監獄人別帳の作品情報・感想・評価

「監獄人別帳」に投稿された感想・評価

mash1966

mash1966の感想・評価

3.5
東映チャンネルで放映していたので待望の視聴。
ハッタリかましまくりの快作!「監獄人別帳」。網走刑務所脱獄モノ。なぜか男女混合監獄設定でエロスあり、同房の仲間(大泉滉ら)はキャラ立ちまくりでアラカンに至っては全部持っていった感すらアリ。濃い顔の佐藤允との遭遇もあって主演の渡瀬恒彦の印象は薄くw
「十三回忌追悼特集 甦る映画魂 The Legend Of 石井輝男」@シネマヴェーラ渋谷
蘇る映画魂 The Legend Of 石井輝男
@シネマヴェーラ渋谷
観客みんなで笑いながら観た
網走とか女囚もごちゃ混ぜでとても楽しかった
『網走番外地』を忠実になぞるのは前半までで、後半からどんどんおかしなことになってくる。
DVDジャケットではなぜか伊吹吾郎と手錠が繋がっているが、実際に繋がれるのは佐藤允。

前作同様、相変わらず渡瀬恒彦は添え物であり、実質の主役は佐藤允のまま。
『網走番外地』の南原宏治に相当する役ではあるが、明らかにそれ以上に設定が充実している。
武闘派ママである清川虹子に命じられ、弟の尾藤イサオや妹の賀川ゆき絵と共に網走監獄に潜入しており、最終決戦にはファミリー総出で激闘を繰り広げる。
(この清川虹子の役どころは、同じく石井輝男監督の『花と嵐とギャング』のゴッドマーザー役を踏襲しているのかも)
物語を推進させるのはいつも佐藤允で、一方の渡瀬恒彦は完全に巻き込まれるだけ。

『殺し屋人別帳』もそうだったが、『網走番外地』のリメイクというよりは、展開や演出をシャッフルして、違った味付けで再配置しているような感じだ。
“鬼寅”ことアラカン以外のメンツも一新され、モブキャラでさえ不必要にキャラが濃くなっている。
中でもひげ面の荒木一郎は強烈で、しかもオネエ。
大泉滉もオネエなのに…仲間内に2人もオネエがいるっておかしいだろ。
『網走番外地』とは違い、今回は女囚がいるので、中盤のどんちゃん騒ぎはよりオゲレツになり、入れ歯を肥溜めに落としてそれが入った味噌汁をまた食ったりと、石井輝男作品らしい悪趣味ギャグが増えだしてくる。
後半の逃走劇になると、血飛沫や片腕切断といった人体破壊がやたら増えてくる。

この辺になると、『網走番外地』とは明確に違ったものをやろうという意図が見えてくる。
汽車で手錠を切断するシーンはアクション的な名シーンだったはずだが、今回は2人の手錠を斬るのは物凄くあっさりとした処理。
代わりに、手錠のままゴンドラにぶら下がって肉が少しづつ削れていくシーンがアクション的見せ場になっている。
クライマックスは血とゴアのスプラッタバトルと化し、ふざけているとしか思えない鬼寅登場シーンでもはやカオス。
これぞ石井輝男映画!って感じだけど、渡瀬恒彦映画としてはちょっと厳しい。
石井輝男ユニバースというか石井輝男サーガというか、大好き!