Peaceの作品情報・感想・評価・動画配信

「Peace」に投稿された感想・評価

福祉有償運送
実質赤字だけれどお金には変えられないものがある、と
泥棒猫、仲間に入れてもらえてよかったね
Huluトライアルおわり
Berth

Berthの感想・評価

4.0
想田くんは他人に好かれる能力がありますね。監督自身も「観察映画」と名乗る通り社会問題を撮るというよりも、カメラの前の人間の人生を撮り上げている。何気ない会話や対象者のごく身近な出来事を掘り下げることで、社会福祉の問題点が自然に浮かび上がる。所々に登場するネコに癒される。
うめ

うめの感想・評価

3.6
岡山は晴れの国である。

物語は岡山市の中心近くで展開する。
あの街の温かさが伝わる。
弱い人に優しい街。

がん患者にとってPeaceは最後の楽しみ。
脚の悪いネコものんびり。

本当は危うい平和や平安なのに、
静かに流れる時間が心地よい。

小さな喜びの積み重ねに
大事な意味を見つける観察眼。

こんな風に切り取れる監督、
そうはいない。
ノラ猫に餌をあげているおじさん。自宅の裏庭に集まる猫たち。
遠くからスキを伺っているもう1匹の猫。
おじさんは、言う。
「あれは『泥棒猫』じゃ」

おじさんは介護を必要とするお爺さんや障がい者のドライバーのボランティアをしている。奥さんはヘルパーを派遣するNPOを立ち上げている。

介護する側、される側。岡山県の小さな村には高齢化が押し寄せる。介護する側のおじさん夫婦たちも老いを感じ始める‥

猫たちは「泥棒猫」に場所を奪われて庭の隅っこで餌を食べている‥

観察映画、とは見事な表現。じっと観察し、監督や作り手のフィルターを感じさせずなりゆきのままに映画は終わる。

『Peace』。
平和とは。
猫たちがかわいい。
R

Rの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

カメラがある以上、映画で素の姿を撮影することはできない。ただ、カメラで撮るという行為、また演技をするという行為を通してしか迫ることができないその人間の「核」のようなものがあると思う。自宅で野良猫たちに餌を与えながら、有償で障害者の送迎をする柏木寿夫さん・柏木廣子さん夫婦の生活に密着する(想田監督の妻の両親)。有償といってもガソリン代やその他諸々の経費で無くなってしまうボランティアのような仕事で政府からの補助金等は一切ない。なぜそれでも続けるのかという質問に対して、一度は「惰性」だと口にするが講習会ではこの活動の「お金に変えられない価値」を口にする。嫌なら「惰性」でも続けられない。講習会での表情を見ていると如何に真剣に、誇りを持って、誠意をもって、愛情をもってこの仕事に取り組んできたかが分かる。それは寿夫さんが野良猫に注ぐ愛情を見ても明らかである。去勢手術を施し、病院にも連れていく。餌の猫缶を与えてやる(大量の空の猫缶)。わたしたちは既に柏木夫婦が決して収入が多くないことを知っている。知っているからこそ、こうして猫たちに当たり前のように面倒を見ている姿に柏木寿夫さんの人間性を見てしまう。廣子さんは近所から苦情が来ていることを口にする。野良猫と障害者が作品内で共鳴しているように見える。
今作に登場する人物たちがまた素晴らしい。黄色いヘルメットをかぶった男性。靴を買いに行った帰りの車で、彼が結婚を断ったことを告白する。身体的な障害を持っていることから、数年で離婚をするだろうからと。そんな彼は一人で暮らしている。寿夫さんと回転寿司を食べに行った際に、想田監督はその男性の目のクローズアップを撮る。わたしは自然とその視線に誘われてフレームの外を、つまり彼の視点から見える世界を想像する。するとやんわりとした世界の残酷さ無関心さが刺さってくるような印象を受ける。それが社会なのだと。
そして、何といっても橋本さん。肺に癌がありながらも唯一の楽しみだと口にするPeaceのタバコ。誰かに会う際は白シャツを着て、ネクタイを締めて出迎える。おしゃれで陽気な橋本さんだが、部屋には何匹もの蚤がいるらしく、台所のシンクには大量のネズミの糞と大量の歯形の残る石鹸。柏木夫婦や病院の先生などには頻りに「迷惑かけますな」「早くいかなあかん」「すいません」と申し訳なさそうに口にする。病院では医者にも迷惑をかけまいとして病状は良好だと伝えるものの、その後の看護師と医者の会話ではシンクにこびりついているほどの血痰であるとの報告を受ける。迷惑をかけまいとして詫びの言葉を口にして、服装だけでもとシャツを着る。しかし、彼の部屋やふとした時の彼の表情からそれほど長くはないと思わずにはいられない。おそらく喫煙する橋本さんからディゾルブして川に浮かぶ船が映されるシーンは、想田監督自身橋本さんの死への覚悟に感じた。橋本さんの姿を見て泣いてしまった。
小森はるかや想田和弘の撮影の仕方は、そのカメラを回す作家の人間性が作品に直結していると感じる。瞬時に判断し、切り取るやり方、その選択したもの、フレームから外したもの、そして登場人物に対する質問とその声色。こういった撮影では、被写体を撮ると同時に、自分自身も映像に入り込み写ってしまう。それは魅力でもあり、恐ろしい部分でもある。
●政治と生活の溝の深さ。あきれるほどの深さ。政府の功利主義的考え方とそこからもれるものたち。
●若いものが留まる猫の餌場と、若い者が亡くなる戦争
●男の価値は一銭五厘(今でいう200円から250円)
knkne

