事件記者 真昼の恐怖の作品情報・感想・評価

「事件記者 真昼の恐怖」に投稿された感想・評価

海に取材に出かけたがスガちゃんだったが、そこで若い娘の死亡事件に出くわす。

「ミステリ劇場へ、ようこそ。2018」
@ラピュタ阿佐ヶ谷
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isopieの感想・評価

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特集レイトショー/日活アルチザン 山崎徳次郎の仕事

前作と二本持ちで製作された第二作。三保敬太郎のモダーンなビッグバンド・ジャズが映画を躍動させる。ミホケイのモダン・ジャズはコンボ・スタイルの第一作から魅力全開、この第二作ではビッグバンドの分厚い音に華麗なストリングスが絡む。

車から投げ出された死体が土手を転がる場面の即物的なショックといい、山崎徳次郎の演出はシャープ。バンガローで小園蓉子が血を抜き取られて殺される場面はタイトルどおり、外に広がる江ノ島海岸の真昼の陽光との対比がとくに効いていた。

いま日活映画の歴史を振り返るとき、山崎徳次郎や牛原陽一、井田探といった名まえはほとんど出てこないが、日活のプログラムピクチュアはこうしたひとたちによって支えられていた。

このシリーズはテレビのレギュラー陣の新劇俳優がほぼそのまま出ている。とりわけ「~しましょ」「~ちょうだい」と柔らかな物腰で事件をさばく東京日報のキャップ、永井智雄のリアルな芝居は絶品。大森義夫の語尾の「~じゃよ」は当時のフィクションではごくふつうの台詞回しだが、いまとなってはおおいに違和感がある。

撮影の松橋梅夫の名はこのシリーズを観るまで意識したことはなかったが、先の冒頭のシーンやタイトルバックの江ノ島駅から海岸へとクレーンで移動する俯瞰ショットからつづく海水浴場のにぎわいの点景と、過不足なくドラマを支える実力はたいしたもの。
最初に血を抜き取られて死ぬ久木登紀子はのちにピンク女優のスターになる香取環。