クローズド・ガーデンの作品情報・感想・評価・動画配信

「クローズド・ガーデン」に投稿された感想・評価

ハイ

ハイの感想・評価

4.0
気になっていたので鑑賞。巷で言われるところの信仰と、言葉通りの信仰というものは決してイコールではないのだと強く感じた作品でした。神の花嫁候補として純白のドレスではしゃぐ彼女らはまだ俗世の匂いを纏っており、そこから花嫁に至るため「人間」を剥ぎ取る過程がとにかく見ていて辛かったです。神の隣で微笑むため人を捨てようと励むその裏で、温もりや友情や感情やこの世界でいうところの恋や愛を強く欲していく様に、生物感を強く覚えました。
また、今作は人間を剥ぎ取った側にもスポットライトが当たり、特に後半は花嫁となった女性たちの、それでもなおその内に蠢く感情が描かれ、タイトルにもあるように(組織の体制も含め)クローズドな世界で極限まで神と己に向き合った主人公の最後の選択は、見る人によって感想が大きく変わるなと思いました。個人的には肯定派です。
第二バチカン公会議という史実も含め、今作でかつて実際にあったであろうと思わせる演出など、見た後も考えさせられる内容でした。この作品と出会えて良かったです。
第二ヴァチカン公会議によって、カトリック教会は現代の世界に向かって開かれる教会になることを決めた。言い換えれば時代の流れや価値観に背を向けて中世以来脈々と受け継いできた伝統の一部を放棄した。それはある種の人にとっては神に見捨てられたと感じられるのも無理のない話であると思う。教会自身、あるいは聖職自体に権威を与えるやり方が引き起こす軋轢や歪みも赤裸々に描かれる一方で、そのような理不尽とも言えるような処遇、厳しい禁欲生活、絶対的な服従の中においてこそ、安らぎを覚え、救いを感じる人々が居たことも事実。
上手く感想をまとめることはできないが、素晴らしい映画だった。
xia

xiaの感想・評価

3.7
見た当時、修道女は神様の花嫁だからプラトニックラブなんだと変なイメージを抱きながら観て申し訳ないです…
ただただ真面目に宗教を描いていた
どんなに感謝を伝えようともただ祈るしか方法はなくてそれこそが強くて深い信仰なんだと、難しい、
娯楽として観るのは間違い
信仰心とは無縁に育った少女が急速に
信仰に目覚める。
なぜ?
己を罰するようにストイックな行動に出る。
なぜ?
理解できないことは多い。

キリストの花嫁としての自分。
人間らしい欲求を欲する自分。
その間で揺れる気持ちは
17歳の少女そのものだった。
FukiIkeda

FukiIkedaの感想・評価

3.4
1959年、ヨハネ23世教皇は、バチカン公会議を招集し、1962年から、より開かれた教会を目指すために、文章を公布。
それによって、今まで厳格であった修道院の風習や信仰方法からうって変わったことに戸惑った多くのシスター達が修道院を去っていった…と。

しかしながら、これは観ていると、妙なエロス感やフェティッシュ感が渦状に演出されているようで、なんとなく悪意を感じないでもなかった。。
感情を抑えきれないでいる修道院長は、狂った独裁者そのもの。
最後の方で仰向けで転がるシーンなんて、お前が1番不純だわ、な感じ。

かつて自分が憧れた修道院は既にこれが公布された後だったのね。
だからシスター小林(母校のシスター)は、修道服を着ずにショートカットにジャージ姿だったのね、と謎がとけた。
信仰の基礎になる部分が崩れ去る瞬間は辛いですね。とくにそれが何十年も神に仕えてきたシスターだと、酷い話だ、と思った次第
映像が綺麗
28

28の感想・評価

4.5
邦題はクローズド・ガーデン、原題はNovitiate(修道会へ入ったが、修道生活に未だ入っていない,見習である期間のこと)
舞台は1960年代。今のところの最後の公会議である第二バチカン公会議が開催された頃の過渡期の修練院を描いた作品。
第二バチカン公会議とは、それまで資本主義近現代社会に背いていたカトリックが近現代の価値観に寄り添い中世の価値観と決別した会議…らしい。(ざっくり)
修道女というのはカトリックにおいては一種の特権階級だが、公会議により神の花嫁としての特権がなくなったとき、どういう影響をもたらすのかが丁寧に描かれている。
最初から最後まで徹底して「少女」の話である。カトリックが過渡期にある中、少女たちもまた自分の人生の過渡期にあり、懺悔や選択や迷いがある時期を丁寧に描いた映画。
ちなみに主人公のその後の話があるのでこの映画を見た人は‪YouTubeで「Novitiate - Alternate Ending ‬」を見てほしいけれど、これがどこで公開されたものなのか、どこで見られたものなのか不明。

あとクローズドガーデンという邦題は良いと思ったけどソニー・ピクチャーズによる公式の日本語版あらすじはかなり勘違いさせる書き方をしていてどうにかならないものかとおもった
閉じられた世界で神の愛のため身を粉にする少女たちは、貞節や純潔に反して艶かしくさえある。
年配のシスターが裸で罪の告白をしたり、ウェディングドレスで焚き火のまわりを舞うなど、個人的エモーショナルシーンが多かった。
kiko

kikoの感想・評価

3.8
囲われた修道院の中で永遠に神との対話‥。
この作品なかなか良かったです。マザーあるいは修道院長が、キーッ💢となるシーンはゾッ。罪の告白シーンも、どーみても、ネチネチないじめにしかみえなかったな。俗でゲスな私にはとても修道女は勤まらないのは確実ってことは、わかりました。第2バチカン公会議って知らなかったけど、修道女が○○も○○を○○する程ってよっぽどだな。もうひとつのエンディングもみましたが、オリジナルのラストで良かったと個人的には思います。
もやし

もやしの感想・評価

4.7
ただただ真面目に見入ってしまった。


修道女になることを目指す少女の話。

めちゃくちゃ厳しい生活。
結構な迫力で怒られるし辛いわ…

罪の告白の時間ってのがあるんだけど、あれは地獄ですね…
自分の内面にある罪を皆の前で洗いざらい言うまで帰してもらえないという…




なんかイエス・キリストの言葉に従うっていうのはとてもわかるんだけど、キリスト教の中には立場の差があって、それによって上下関係が生まれるっていうのがすごく違和感ある。
修道院長ってのが出てくるんだけど、「私の言葉は神の言葉と同義だと思いなさい」って… やっぱり違和感。
絶対に同義ではないでしょと思う。


この映画のテーマ自体もそれに関するもので、キリスト教において権力というものが如何に強い影響があるのかっていうのがすごく伝わってくる。

精神的に非常にショッキングな展開が待っています。



主人公の揺れ動く心はとても切なかったです。
同じ修道女を目指す人を好きになってしまうという禁忌。

でも人としては普通のことだしねえ。
イエス・キリストと結婚する人生を選ぶんだとしても、人を好きになったこともない人が愛するって、結婚って、ねえ…?
というのを個人的には思います。
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