ワカラナイの作品情報・感想・評価

「ワカラナイ」に投稿された感想・評価

☆☆

2009年12月11日 ヒューマントラストシネマ渋谷/シアター2
とにかくずーーーっと1人ぼっち。

完全に心が折れてしまった人間の歩き方になってしまっていたのが惨めで仕方がなかった。

ただ、あの母親にしてこの子ありというのか、あまりに行き当たりバッタリな生き方しかできないのは見ていて段々怖くなった。

それにしても警察は酷かったね。
全く他人事だししかも逃げられちゃってるし。

彼は最後はどこに向かったのだろう。
少しくらい救ってくれても良かったのに。
フィルムのブルーがかった質感が美しい、まるで80年代の映画のよう
それでありながら現代日本の田舎にある一般的な風景をみせる映像が観ていて心地よい

炭水化物だけを食べて少ない生活費の中で飢えを凌ぐ少年の後ろ姿が悲しい

セリフが少ない上話が大きく上下しないために、映像が単調に思われるかもしれない
または大人たちの対応が現実味がなさ過ぎると思う人には評価が分かれるとは思うが、私だったらこういう映画を作りたいと思わせてくれる作品。
途方も無い。。未来が分からない。。淀んだ霧の中を行く宛てもなく彷徨ってる感じ。少年の心境がよめない…。台詞がほとんどないから。でもラスト、凄いこと言う。まだ子供なんだなぁって思った。

少年の走り方が気持ち悪くて癖になる。江本時生も良いキャラしてた。
YAMAKASI

YAMAKASIの感想・評価

3.5
冒頭、スクリーンには何も映し出されずいとうたかおの『Boy』が延々と流れ、キャスト、スタッフがクレジットされる。
まるで今終わったかのような錯覚を感じさせ、ある種の倦怠感が充満し映画は始まる。

カメラと亮の距離感は近いようで遠い。
手持ちのカメラから映し出される映像は明らかに“何者か”の視点であることは間違いない。それが誰の視点なのかはわからない。

この映画に“切り返し”という概念は存在しない。
何かを見たいとき、その“視点”は振り返り、見上げ、見下ろす。

亮は決して他者とはわかりあえないと思っている。
社会は自分に手を差し伸べることはないし、甘えたところで誰一人振り返ることはない。

亮の置かれた状況は悲惨で過酷である。
けれどそれでも彼はどこかに希望をもっている。“何者か”とわかり合え、そして今よりもよくなればいいと感じているはずである。

カメラが映し出す視点は間違いなく観客の視点だ。
我々は亮に手を差し伸べることはできない。ただ見ることしかできない。
とてももどかしい、彼が状況をどう打開していくのか? 彼がどこへ向かうべきなのか?
彼には“ワカラナイ”かもしれない。
そしてこの映画はその“ワカラナイ”に明確な答えを提示しない。
小林政広は見る手に冷酷に突き付ける。

ラストシーン、彼がどこかへ向かう。
重要なのは行き先ではない、その行き先がどこであって欲しいかだ。


遠く離れていく亮を見ながら物語を反芻する。
そして“ワカラナイ”ことに対する答えを捜しはじめるのだ。