日本列島の作品情報・感想・評価

「日本列島」に投稿された感想・評価

かす

かすの感想・評価

2.0
オチのつけ方に困っていた感じがすごい。
どの目線から物語に入っていけばいいのか
一歩中に入れない感覚が続いた
巨大な組織が迫りくる熊井啓監督の社会派ドラマ。

あるアメリカ人が海で死体となって見つかり、いつの間にかもみ消される。
スパイ組織らしき所で通訳をしている男(宇野重吉)が、上司から、その真相を突き止めて欲しいと頼まれる。
調べていくうちに、巨大な贋札つくり、麻薬手配などを手掛ける巨大な組織が見え隠れしてくる。
男が調査を進めると事情を知っている者たちが次々と抹殺されていき、謎呼ぶ物語になっていく。

見応えのある力作であった。

<映倫No.13880>
Hawkwind

Hawkwindの感想・評価

2.0
松本清張の実話ドキュメンタリーのような、戦後の日本とアメリカのグレイ・ゾーンを掘り下げた作品。下山事件や松川事件も登場する。
主人公の宇野重吉はラスト前に殺され、事件そのものも未解決で終わるし、映画的には淡々としすぎる感がある。
芦川いづみの影のある美しさが最大の見どころか。
Yuya

Yuyaの感想・評価

3.4
戦後ニッポンにおける 日米の主従関係 そして復興や発展の陰で蓋をされた 深く黝んだ闇の部分を
一人の正義漢を中心に 当時の人々の生業と気質を丁寧に描きとりながら 見事にスクリーンに浮かび上がらせた渾身の作品だと思う

あれから紆余曲折の中 民主主義や透明な法制度が真に近づきかけた半世紀以上を経て 再び権力や政治に 不信な翳りが見てとれる"今"だからこそ もう一度観ておく必要があるような気がしてならないなぁ
戦後の日本でのアメリカ兵の変死事件を
きっかけに始まるサスペンス。

宇野重吉演じる
どこか淡々とした印象の主人公が
事件を追う様と
事件の当事者を取り巻く人々との対比と

重厚な音楽とがあわさると
描かれている内容の重みが妙にずっしりくる。

一見地味なドキュメンタリータッチだけど
終始息をつかせぬ描写で
(ストーリー、映像とも)
最後の芦川いづみにしっかり感情移入している辺り、かなり興味深い作品だった。

にしても宇野重吉の表情はなぜあんなに味わいがあるのか…
『帝銀事件 死刑囚』などで知られる、社会派監督熊井啓の1965年の作品。

戦後間もないGHQの駐留していた頃、変に捜査に圧力などが掛かり結局未解決に終わっている事件がいくつもあるのは聞いた事があるが、この映画の中では関係者が次から次に殺されて行くのに何も解決せずに終わって行く。

戦後日本の歴史の知識が多少あった方がより楽しめると思います。

このレビューはネタバレを含みます


 社会派映画監督・熊井啓の1965年の映画。
 とにかく空恐ろしくなるのは、もしかすると今でも日本はアメリカに支配されているのではないかと思わされること。
 少しずつ真実が明らかになりそうで、それが目の前で掠め取られてしまうような、そんなもどかしさが感じられる。まだ情報を手に入れるということが甚だしいほどの労力を有する時代に、真実を明らかにすべく戦っていた人たちがいたの言う感慨はある。正直、ここにあるのは一方的な視線なので、さまざまな視点を自分なりに消化しないとこの作品に評価を下すことはできないのかもしれない。前作「帝銀事件 死刑囚」があくまでも個人にスポットを絞って言ったのに対し、ここでは最後まで「事件」そのものを描いている。
 特に映像的には目新しいところはありません。ただ、この方法論を受け継いで、映像的な魅力を加えて「砂の器」ができたのかもしれないなと思いました。
こんな陰謀論映画の製作が出来たなんて昔の方がよほど表現の自由があったのかもと改めて思った。それが良いか悪いかは別として。

だいぶ後に映画化する下山事件のことも言及しており、熊井啓監督を執念を垣間見る。

返還以前の沖縄は本当に外国扱いなのが興味深かった。沖縄からの手紙の封筒にエアメール用のトリコロールの縁取りがあったり。沖縄転勤が決まった二谷英明に後輩が「日本の空ともお別れですね」とヒドいことを言ったり。芦川いづみの父親が事故死を偽装し中国人に成りすまして沖縄に暮らすのはまるで今の東南アジア感覚。

だけど「事故死を偽装し中国人に成りすまし」は宇野重吉の推理であり、最後まで真相は明らかにされない。遺体確認もせずに宇野重吉の推理を鵜呑みにしたままの芦川いづみはどうかしているし、この映画の彼女は笑顔が少なくて魅力が半減。

何か中途半端にリアルな陰謀論なので私は楽しめなかった。というか、そういうのが怖い。どうせ陰謀論映画を製作するのなら、もっとぶっ飛んだものにして欲しい。じゃないと心から楽しめない。特に今の世の中では。
社会派・熊井啓の初期の作品。アメリカ人将校が神奈川で水死体で発見され、その調査を依頼された通訳(宇野重吉)の話。
ドキュメンタリータッチの地味な話だが、カメラワークも凝っており、ポリティカル・サスペンスとしてかなりおもしろい部類。

調査を進めていくうちに、件の将校はある種の謀略事件に巻き込まれていたことが分り、例によってGHQとか、下山事件とか、陸軍登戸研究所とか、「日本の黒い霧」的な展開をみせる。ここらへん、手に汗を握るような感じがある。

しかし宇野重吉みたいにモゴモゴしゃべるひとが通訳なんて勤まるのかなと思うのだけれど、英語をしゃべるシーンは少なめで、新聞記者(二谷英明)や、旧知の刑事などと協力しあいながら、戦後の闇に迫っていく。

ところで大滝秀治が事件の鍵を握る人物として登場するんだけど、60年前の映画なのにこの人だけ風貌がまったく変わらないw

ちなみに映画の出来とは関係がなく、当時の生活事情のせいだろうが、狭苦しい喫茶店とか蕎麦屋で「謀略機関がどうのこうの」「関東軍の偽札がどうのこうの」と大声で話しているので、オイオイこのひとたち大丈夫かな、と思っていると、案の定、関係者つぎつぎに謎の変死を遂げることになる。笑うに笑えない。

実話ベースなだけに、リアルに怖い話だが、小学校の先生役の芦川いづみのさわやかな存在感でラストは救われる。昭和史の勉強になりました。
DaikiNasu

DaikiNasuの感想・評価

3.8
伊福部昭の重苦しいテーマ曲が印象に残る。
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