眠れる美女の作品情報・感想・評価

「眠れる美女」に投稿された感想・評価

紫色部

紫色部の感想・評価

3.0
2018.1.17 DVD

群像劇もそつなく撮れるベロッキオ。「眠れる」ことへの対象化と目を開けることへの優しい眼差し。女はここでも転落のために窓を開け放つ。
ある一人の植物状態の女性の尊厳死を背景に3つの物語が展開。1つ1つが独立した映画になりそうなくらい。家族や愛する人が相対する思想を持つものたちの葛藤 や、さらには過去の決断を引きずる者など、苦悩する人間たちのドラマが濃い
manekikumi

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4.2
信仰と執着、似ているようで人間を狂わせ 尊厳の潰し合い。愛と束縛みたいに。
ubik

ubikの感想・評価

-
ベロッキオはすごい。簡潔でごく普通のカメラ位置とカット割りだけど、シーンが変わる時には独自のカット割りをしてる気がする。女に水をぶっかけるシーンが美しい。見直したら、水をぶっかける前に目線があってた。最後、娘が原稿をよむときに鳴る汽笛の音がすごい。黒沢清みたいにプロジェクターを使う人はじめてみた。
『甘き人生』では落下の主題が結末を先取りしてたけど、今回はそういうのなかった。

スリの手口
→あげる方じゃない方をとる
水をぶっかける
移動撮影→鏡を覗くのに立ち止まる(ここでカメラの移動もとまる)
泣いた。傑作!

最後の病室でのシーンが美し過ぎね?開け放たれた窓と女の背中のカット。カメラが窓の下枠をフレームアウトさせ、「これは落ちる」と思いきや、もう一度フレームイン。この微かなカメラの上下運動だけで、女の心情を表現したベロッキオさんは凄い。靴脱がすのもささやかだよもう。

議員が列車で移動するシーンも窓が大枠で映ってて窓の外の風景までピントが合った撮影が素晴らしかったよ!! ていうか撮影が素晴らしい。あと、静かながらも、怒りを秘めたようなサウンドトラックも良い!

あと3組の人間模様を並行で撮っていき、最初の混乱を招くような語りから、ちゃーんとすべての話を収束させていく見せ方も上手いなと。個人的には、尊厳死反対のデモと、議員の娘と男との電話が、同じ場で同時進行するシーンがすごく好き。
n_kurita

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4.5
ロベッキオが「イタリアに大女優っぽい女優がいないから」という理由でキャスティングされたフランス人女優イザベル・ユペール。
引退した大女優っぷりは、説得力が服着て歩いているかのよう。平伏。
chica

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4.8
まぎれもない傑作。芸術。

美女は眠っている。
植物状態で眠っている女性たちは起き上がることはない。
薬物中毒で治療を受けて眠っていた女性は起き上がり窓を開ける。

尊厳死の問題を扱った話だけど、尊厳死が良いとか悪いとかいう議論にとどまることはない。
生きさせるのか、死なせるのか、それを選ぶ周囲の人々の、広がりを持った愛の物語だと思った。

娘を愛しているから生かしたい母、イザベル・ユペールは相変わらず怪演だった。
大女優が引退し、植物状態になった娘の看病に明け暮れる。そしてカトリックに傾倒する。ただ、中盤、彼女が「神を信じられない」と語るシーンはとても印象的だった。ほとんどカメラの方をみて、観客に告白するようにそのセリフを言う。その前に涙をぽろっとこぼす。素敵だった。


妻を愛しているから楽にしてあげようとした夫と、その娘
彼女は最初尊厳死にも反対し、カトリックに傾倒していたが、娘が恋をすることによってその考えを変えて行く。

夫は国会議員で、ちょうど議会で尊厳死の問題を扱っており、思い悩む。
印象的だったのは風呂場のシーンで精神科医に相談するところ。シーンの内容ではないけど、カメラアングルがよかった。会話の場面で、話されている側の目線にアングルが合わせてある。内密な話だっただけに、役者に心的距離が近づいていった感じがした。(他の場面でもこの手法をやってる)

死にたいのに生かされる女は、薬物中毒で病院で確保されるも、命を救うことは馬鹿げているという。なぜ自分を救うのか彼女に問われた医師は、彼女を叱責する。人間愛という言葉は勢いで出たものだとしても彼女に届く。

靴を脱がされた医師、目を開けてじっとみているの、良かった。


議会、そして植物状態の患者エルアーナの報道をテレビを通してそれぞれの物語へつなげていっていた。

すごすぎると思う。この広がり…
JaneDoe

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4.0
蝋燭、死
携帯、ホテル
雨、傘
階段、駅、列車
窓、靴
愛、人間愛

尊厳の所在、生
ミツヒ

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3.0
扱ってるテーマが尊厳死だけに重苦しいトーンの屋内撮影が続くが、終盤の窓を開ける、靴を脱がすという行為によるさりげない開放感の演出が良い
とり

とりの感想・評価

2.4
誰も報われない。
爆音映画祭で見たのでひたすら轟音に驚いた。