六本木の夜 愛して愛しての作品情報・感想・評価

六本木の夜 愛して愛して1963年製作の映画)

製作国:

3.7

「六本木の夜 愛して愛して」に投稿された感想・評価

akourust

akourustの感想・評価

3.4
六本木で出会った男女が若さゆえに繰り広げるラブ&サスペンス。
21歳の男はモラトリアム症候群により神経衰弱に、16歳の女は親に愛してもらえない環境から人間不信に…といった内面的な葛藤が現代っぽいなと思いつつも、出会って数日の若者が愛の為に命を捨てるってのはあまりに非現実的すぎて入り込めず。終盤の小道具づかいがベタでよい。
東京タワーが無骨に佇む当時の何もない六本木の風景が印象的だった。

このレビューはネタバレを含みます

家庭環境がちょっと複雑な男女が若さゆえ愛し合い暴走する純情物語が第一部。

この第一部だけでも充分に面白いのに、娘の母親・淡路恵子が唐突に転落死してから始まる変調サスペンスの第二部も凄い。

まず淡路恵子の転落死体のアップの次のカットが東京タワーで、その手前のビルに大きな垂れ幕があってそこには「世界残酷物語」の文字…。監督は一体何を考えてこんな繋ぎをしたのやら。

冒頭のクレジットから出演していることは分かっていたものの、すっかり忘れた頃に登場の高島忠夫は、石破茂のような能面で青年・峰岸徹に熱い説教をする…。監督は一体どんな指示をしているのやら。

ペコちゃんポコちゃん人形のアップや、峰岸徹の動きを止めてというかスチル写真に切り替えてのアップなどの映像の意図も掴めない。そのかわり私のハートはしっかり掴みましたが。

などなどギミックなんだか偶然なんだか分からない異様な演出ながらも第一部でバラ撒かれた伏線をしっかりと回収するお見事な第二部。お見事過ぎて不満になるほど。タイトルの由来をラストでばっちり披露するのも、お見事過ぎて賛否が分かれるかも知れない。

ともかく予想もしていなかった二部構成に笑ってしまうくらい仰天し、少なくとも観ている間は興奮させられた傑作。

(メモ) 製作の少し前に運転免許の年齢制限が16歳から18歳に上げられたのが台詞から分かる。