間諜X27の作品情報・感想・評価

「間諜X27」に投稿された感想・評価

うさぎ

うさぎの感想・評価

3.5
ディートリッヒの美しい脚線美から映画は始まります。
スタンバーグのディートリッヒはあいかわらずため息ものです
イシ

イシの感想・評価

4.8
他のディートリッヒ映画みたいに彼女がいろんなコスチュームに着替えて、ピアノまで弾いてくれるけど、お洒落なアイドル映画であるだけじゃなくて、胸が詰まる。
途中の駆け引きもやっぱり面白いと思う。
最後に兵隊さんの涙をぬぐうところもきまってる。

恋愛ものだとバカにする人がいるけど、そこが本筋ではなくて、X-27は死にたかったんだと思う。とことんゲームをしたあとで、名前も名乗らない街路に立つ女のままで。
第一次世界大戦下でオーストリアのスパイとなった美しき未亡人をディートリヒが演じるスパイ・サスペンス。脚から登場するガチのスター映画。仮面で顔が見えなくてもディートリヒは確実に美しい。ただ、スパイとしての能力は、最初のミッションから???が付きまくりで、おおよそ活躍してるとは言い難い。途中からロシア諜報部の大佐と生ぬるい恋愛ストーリーになる。ロシアより愛をこめてより格調高いから、まぁいいけど。
2017.12.30 DVD(字幕)
初)Mディートリッヒの魅力満載の女スパイ映画。スッピン姿で男を騙すシーンもひきつけられるが、最後の銃殺シーンで執行人に微笑みが助けを請う笑みと死を観念した諦めの笑みどちらも想像せられる演技には参った…Sヨハンソンあたりでリメイクして欲しいなぁ~
ディートリッヒというコスプレ女神。視線、影、反射、ディゾルブが画面をひたすら賑やかしほぼ全て室内劇であることを忘れさせる。銃は射つためでなく、サーベルは切るためでなく、目隠しは目を隠すためでない。タバコも吸う以外の役割、ピアノも音楽を奏でる以外の役割が与えられる。最期は職業的所作が反復され女神からガス被害者同様一介の市民となり死が与えられる。終盤ピアノの部屋の窓の光。
スカウトされた名もなき美女が、度胸と色気でオーストリア諜報機関のスパイとして活躍。しかし、ロシアのスパイを愛してしまい、彼を逃がしたコトで銃殺刑に処されてしまう。そんな美貌のスパイをマレーネ・ディードリッヒが熱演してる一作で、ひたすらマレーネ・ディードリッヒを愛でる作品。特にメイドコスの田舎娘ぶりは別人かと思うほどの無邪気さが可愛いし、最初と最後の方に出てくる若い中尉にレディとして扱われて微笑む辺りも妙に愛らしい。
なのに、逆に男優の方は表情が何というか……特にクラノウの作りまくった笑顔は、モノクロ映画なだけに際立った不自然さ。そんなどうでもいいようなトコロが、妙に気になって仕方ない。

もう一つ残念なのは、恋愛オチに走ってしまったことか。ご時世もあるんだろうけど、女は愛で失敗する、というお約束感満々なのがちょっと……。
yayuyo

yayuyoの感想・評価

5.0
最も好きな女優、マレーネ・ディートリッヒ。
彼女の気高く聡明で近寄りがたい姿、
スクリーンの中からこちらを見やる眼差しにいつも魅惑されてしまう。

そんな彼女の姿を遂にスクリーンで見る機会が訪れました!
今年一番嬉しい出来事だー!!(まだ1月だけど)


ベートーヴェンの3大ソナタの1つ、「悲愴」第1楽章と共に幕明け。
この曲が、この物語の全てを語っているかのよう。
(余談ですが、この曲はベートーヴェンにしては珍しく自ら「悲愴」という表題を付けた作品でもあります)


伝説の女スパイ、マタ・ハリをモデルに作られたとも言われる今作で、マレーネはコードネーム「X27」として暗躍します。

マレーネ演じるスパイが、あるシーンでメイクを直すんですよ。
サーベルを鏡代わりにして、リップをさっと塗ってね。
で、元の位置に戻りなさいって目で語る。
めちゃくちゃ格好いいのです。


もうその描写が見事で、あースタンバーグにやられたな、ディートリッヒ見事だな。
と、感服しました。
映画史に残るシーンと言っても過言はないと思います。
rico

ricoの感想・評価

3.8
スタンバーグって人はなんでこんなにもトーキーの扱いに戸惑いを見せるのか。最初の導入部のなんとも言えなさから、仮面舞踏会に入った途端にいきいきとしだす。
全体的に台詞も少なめ。
色んなファッションに身を包んだディートリッヒは妖婦さながら、ノーメイクのような田舎娘から、ジャンヌ・ダルクを思わせる裁かれる前など、すべての表情が魅力的であり、スタンバーグも見せ所の足をうまく使う。(梯子から見える足!)
話の繋がりに「うーむ」となるが、シーンの切り替わりの緩やかなオーバーラップも新鮮で、やはり闇と光のシーンはとても美しく、嫌いになれない。
knight

knightの感想・評価

4.3
一番好きな映画と言われて悩む一本で、
一番好きな女優、
そして、これまで見た映画の中で一番好きな場面もこの映画の中にある。
スクリーンで見るとこんなに黒が濃いんだなあ。
松岡正剛がディートリッヒの自伝から引用していた下りをさらに引くわけだから要は「孫引き」ってことだが、ディートリッヒに言わせればスタンバーグがディートリッヒを自分好みの役者に完璧に創り上げたような例は、他にはヘルムート・バーガーを徹底してああいうキャラクターに仕立て上げたヴィスコンティあるのみ、だという。

正直言えば今観るとかったるい演出だし(律儀な古典的なショット連鎖とか緩いオーバーラップの活用、たるい展開など…)、脚本にもよく分からないというか腑に落ちない点はあるが、ディートリッヒの神話的な輝きとヴィクター・マクラグレンを観るだけで価値がある(リー・ガームスの陰影に満ちた撮影がその輝きをさらに引き立たせる)。

個人的にはイヴァノヴィッチの『ドナウ川のさざなみ』のその都度違ったアレンジでの登場(ディートリッヒが2度目に弾く際には、ピアノの位置に据えられた固定カメラに向かって足早に向かって来て顔の超クローズアップとなり、直後怒りに任せたように乱暴に弾き始めるシーンは戦慄的だ…)、またはベートーヴェンの『月光』第1楽章の普通ではありえない激烈な演奏がストーリー展開において心理的な意味を担っている点に1番興味を惹かれた。当時のハリウッド映画ではクラシック音楽がよく使われて、かつ何らかの意味を担わされていた。

古典とは常に新しい発見があるものの謂いだが、このスタンバーグ作品などはちょっと古びたかな…。80年前の作品である。古典的な価値と今観て面白いか、は必ずしも一致しない。むろん80年前でもやたらと面白いものもあるし、新しくてもつまらんものもいくらでもある。当然だけど。
>|