オーストラリアへ出航する船の幻想的な映像はまるで溝口の作品を見ているかのようだ。流刑の絵からのディゾルブカットによる空間の移動など、映像や編集に仕掛けやこだわりを感じる箇所が多かった。
お互いが信じ…
序盤、暖炉のそばで弦楽器を片手に歌うレアンダーのショットがなんだか物凄かった。特に照明。ここに限らず、あらゆる画面・動線・照明が豊か。演出の極みって感じで幸せだったけど、1ミリも映画に集中できなくて…
>>続きを読む男と女のすれ違い、あるいは複雑な三角関係を笑いと人物の感情の変化と行動により巧みにさばいて(あるいは引っ張って)風格のあるメロドラマへ昇華させていくサークの魔術のような演出にひたすら酩酊させられる。…
>>続きを読む冒頭、ビリヤードに興じる2人が屋外の声を聞くことからカメラは外へと開かれていき、そこで語られる「ハレンチなショー」の小屋へと更にカメラが移動していく。桟敷席からおひねりを投げるアイデアや小屋の大勢の…
>>続きを読むかなりハイテンションなメロドラマ。
なぜドイツ語セリフでイギリス舞台と思っていたら、
囚人の街、オーストラリアに行く話だからなんですね。
後半のすれ違いドラマ、今一つ盛り上がらず。
失意の男が自死す…
ドイツ時代を見たのはまだ2本目だけど、『思ひ出の曲』ほど表現主義っぽくなくて既にハリウッドのメロドラマっぽい。それでも影の描写や去っていく船を見送る時の霧の濃さにハッとする。アルバートの自殺の瞬間は…
>>続きを読むお気楽な「僕と祭で会わないかい?」と続けて見たことで、ステージと客席が断絶する今作の破壊力がわかった。ドイツ時代の傑作。男女で見えているものも、時間感覚も全くズレていて、気づけば愛情は腐り切っている…
>>続きを読む2年前に見たときは男のために身を尽くしてしまった救いようのない破滅譚だと記憶していたけれど、全然違った。因果応報だけれどもアルバートが苦悩ゆえに逃げたのではなく、愛ゆえに自分にけじめをつけたという切…
>>続きを読む面白い!
はじめのほうのビリヤードをして黒板に数字の6を下から書くというところであれ?なんかどっかで観たことあるかもと思って、何かリメイクしたものとか似た映画で観たのかなと見続けていたら、絶対にまえ…
ツァラ・レアンダーの低い声がたまらないね。ナチス時代の1937年に「第二のガルボ」として、このスウェーデン出身の低音の歌姫は栄光ある映画会社ウーファによって大々的宣伝と共にドイツ映画界へデビューした…
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