命をつなぐバイオリンのネタバレレビュー・内容・結末

「命をつなぐバイオリン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

2017.09.03 字幕視聴


いつどんな映画を見ても
戦争は残酷で野蛮で無意味でしかない

戦争は人を傷つけるだけのもの



バイオリンとピアノは
その道具となってしまった

アブラーシャとラリッサにとってかけがえのない
自分の人生の塊のようなものだったのにもかかわらず



あるレビューで
アブラーシャはバイオリンを捨てるのか?
文化を伝えるべきだ
考えられない
という言葉を見かけた


その言葉を見かけて考えてみたけれど、
私だったら彼と同じ選択をしたと思う

バイオリンを見て、触れて、音を聞くだけで
ラリッサのことを思い出し、
何もできず彼女に全てを背負わせた
自分の無力さを思い知らなければならない

どんなに辛く悲しい思いをしても、
彼女は帰ってこないのだから彼女とともに
自分のこれまでの人生を捨ててしまおう
としたのだと思う

バイオリンを握る幼き彼は
ラリッサとともに死んだのだ

彼は自分で自分を殺したのだ

彼にとって彼女はかけがえのない存在で
彼女なしには生きてくのが
あまりに辛かったのだと思う

だから、そういう決断をした

けれど、そんな悲しく短かき人生の中で
彼は3人で作った楽譜を大切にとっておいた

ここにこそ意味がある
彼は悲劇の中にあった幸福を忘れてはいなかった



悲しみは時が解決する というけれど、
やっぱりそれは無理だと思う

悲しみは薄れるけれど、消えるわけじゃない

ずっとずっと心に住みついて
私たちをはなさない

切っても切り離せない存在こそ悲しみ

一方、幸福はすぐに人の元を去る

つかみどころがなく、まるで風のよう

人はすぐに自分が幸せだったことを忘れ、
悲しみにくれるのだ

そんな中で彼は
その数十年の中であった1つの幸福を
ハンナに手渡す

彼は自分の過去を捨ててはいなかった

捨てきれなかったのだ
あの楽譜を捨てることは
ラリッサとハンナを捨ててしまうということ

だから彼はハンナの元に訪れた

そう私は解釈している





時々思う…
思いやりというのは残酷であると

人は悲しい思いをしなければ
人の悲しみを知ることはできない

痛みを知っているから、
他人に本当の意味で優しくできる

戦争をしたがる人は
戦争の悲しみも苦しみも何も知らないのだ

戦争がなくなるのは全ての人が
悲しく苦しい思いをし、
憎しみを抱えた時なのだろうか?


もしそうなら、世界は残酷すぎる
感動した。過去の悪しき出来事とはいえ、この時代には多くの劇的なドラマが生まれたのであろう。実際に起きた事ではないとしても、訴えかけてくるものの強さは伝わってくる。
国の問題は個人をあそこまで翻弄する。神童と言われるくらい音楽的に優れた少年と少女、優れているからこそ逆に運命に引きずらてしまう。そこのプラス、ドイツ人の少女が加わった事で巻き起こるスペクタクル。そう、なおかつ、優れた二人はユダヤ人というのも、また劇的効果ああった。特筆すべきは、ラスト間際、ヒムラー長官の前での失敗の許されない演奏での少女の脳裏に刻まれたシーンもモンタージュは、近年稀に見る緊張感であった。リンゴの突き刺さるナイフ、親が連行される列車、そして、ピアノの連弾。そして、ネクロフィリアリックな大佐の顔。見事と言うしかない。
この作品の大きな力は、脚本を担当した ロルフ.シュベールに負うところがあるが、残念ながら「暗い日曜日」以降登場していない。
覚書 (間違ってるかも)

バイオリンの音色が切なく哀しく美しい。バイオリン大好きなのもあってプラス点だけど、映画自体も素晴らしいと思う。

ふたりの生き残りをかけた演奏が始まる。


1941年、第二次世界大戦下ウクライナ。ウクライナはソ連の支配下にあった。ユダヤ人少年アブラーシャはソ連代表バイオリン弾きの神童と呼ばれていた。同じく神童ピアニストの少女ラリッサと湖畔で仲良く練習する日々。

