ピア まちをつなぐものの作品情報・感想・評価

「ピア まちをつなぐもの」に投稿された感想・評価

同じ医師でも医療や患者に対する考え方でこうも違うのか。細田善彦扮する坊ちゃん先生は、高飛車で相手の気持ち等推し量ることもせず、どうなることかと思ったが、変われば変わるものだ。タメのケアマネの姐さんの勇ましいこと。熱さMAXが、在宅医療を支える原動力。
にしても、多職種連携のモデルケースのような展開であった。ばっちり泣いちゃいましたが。
超高齢者の両親を抱える私にとって本作で描かれた内容は決して他人事ではない。
言葉自体は知っていたが、題材として取り上げられた「在宅医療」とは如何なるものなのかを本作を通して初めて知った。
厚生労働省は、医療法上の病院病床から介護医療院への転換を進めていて、地域ぐるみの医療、つまり「在宅医療」への取り組みの重要性が益々高まっている。
特に終末期医療(ターミナルケア)において、自宅で家族に見守られて逝きたいと願う人は多いと思う。
本作の主人公・高橋雅人は町医者の父が病気で倒れた為、やむ無く大学病院を辞めて戻ってきたのだが、エリートコースから脱落して町医者になることに忸怩たる思いを抱えている。
そんな中、父が行っていた訪問診療を引き継ぎ、様々な患者に接していくことで彼の内部にあった蟠りや変な自尊心に変化が起きていく。
雅人が訪問診療する患者の大半は寝たきりの人が多いのだが、乳癌から退院したばかりの藤本由起子の訪問診療を通してその一家と知り合ったことを契機に、今まで抱いていた医療に対する考えが根本から揺さぶられていく。
本作を通して我々は雅人と共に、終末期医療を含めて医療とは何か、更に生きるということはどういうことなのかを見詰めていく。
病院のベッドに寝たきり(植物状態)で命を長らえているのを生きていると言えるのかということを、本作は暗に問題提起しているような気がする。
このドラマを観ていると、貝原益軒の「養生訓」の有名な一節、「医は仁術なり。仁愛の心を本とし、人を救ふを以って志とすべし」を思い出す。
「医術とは単に人の体の治療するだけではない、そこに人徳を施す術である」ということを、本作は描いていると思う。
福祉・医療に関わる人間は一見の価値あり。在宅ネットワークの仕組みを学べる。所々リアリティはないが、それは映画ということで。人の温かさを再認識。仕事頑張ろう。
ラユム

ラユムの感想・評価

3.3
水野真紀さんお久しぶり。最近私自身が感じてる医者のエゴというか連携能力の低さが見事に描かれてる。地域連携医療素晴らしい。ぜひ全国に広がってほしい。
ぶうる

ぶうるの感想・評価

2.8
医療の知らない世界をみることができ、勉強になった。
地方出身者なので、都会と全然違う感覚に共感をおぼえた。
主題歌もとてもいいと思う。
ただ、話ができていすぎ感があり、教材のように思えてしまった。
大学病院勤めの主人公の医師が、後継ぎで地方の町医者になる、虚無感や喪失感と青臭さのマッチさが良い。主人公が人やその関係性に触れることの成長譚で、大枠はシンプルで展開が読めやすいが、青臭い主人公と同時に在宅医療の問題点を理解したり、考えていくシークエンスが巧みに。中央と地方の対比にも。

一貫した大学病院とは違い、症状によって、かかりつけの病院とは別の病院にかかるときの弊害を、薬の効果の重複と多さで表すことにハッとさせられる。薬手帳は出てこなかったが、その大切さが分かることなど、在宅医療の現状を炙り出すことに。

主人公とケアマネの松本若菜のバディ的な関係や、会話の兼ね合いも良く、細かなエピソードの積み重ねが効果的で、人と人の繋がり大切さが切に伝わる。問題を押し付けないことや、過度にエモーションを振りかざさない抑えた演出や、一貫して、どんなに病気になろうと、人としての尊厳をキープし続けていることも心地よい。
美しい話すぎてちょっと共感しづらかった。患者さん中心に医療をしている私たち(キリ)みたいな雰囲気がちょっと苦手。医療に関する各職種のPRのような、、
、日の目を浴びない職種に日を当てるのは良いことだと思うのですが、もうちょっとナチュラルにやってくれたら…と思ってしまいました。
HAL2000

HAL2000の感想・評価

3.7
桜まゆみさんのファンとしては観ておかないと。参加したケアニンのスタッフさんが製作しているんですね。エンドクレジット見ると本当に色んな関係者が協力してます。なので、相当、現場への指導が入ったはず。でもしっかりとした映画になっていたし、ただ泣かせるだけ、主人公の成長物語だけでもなく、とても素敵に仕上がっていたと思います。綾部監督の演出なんでしょうね。桜さんもいい役で出演されており、個人的にも大満足。佐々部組常連の升さんがとてもいい味だされていたのも得した気分でした。当然泣きました。
papanda

papandaの感想・評価

3.5
はじめのエリート意識丸出しの嫌味なヤツが医師として人として成長していく、分かりやすい映画でした。でも、それ以上に在宅医療について少~しだけ分かった気がします。一人の患者がその人らしく命を全うできるように、たくさんの専門の人が手を貸している、ということ。人の善意と責任感の強さ、優しさ、明るさ、いろいろ感じました。
てつ

てつの感想・評価

5.0
きっかけがなかったら、おそらく見逃していたかもしれない作品。エキストラ参加の縁をいただき、幸運にも舞台挨拶回までも行くことができた。
地域医療とはどういうものか、をわかりやすく丁寧に描いている。我々一般の立場と同じ目線から始まって、医者である主人公がしっかり成長していく様はとてもよいカタルシスであった。後半のストーリーで、いろんな人が患者ひとりを支えている、という展開となったが、もっとサブのメンバーの役割にも長めに光を当てて描いていてもよかったな、と思った。
医療関係者はもちろん、一見の価値ありとみる。
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