ナショナル・シアター・ライヴ 2017 「深く青い海」の作品情報・感想・評価

ナショナル・シアター・ライヴ 2017 「深く青い海」2016年製作の映画)

National Theatre Live: The Deep Blue Sea

上映日:2017年07月07日

製作国:

上映時間:180分

4.0

あらすじ

第二次世界大戦後のロンドン。何不自由なく夫と暮らしていたへスターだったが、若い元空軍パイロットのフレディに心を奪われ、駆け落ちしてしまう。しかし、フレディの愛に物足りなさを感じた彼女は――。20世紀イギリスを代表する劇作家テレンス・ラティガンの1952年初演作。過去に二度映画化され、ヴィヴィアン・リーとレイチェル・ワイズといった実力派女優がヒロイン・へスター役を演じてきた。今回同役に挑むのは、ナ…

第二次世界大戦後のロンドン。何不自由なく夫と暮らしていたへスターだったが、若い元空軍パイロットのフレディに心を奪われ、駆け落ちしてしまう。しかし、フレディの愛に物足りなさを感じた彼女は――。20世紀イギリスを代表する劇作家テレンス・ラティガンの1952年初演作。過去に二度映画化され、ヴィヴィアン・リーとレイチェル・ワイズといった実力派女優がヒロイン・へスター役を演じてきた。今回同役に挑むのは、ナショナル・シアターによる舞台『メディア』(14年)での熱演が記憶に新しいヘレン・マックロリー。

「ナショナル・シアター・ライヴ 2017 「深く青い海」」に投稿された感想・評価

演出家のインタビューで、このライブ映像の撮り方には演出家の意図が入っていないのだな、ということを当たり前なのだが認識する。演出が映像のプロではないこともあるだろうがそこを任せた作品があっても良いかもしれない。

助けようとするものは現れるがそれは彼女の思う救いではなく、自分であることと向き合って深い水底に静かに沈みゆくような演技の凄み。舞台空間の使い方も深さを感じさせるもので、シンプルだがおもしろい。
こんなにも煙草を吸う女性がかっこいいと思えたのは初めてでした。
り

りの感想・評価

3.7
芝居を観た。

物語自体に引き込まれるものは特になかったが、実際にあの劇場の椅子に座ってじっくり最後まで観たという感覚。面白かった。
演技の上手い下手はよくわからないけれど、この人は上手いんだ…!と思わせる芝居力。へスターという一人の女性である姿しか想像できない。

絶望を経験した元医師ミラーの言葉が響いた。あと佇まいがかわいらしい。
せりな

せりなの感想・評価

4.0
秀逸な脚本家と演出でさすがイギリスの舞台だなと思いました。

自殺未遂した女性の再出発のお話しになるのかな?
彼女は結婚相手との生活に満たされない毎日から逃れたくて、どうにもならなくなって魔が差してしまうんだけど、結婚や恋愛じゃなくても人間関係で価値観の相違を感じた事があるなら、主人公の絶望から微かな希望に繋がっていく姿を見て感じるものがあると思う。

決して派手な作品じゃないけど、心の襞に入り込んでくる良作。
ラストシーンはとてと良かった。
人生はどうにもならない事が起こるし、それでも生きていかなきゃいけない時がある。

ヘレン・マックロリーが繊細な感情の揺れ動きを見事に演じてて凄く引き込まれました。
10代20代前半くらいだと響かないも知れないけどある程度大人な人なら好きになる作品だと思います。

隣の席のお姉さんが剛球してたんだけど、琴線に触れる何かがあったのかな。
私もちょっと泣いたけど。

再上映があったらまた見たいよ!!
Junkei

Junkeiの感想・評価

3.4
夫がいながらも元パイロットのフレディといっしょに住むへスター。
その部屋の中だけで起こる人間ドラマ。だからへスターは出ずっぱり。
大きな動きもなく、場面転換もないので、絵的には地味だったけど、へスターの心の動きは激しかった。自殺未遂から始まるし。

みんな舞台であんなにタバコ吸うんだ。時代のあるとは思うけど、酒とタバコで落ち着かない感じが全体を占めていたように感じた。

途中、休憩が入るけど、このぐらいの長さなら一気に観たかった。インタビューは鑑賞ガイドにもなるので、うれしいけど。
女ってこういう生き物。
私の中の女はこれ。
嫌だよね。女ってこうだから。
引きで見ても寄りで見ても強く繊細なメッセージが詰まってた。
女性的な目線にかなり重点を置いたのも潔い。
ご飯を食べる。って分かりやすく未来へ進もうとしているのだなと。

そして演出家が若くて驚いた。そして美人。美人。
イギリスのストリートプレイ。

すごく、すごくいいお芝居でした。
こういう舞台があるから、この世界に希望を見出すのだと。

すべての「死にたい人」のための劇である。


こんなにも人には多面性があるということ
こんなにも一人の人間の中で矛盾があるということ
こんなにも人は救われないということ

簡単には人の人生は救われない
救われないのだ

自分の人生を背負うということの残酷さよ
「生きなければいけない」という抑圧よ
生きるということのなんと苦しいことか

死なせてくれ
死なせてくれと



なぜ、なぜ。
なぜ愛した人と一緒にいられないのだろう、ね。



何もこの舞台は答えをくれない。
私も何かに縋りたくて必死に2幕のセリフを頭に入れようと思ったがこの舞台はどこまでもドライだ。真摯だ。
考えろ、と言う。
自分の人生に向き合えと言う。
それは、究極的に私たちは孤独だから。

なんて、なんてしんどいことだろう。



最後のシーン。
ご飯をつくる、ご飯を食べるということ、それが生きるということなんだよなぁ、そう、そうなのよねぇ…
(感想だと、あれをヘスの今後の人生の象徴のように捉える人が多いけど、あの翌週に死んでしまうとか全然ありえると思います。)



素晴らしかった。
もう一回観たい。
こんな舞台がこの世に存在することが、希望だ。
CryingWolf

CryingWolfの感想・評価

3.9
やっぱり女としては、観るとぐわぐわ揺さぶられるなぁ。
自分もアパートの住人になってずっと様子を見ている気分になってた。すごい。
よしだ

よしだの感想・評価

3.8
ストーリーは薄っぺらいけど、オチでヘスが食パン食べるのは普通に最高で、泣きました。
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