ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作品。
撮影:ミヒャエル・バルハウス。
スペインの海岸沿いのホテルで『祖国あるいは死』という映画が撮影されようとしているが、監督も来ておらず、またフィルムも来…
原題直訳は「聖なる娼婦の警告」。ファスビンダー監督の初期を締めくくる重要作であり、監督本人による自作ベスト1位。
【物語】
海岸のホテルロビー。映画制作スタッフチームは新作『祖国あるいは死』の撮影…
「ウリ・ロンメルと友達になって、ふたりで一緒に映画館に行って『群盗荒野を裂く』っていう映画を見たんだ。主演はルー・カステルとジャン・マリア・ヴォロンテだ。で、ぼくら、この映画に完全にいかれてしまった…
>>続きを読む終始室内劇かつ撮影人から浮く監督を物理的距離で表しているから、どうしても似たようなゴチャついた画が連続してしまう。そのせいで頑張っても構図は面白くならないし、演出のほうも似たようなものを繰り返すしか…
>>続きを読む名手ミヒャエル・バルハウスによるカラー撮影を得て、少し作風がフラットになったファスビンダーの「映画内映画」の秀作。
前作までの不条理路線をさらに突き詰めた印象もあり、女優(ハンナ・ジグラ)がかなり…
やってることは同じでも目的なのか手段なのか目標が何なのか、全員明らかに違い、みんな延々と勝手にキレたりイチャイチャしたり踊ったりしている。
雑なモンロー風ファッションで踊るハンナシグラがかっこいい。…
ファスビンダーがこれまでの映画撮影に終わりを告げた作品。自身の独裁的な監督としての振る舞いを、ファスビンダーファミリーのルーカステルに投影する(革ジャンを着用していることからも分かる)。
自己分析…
画面上で唯一忙しなく動き、怒鳴り散らす監督が狂っているように見える。が、周囲の無関心すぎるスタッフ、演者の方がよっぽど狂っている。屋外パーティーのシーンではそれが見せつけられる。ラスト、映画の幸福。…
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