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ローマ法王になる日まで
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目次

ローマ法王になる日までの作品紹介

ローマ法王になる日までのあらすじ

約600年ぶりに生前退位した先代ベネディクト16世の後を継ぎ、2013年3月13日に初の南半球出身、初のイエズス会出身のローマ法王に就任したフランシスコ。アルゼンチン・ブエノスアイレス出身のイタリア移民2世で、サッカーとタンゴをこよなく愛する庶民派。“ロックスター”法王と呼ばれ、人々を熱狂させる、現ローマ法王の知られざる激動の半生とは―

ローマ法王になる日までの監督

ダニエレ・ルケッティ

原題
Chiamatemi Francesco – Il Papa della gente
製作年
2015年
製作国
イタリア
上映時間
113分

『ローマ法王になる日まで』に投稿された感想・評価

3.5
2013年の教皇選挙(コンクラーベ)で教皇になった現フランシスコ教皇の伝記映画。

コンクラーベの前夜、自身の過去に思いを馳せる体裁で過去がドラマとして再現され、そしてコンクラーベで選出される、という流れ。

現在公開中の「教皇選挙」に関連した映像作品を見てきたので、そのまとめとしてレビューを残しておきたいと思います。


■ この映画について

ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ(現フランシスコ教皇)

NETFLIXの「2人のローマ教皇」でも、アンソニー・ホプキンス演じるベネディクト16世の対話役として登場し、自身の過去が語られましたが、本作はその詳細版といえる再現映画。

南米アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれ、イエズス会で管区長にまでなるものの、1960年に起きた軍事クーデターにより教会関係者が次々に投獄、拷問の上処刑される。

管区長の彼は教会存続のため、やむなく軍事政権と取引を行い、最悪の事態は免れるものの、仲間たちからは”裏切り者”のそしりを受けることに。

その後、管区長を辞任、ドイツへの短期留学と、地方都市コルドバへの左遷期間を経てブエノスアイレスへ戻り、リベラル派の枢機卿となっていくという流れ。



伝統的なカトリックでは、離婚や人工妊娠中絶はおろか、コンドームの使用すら非推奨。

ベルゴリオは、もともとイエズス会として、伝統的なカトリックの教えを重んじる立場でしたが、独裁政権下でまともな活動ができない状況を経て、ドイツでは欧米との経済格差を目の当たりにし、コルドバでは極度の貧困の実態を学ぶ。

そんな経験から、彼は厳格なイエズス会出身でありながら、現実的な考え方に変化していきます。

映画「2人のローマ教皇」でも少し描かれていた軍事独裁政権の酷さ。

人々がゴミのように殺されていく、そんな命すらあやうい状況下では、まずは生き延びることが必要で、伝統はその次だ、という現実的な考え方は、理想と現実のギャップが大きい今だからこそ、求められた教皇であることがよく分かりました。

本作は、教皇就任後の2年後、2015年に製作されたイタリア映画であり、多少、良い面を強調しているのでは、とも思えましたが、総じて、とても学びの多い映画でした。


■ 現在の教皇

そういえば、昔は日本では教皇ではなく法王と呼んでいました。調べると、外務省が呼称を『ローマ教皇』に変更したのは2008年だそうですが、この映画のときはまだ『ローマ法王』のほうが伝わったのでしょうね。

劇中で『日本に行きたい』と仰っていたのは事実らしく、2019年には日本を訪問、東京・長崎・広島を訪問され、東京ドームで行われたミサには5万人以上が参加、40万人とも言われる日本の信者数を考えると、あらためて凄いことだなと感じます。

そんなフランシスコ教皇も、現在88歳となられ、現在肺炎で入院されているとのニュース報道がありました。

映画「教皇選挙」でも、教皇の健康状態を見て早くから多数派工作のロビー活動を始めていた枢機卿が居ましたが、実際、すでに具体的な候補者の名前も飛び交い始めているようです。

フランシスコ教皇のリベラルな政策は、今でも高い評価を保っているようですが、一方で、ヨハネ・パウロ2世からベネディクト16世と続いた伝統的なヨーロッパの保守層からの批判は高まっており、次の教皇が誰になるかによって方針が一変されかねない状況のようです。

以下に整理しますが、NETFLIXドラマ「バチカン・ガール」でも明らかとなる、過去のバチカンの不正取引など、様々なスキャンダルに対しての改革も進んでいないという批判もあり、余談を許さぬ展開のよう。

