンの弁護士フリアを演じた『永遠のこどもたち』(2007)のベレン・ルエダも素晴らしい演技。
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