花ひらく 眞知子よりの作品情報・感想・評価

「花ひらく 眞知子より」に投稿された感想・評価

Taul

Taulの感想・評価

2.0
『花ひらく 眞知子より』(1948)初鑑賞。戦後24才、輝く高峰秀子。彼女の自宅に一時下宿してた崑ちゃんこと市川崑の初監督作に約束どおり出演。演出は未熟だがカット割などに既に特徴があって面白い。当時の思想の偏りが変なテイストになってるが自立する女性の未来が開かれる雰囲気がある。
市川崑第一回監督作品、とクレジットされる。

ピアノ演奏会から帰ろうとする眞知子(高峰秀子)は、勝手に設定されたお見合いから逃げるためであった。この時、和服姿の高峰秀子を下から上へなめるようなカメラが印象的。

眞知子の友人女性のアトリエに行くと、叫び声が聞こえるアトリエ。

眞知子「あれ、何?」→友人女性「アトリエの前がキ〇ガイ病院なの」とサラッと言うあたりは時代を感じる。

また、そのアトリエに登場する関という男(上原謙)は不気味であり、これが思想犯(アカ)であり、その女性友人も関の言いなり。

しかし、眞知子は関に惚れてしまう。一方で事業者(藤田進)とも出会う。

高峰秀子と藤田進のスキー姿は珍しい。

風吹のなかで高峰秀子は藤田進に助けられる。

…といった形で物語が展開していくが、観終わってスッキリする映画ではない。

物語が面白くないのは致命的。

高峰秀子の美しさは映えているが、ただそれだけ……。
この暗さ、ジメジメ感。

市川崑って、どんなに陰鬱な話でも軽いタッチで描いてしまう手腕が魅力なのだが、これは軽くもなく重くもなく実に中途半端なのが残念。

精神病院の隣という"好立地"のアトリエは良かった。
瀬戸物みたいなキレ〜イな顔。ピアノを弾くシーンは鍵盤を見てなさすぎて盲目の役かと思った。結末はまあ早めに気付けて良かったねという感じ。
久しぶりに高峰秀子を堪能しました。こういう役柄も素敵ですね。目そのものが魅惑的な生命体になっていた。自由だからこそ選択できる人生もある。逃げ出すこともできるから。そして帰ってこれるから。当時の世の女性たちにどう映ったのかしら。上原謙、なんて説得力。そして何より影の現れ方が素晴らしい。
貝崎

貝崎の感想・評価

3.0
何なのこのホラーテイスト。。アトリエとキチガイ病院と何より関さん(上原謙)ただのオバケやん。

この時代の恋愛には恋をすると、見つめてからの俯いて黙るという何ともわかりにくい愛情表現があるようで、中盤の「貴方が仰ることなら何でも従うわ!」「僕も初めて会った時から貴方が好きだった!(お姫様抱っこ)」の舞台演劇ばりのアクションを見るまで彼らが惹かれあっていたことに一ミリも気付けなかったのでした。難しいなあ。
左翼運動やこの時代の女性の立ち場などの時代背景を絡ませることで、(それと謎のホラーテイストによって)ただのメロドラマで終わらないおもしろい作品でした。眞知子さん(高峰秀子)なんか、やっぱりどう足掻いてもいいとこのお嬢様で、関さんに惹かれたことなんて完全に若気の至りでしかなかった。ちゃっかりカネモの河井さんのこと気になって電話してもうてるし!

関さんと河井さん(藤田進)が並ぶとほんまにただのキツネとタヌキ。愉快。
CATVの録画で鑑賞

市川崑のメロドラマ。結婚に関してデコちゃんが色々悩む話。デコちゃんがとにかく可愛い。後半の展開にはビビったし、ラストの強く生きようとするデコちゃんに惚れる。精神病院がまた出てきたんだけど、なんだかんだ市川崑は好きなのかな笑。