冬の旅・別れの詩/ラ・ミュジカの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

『冬の旅・別れの詩/ラ・ミュジカ』に投稿された感想・評価

愛憎、混濁、荘厳、魔宮、狂愛、拒絶、毒牙、応酬、殺意、刹那、激情、能面、反響、不協、不穏、、、
森のなかでの、挿入寸前!みたいなシーン…デュラスの恐ろしさに震える。
奈落
4.8
「過去」で一蹴させるデュラス。
「思い出」だと複数形であり言い訳に成り得る。が、それ無しにすり替えられた「過去」の男。
男女間における別れ際が一種のサスペンスへ成り立つ瞬間の目撃...。
煙
4.0

躊躇う女と縋る男。だが、ラストのデルフィーヌ・セリッグは聖母のように微笑んで画面から消える。BGMほとんど無し。ラスト以外ではアメリカ娘のピアノとか。セリフや動きに合わせてカメラが比較的緩慢に動く。…

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昼
-
とにかくダイアローグがいい。デルフィーヌ・セリッグが喋るのを聞いていると、こんなふうに喋れるようになりたいと思う。繊細なカメラの動きと俳優どうしの呼吸だけで永遠に見てられる
4.0

窓への反射、バックミラーや鏡への反射は現在と記憶の虚構、語りと心理の二面性を意識させると同時にカメラの存在を意識させ、愛の虚構と映画の虚構が重なるように感じられました。(4Kの映像も美しいかった…)…

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「愛が消えて午後に泣く人もいるわ。私は映画に行くの」って、この台詞に本当に揺さぶられた。緊密で厳かな時間はとても美しく短い。

離婚が成立した元夫婦の最後の1日を綴る会話劇。男性の粘着質のキモさ、デルフィーヌ・セリッグのノーブルな佇まいにハッとさせられながら映像や音よりもテキストが一番上に来るデュラス劇場。ラストの緊張感が凄…

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静かに、かつダイナミックにカメラが動いて面白かった。話としてはよくあるというか、デュラス一本めとしてはハードルが高かったか。来週の『インディア・ソング』を楽しみに待つ
あぁ
3.8
デュラスが女性を撮る時は、常に女性を主体に捉え続けているように見えるが、溝口のように社会的な抑圧から逃げ回っている女性ではなく、主体的に男を振り払っているような描き方なのが、らしさのように思いました。

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