映画「教皇選挙」の影響もあって、次のコンクラーベは世界的に注目を集めそうですが、なんにせよ、今は、フランシスコ教皇の健康を願うばかりです。


■ バチカンの過去のスキャンダルとその映像化作品

レビューは以上で、本作を持って一旦バチカン関係の勉強は区切りとしたく、バチカンの過去のスキャンダルと、その映像化作品を以下に整理して、終わりとしたいと思います。

1.エドガルド・モルターラ事件
→映画 「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」
19世紀半ば、イタリアのユダヤ人家庭から6歳の少年エドガルド・モルターラが、秘密裏にカトリックの洗礼を受けたとして教会に連れ去られた事件。​この事件は国際的な論争を引き起こし、カトリック教会の権威は失墜することとなった。

2.聖職者による性的虐待問題
→映画 「スポットライト 世紀のスクープ」
1950年代から約50年間にわたり、ボストン大司教区内で250人以上の神父が1000人以上の子どもへの性的虐待を行っていた事件。当時の教会上層部はそれらの事件を把握しながらも、加害神父を解任せず、別の教区へ転任させ、隠蔽していた。

3.バチカン銀行の不正取引疑惑
→映画 「ゴッドファーザー PART III」
→NETFLIXのドキュメンタリードラマ 「バチカン・ガール」
バチカンの財政管理を行うバチカン銀行による不透明な取引や、マフィアと通じたマネーロンダリングの疑惑。関連したと思われるイタリアの銀行会長や、ヨハネ・パウロ1世の急死など、現在も解明されていない謎が多い。

4.その他
・2021年、ロンドンの高級不動産取引に関連した横領や詐欺などで、バチカンの枢機卿であるアンジェロ・ベッチウ氏ら10人が起訴。一審は有罪。上訴により現在も審理が継続中

・フランスで国民的に敬愛されていた故ピエール神父による女性への性加害スキャンダルで、バチカンが神父の存命中に問題を把握していた疑惑も浮上し、教会の隠蔽体質が問われる事態に

・・とまぁ、きりがないというか、そもそもが閉鎖的な体質なので、まだまだ出てきそうですね。

ちなみに、2010年頃、様々な機密文書の公開運動『ウィキリークス』が流行しましたが、2012年にはバチカンの機密文書の大量流出が発生し、『バチ リークス』と呼ばれたそうです。

バチカン文書流出、暴露された「聖なる」権力闘争
https://www.afpbb.com/articles/-/2881645?cx_amp=all&act=all

なんだかなー😢
4.0
アルゼンチン出身のマリオ・ベルゴリオが、コンクラーヴェにより法王に選出されるまでの半生を回顧的に描いた作品。

ローマ法王が、なぜ世界中の人々から愛されるのか?
ローマ法王やイエズス会などのことを知らなかったので、沢山のことを勉強できました。
音楽もタンゴ風で、激動の人生をよく表現していたと思います。

今年の11月にローマ法王の来日が噂されており、早ければ来月にも日程が発表されるようです。
ローマ法王に興味がある人もそうでない人も、一見の価値がある作品と思います。
3.6
ローマ法王=バチカンにいる世界中のローマカトリック教会の最高司祭であり、その地位はイギリス王室よりも高い。
この物語は2013年3月に初の南米出身の現ローマ法王として就任したフランシスコの半生について。
フランシスコ法王(ベルゴリオ)の人生は、神父として生きてきたにしてはあまりにも波乱万丈で、彼が背負ってきた傷はこの映像だけではきっと足りないのだろうと推測できる。
宗教は常に政治とは切り離されるべき存在にもかかわらず、彼は常に政治という大きな壁によって生きた時代のせいでベルゴリオが常にギリギリの選択を迫られていくスリリングな展開がドキュメンタリータッチに描かれていました。

生まれながらに聖人で死ぬまで罪を犯さない人間なんて存在するはずはないから、神父であっても、間違った決断をしてしまうことがある。
アルゼンチンの独裁軍事政権下の中で神父となり、その複雑な時代背景から数々の選択の過ちや、時に見て見ぬをしてしまった彼の後悔は、私から言わせれば「そりゃ仕方ないよ」の一言に尽きるわけだけど、自由を抑圧する国に沢山の身近な仲間が命をかけて戦い、そんな勇気ある彼らを次々と失ってしまうという残酷な時期はわたしはほんと言うと全く想像してあげることが出来ない。
けれど1つ言えること。それはそういう悲しみや苦しみ、罪の意識を味わっていないと、人々に生きた言葉で説法することは不可能で、そういう意味では、彼が法王になる運命だからこそのそういった彼の人生のシナリオだったのかもしれないと思う。
素晴らしい内容だったので勉強になることが沢山あったけれど、演出の単調さで彼の波乱万丈な半生が少しだけ淡々と流れてしまって少しもったいない作りなのは気になりました。
あと、人間関係の描き方が少し分かりにくいから集中しないと見失いがちな部分はマイナスでしたが、政治的に汚されがちな教会の裏側なども描かれていたので、内容としては観ることができてよかったです。

『ローマ法王になる日まで』に似ている作品

2人のローマ教皇

上映日:

2019年12月13日

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