人生劇場 青春・愛欲・残侠篇の作品情報・感想・評価

人生劇場 青春・愛欲・残侠篇1972年製作の映画)

製作国:

上映時間:167分

ジャンル:

3.8

「人生劇場 青春・愛欲・残侠篇」に投稿された感想・評価

余りにも有名な物語なので説明は不要でしょう。
人生劇場と言えば、やはり東映の
飛車角…鶴田浩二さん
吉良常…辰巳柳太郎もしくは月形龍之介さん
宮川…高倉健
が最高峰のキャストであるとは思いますが、
本作、松竹の
飛車角…高橋英樹さん
吉良常…田宮二郎さん
宮川…渡哲也さん
も、激痺れます!
泰監督、流石の演出。
紫色部

紫色部の感想・評価

4.0
2016.10.14 BS

シンプルなのに/だからこそ奥が深い展開に、石井輝男的なエログロなノリが付加され、いつも以上に加藤泰ならではのローアングルロングショット演出も冴え渡る傑作。上海シークエンス以降も良かったが、大晦日シークエンスの完成度には尋常でないものが感じられたし、香山美子と倍賞美津子の醸し出すオーラも凄まじかった。
面白かったがちょっと長い。絶対にすっきり最後までいかないセックスの描きかたに、絡み合う因果のいたずらをみる。橋の上で出会い別れる人々の姿が印象的だった。
若い頃(うる覚えの初観時)は古くさい任侠モノな上に、描かれる世間が狭過ぎてナわけないだろ!な印象を持ったけど、そんな自分の若さが恥ずかしくなるくらいに素晴らしい作品だった。

出会いの偶然が多過ぎるのは当たり前で、本作は任侠道よりも劇中のセリフにあるように「不思議な縁」に重きを置いているドラマだと若い自分は分かっていなかった。

始めのヤクザの出入りで高橋英樹が大活躍して、ヨボヨボで死に損ないの老親分・田中春男に感謝され「おめえのことは死ぬまで忘れねぇ」と言われるのには笑った。

渡哲也と高橋英樹、見た目が似ていると思ったことがないのに、本作ではすごく似ているように感じたのはなぜか。

上海の舟の上(←違ったかも)で久しぶりの再会をした田宮二郎と竹脇無我が会話するシーンでの揺れるランタンからの光が印象的で素晴らしかった。もちろん随所におけるお得意の超低位置カメラの画も。

168分の長尺なのにシンプルな筋書きでそんなに重々しさもなくサラッと観れた。それでいて深い。正直、加藤泰は過大評価されている監督だと思っていたけど本作で考えを改めることにしました。
すばらしかった。
この映画はもっと評価されていい。散り散りになって再び出会う男と女の人生の綾。田宮二郎と高橋英樹に挟まれ堂々たる存在感を示す任田順好。
大晦日の夜、手と手を握り合って踊るように廓から逃げる倍賞美津子と香山美子の美しさには涙が零れた。

1972年、1973年と加藤泰は松竹で3本、東宝で1本となんと4本の大作を監督する。自分は当時高校生で地元の邦画封切館はほぼなくなり、浜松まで洋画の封切か洋画専門の名画座ばかりに通っていた。
その頃の加藤泰への印象といえばニューシネマ以降の時代になんて古臭い映画ばかり撮るのだろう?
というのが正直な感想で、『イージー☆ライダー』にシビれたロック高校生には加藤泰は眼目外。やっと加藤泰に感動するのは、それから5年も経って、文芸地下で『瞼の母』などの任俠ものをオールナイトで観たとき。

それから幾星霜。
やっと『人生劇場』を観られて英樹還暦!
temmacho

temmachoの感想・評価

4.0
三洲・横須賀(愛知県吉良町)の大親分の元に生まれた主人公の青春譚。

任侠人「吉良常」や渡世人「飛車角」そして女達との奇妙な縁が織り成す、大正日本を舞台にした壮大なストーリー。

13回目のリメイク作品とは驚き。
それほどの人気作なんですね。

「田宮二郎」がカッコイイ!
テカ、
阿部寛そっくり(笑)
籠

籠の感想・評価

4.0
加藤泰特集9本目
松竹長尺の第1弾はいきなりの異様な画面に釘付けになる。森繁久彌との舞台裏を知り監督の映画以上の恐ろしさに凍りつく。極限までの追求に対する出演者は皆素晴らしいがエロスに応えた汗だくの倍賞美津子と香山美子は特に素晴らしい。