ある日、バイオリン弾きドイツ人少女ハンナはふたりの演奏を聞き、同じ先生に教わりたいと言い、三人は仲良くなる。

演奏旅行の最中、アメリカ カーネギーホールでの公演が決まる。いっその事、アメリカに移住したいと言うアブラーシャの祖父。

独ソ不可侵条約を破りドイツが攻撃を開始。ソ連の東まで攻めるという情報が流れる。

ハンナ一家は仕事のため醸造所にやってきていたが、帰国できず危険が迫る。ファシズムが台頭してきて、スパイを取り締まるNKVD(ソ連の秘密警察)党の死刑執行人タピリンの手が迫る。

ハンナ一家はアブラーシャ、ラリッサ一家の助けの元、森の小屋にかくまってもらうことに。

ドイツ軍が迫る中、ラリッサ一家は逃げることを決意するが、列車に乗れず逃げることが出来なかった。

さらにドイツ軍が占領し、ユダヤ人はダビデの星バッチを付けるように言われ、50歳以上のユダヤ人は強制収容所行きの列車に乗らされる。アブラーシャの祖父やラリッサの祖母も。バイオリンの先生は危機を逃れる。

今度はハンナ一家の手助けにより、醸造所にアブラーシャとラリッサ一家はかくまってもらうことに。

隠れていた生活もバレ、両親は強制収容所へ。ふたりは畑で強制労働を課せられる。バイオリンの先生を殺されたショックからハンナも口を聞けなくユダヤ人と間違われるが、ハンナは誤解を解かれ両親のもとへ。

ふたり寄り添って寝るアブラーシャとラリッサ。ラリッサが言う、『私あなたと結婚するものだと思ってた。おかしい?』と。『大人たちがバカなのだ』と。

“友情の曲”をつくる三人だったのに。
国の身勝手な支配者のせいで、引き裂かれて…

国に利用される彼ら。

ナチス大佐に今度の祝賀会で完璧に演奏すれば命は助けてやると告げられる。失敗すればユダヤ人に例外はないと。

家族はもう助からないのに、信じ演奏するふたり。命をかけた演奏と知るラリッサは家族と引き裂かれた過去やプレッシャーから、ミスを気絶してしまう。

ラリッサは他の子供達と殺され、アブラーシャは命は助かったものの収容所に送られる。

そして、現在。
バイオリン奏者ハンナはアブラーシャと再会を果たす。ラリッサを失った神童は音楽の道を捨て、美術品の仕事に就いていた。

思い出の湖畔で花を手向けるふたり。国の支配者や戦争は全てを引き裂いた。


殺害された150万人のユダヤ人の子供を尊ぶのテロップがあまりに切ない…。

あぁ、また観たい。眠気と戦いながら観るとは。それでもふたりの演奏は胸を打つものがあった。これはずっと心の中にしまって置きたい映画(笑)
幼い少女にとってあまりにも酷〈こく〉すぎる衝撃の運命に苦しくなった。だけど、ドイツ人にだって、ユダヤ人をこころから愛して想ってくれる大人もいるってところが描かれていてよかった。
神童と呼ばれたユダヤ人の兄妹とドイツ人少女の友情をホロコーストの恐怖を交えて描かれる人間ドラマ。

才能を活かして戦乱の世を逞しく生き延びる兄妹の姿が胸を打つが、タイトルが既に最後の展開のネタバレになっている。
将校に「完璧に演奏する事が出来れば命を救ってやる」と言われて、文字通り命を賭けてバイオリンとピアノを演奏する最後の場面の為だけに付けられた邦題である。

力の誇示や私利私欲といった大人たちの勝手な判断に振り回される子供たちの目線から描いたゆえ、直接的で激しい戦場描写は無い。
ただ、生き抜く為に自分の未来さえ選択できない子供、そして才能を知りながらもなすすべがない大人達の無力さを感じる。
ラストは意外とあっさり。
なぜタイトルがバイオリンで、ピアノではないのか。と考えるとタイトルが壮大なネタバレな映画。でも見所はピアノの女の子の演技だと思います。