knkneの感想・評価

3.9
輪の中に入れない居場所なき泥棒猫、可愛がられる猫たち。
猫たちは除け者も時間が経てば共存を選んだ。
人間はいつまで経っても見たくないものを見ないふりをし続ける。
平和とは日常のうち眼を開けたままに体験するまやかし、集団妄想に過ぎず、いざ未曾有の事態が起きれば醒めて、また慣れて妄想へと戻る。

必要とされるが皆やりたがらない職業は給料水準が低く、替えがいくらでも効くような職業の方が給料が高い。
なくてはならない仕事のはずなのにやりがい搾取でしかない運営を余儀なくされるデイケア、福祉の現場が報われる日は一体いつになったら来るだろうか。
名ばかりの平和を、平等を簡単に口にする高給取りの政治家は劇中の問題たちにロクに改善に向き合わず、解消に取り組むことはほとんどいない。
シャッターに貼られた鳩山由紀夫の国民の生活が第一と書いてあるポスターがなんとも皮肉めいている。
劇中で泣いている子どもに声をかける人であったり、死を目前とした老人が唐突に語り始める戦争体験(一銭五厘のくだり)のシーンなど、やはり想田監督はドキュメンタリーの偶然に愛されている。
いくら天才でもお金があってもどうしても身内ではないと入り込めない領域がある。今回焦点を当てているのは監督の義実家夫婦。
野良猫と泥棒猫の居場所のなさ、自転車操業のデイケアセンターの運営、ぽろっと出た戦時中の体験。日本のリアル
あー

あーの感想・評価

4.0
野良猫とおじいちゃんのほのぼの
ドキュメンタリーかな?なんて
軽く観始めたら...。

日本政府こそ、こういう作品
どんどこ観た方が良いと思う。

福祉有償送迎サービスで働く柏木夫妻の
"観察映画"

わたくし、
精神年齢は小学生だが、身体は老後。
の方が近い年齢になってきているから、
いつかくるかもしれん未来。と
思うと、こういうお仕事されてる方々にも
きちんと対価にあった報酬があるべき。

ボランティアとはいえ、
運転者講習会で語る柏木さんの
どういうお仕事なのか。のお言葉が響く。

そして送迎を利用している91歳の
おじいちゃまの赤紙の
別の呼び方ッッッ😭一銭五厘。

お庭にくる野良猫達も含めて、
タイトルの意味とは何かも問う作品。

奥さんが運転中、流れる政治演説の
タイミングに震えるわ。
au

auの感想・評価

5.0
港町から続けてみたけどこちらもすごく面白かった。また違った面白さだけど、出てくる人みんな役者みたいに完璧でこんなの撮れるのほんとにすごいと思った。この監督の他の作品も観てみたいと思った
こういう人間相手の仕事をしている人は事務職の倍の給料をもらってもいいと常々思っていたが、その意をますます強くした。
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