実録 私設銀座警察の作品情報・感想・評価

「実録 私設銀座警察」に投稿された感想・評価

梅宮辰夫のひょうひょうとしたキャラが最高に似合ってる
にしてもめちゃくちゃ!
Netflix
キャリーもびっくりの土の中から蘇ってくる渡瀬恒彦のジャンキーっぷりと、安藤昇の蝋人形っぷりに震えました。銀座版の『仁義なき戦い』というより、『仁義の墓場』の姉妹編みたいな感じです。渡哲也と渡瀬は兄弟ですがね。
C

Cの感想・評価

4.2
安藤昇が出てる面白そうな映画が観たくて見たけど、すごい映画だなあ。ヤクザ映画あまり観たことないけど、こんな気の狂った映画ばかりなのかな…
浮気した妻を殴り殺し浮気相手との子供を投げ殺す渡瀬恒彦、酔っ払ってへらへらしながら手榴弾を投げ込む梅宮辰夫、死体を豚に食べさせる、札束が舞う中の大乱行とその傍らでヒロポン中毒の渡瀬恒彦が吐血しながら死んでいく
安藤昇が殺されるところは笑ってしまった
す

すの感想・評価

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未 古本屋のおねえさんが「私映画は詳しくないんだけど、これだけはほんっとに好きでねえ、ポスター入ってきたらちょうだい」と言ってた
太平洋戦争後の東京、復員兵たちが私設警察と名乗って愚連隊化し、抗争を繰り広げる話。

オープニングまでの展開が凄い。
渡瀬恒彦演じる復員兵が帰還、自宅に戻ると妻が占領軍の黒人とセックスをしていて、しかも黒人との間に子を成しているので、その子供を思い切り家の外に投擲し妻を殴り殺すという。
映画史上に残る悲しいオープニングじゃないだろうか。

戦争直後の東京で復員兵が愚連隊化していくんだけど、そのきっかけも外国人の家をみんなで爆破して仲良くなる、という禄でもないものだし、警察と名乗ってやっていることも禄でもない。
禄でもないなりに出世して抗争していく前半面白い。

ただ、後半、仲間割れ展開になってからは妙に重たい雰囲気になってくる。
これは渡瀬恒彦の演技が素晴らしいのと、個人的には室田日出男が(いい演技してる)死んで退場したからだと思うんだけれど、とにかく重たい。
渡瀬恒彦はもう殆ど殺人ゾンビみたいな使われ方をしている。土から這い出るし、すごい殺す。

ラストはカオスな展開になり梅宮辰夫が大爆発して終わっていくんだけど、ここも確かに滑稽味はあるんだけれど地獄感が凄くて震える。札ビラが舞う中でみんな笑顔で乱交パーティ。最高で最低で最悪。映像も妙にサイケデリックでクラクラする。
そしてラストは渡瀬恒彦が一人大量喀血して死んでいくんだけど、もうこの寂しさたるや。

展開が面白い映画だと思う。
くそ重たいんだけど、仁義の墓場みたいに絶望絶望って感じじゃなくって、常に滑稽味をたたえているので、ラストのカオスを受け入れられるし、また一人血を吐き死んでいく男にも寂しくなれる。
見終わった後にすごくおなかいっぱいになっている。

梅宮辰夫の演技はベストなんじゃないだろうか。こういう演技、上手いっていうか、素やろ、と思う。多分普段あんな感じなんですよ、梅宮辰夫。
バブミ

バブミの感想・評価

4.4
冒頭から困惑。
晩年の渡瀬恒彦のイメージしかない若い私にはシャブ中殺人マシーン渡瀬にびっくり。もちろん女好き梅宮辰夫も面白かった。仁義の北大路にシャブ打たせてもこうはならなさそう。
捕まる前のお座敷どんちゃん騒ぎのシーンて止めに入る女将たちが次々と手際よく着物を脱がされる所はギャグ。その後金をばら撒かれた瞬間嫌々言ってた芸妓、コンパニオン?も笑顔で宙を舞う札を集めて一気に和姦ムードに。
お金って大事ですね。
kiuche

kiucheの感想・評価

4.1
「やけくそな野郎だぜ」

ヤク中の恒彦だけずっと軍服なのが印象的な欲望の赴くまま殺りまくり(渡瀬恒彦)ヤリまくり(梅宮辰夫)わんわんスタイルゾンビ映画。ラストシーンは観ている側にもヒロポン流れ込んでくる感じ。
あらまあ、こんなことになるなんて、、、まさにめちゃくちゃだった
序盤は戦後の混乱期のなかで台頭してゆく愚連隊みたいなのを描き、中盤で内輪での争いとなり、ラストではもはやポルノ映画と化す
タイトル、、、実録ってあるけどえ?え?完全にフィクション、もはや空想のお話でしょ!

そもそも冒頭からクロンボの赤子を投げ殺す、その母親の頭を何度もカチ割って殺すなどとんでもない描写
それを実行するのは渡瀬恒彦なわけですが、途中からヒロポン中毒の半分キチガイみたいな殺し屋になり、劇中ほとんど台詞もない廃人みたいな役、インパクトではほとんど主役です

クレジットでは一番最初に来る安藤昇が中盤であっけなく死んじゃうってのも驚き、もともと最初から秩序もないような物語だったけど、安藤昇の退場で完全に物語としての方向性を失う

とくにかく人が死ぬ、凄惨なリンチ、ブタに死体の始末をさせるシーンとか文章にすると胸くそなんだけど、不思議とそんなに胸くそじゃない、うん、バカなんですよ、ものすごいバカなの、真剣にバカやってる、だからこのギリギリ感でも娯楽として通用してるんだと思う
のっけから、とんでもない熱量。
狂った渡瀬。
ポン中の渡瀬。
暴力に迷いの無い渡瀬。
延々ラリってる渡瀬。
彼には、最早、人の言葉は届かない。
ただただ、ヒロポンの為に生きる殺戮マシーン。
そして、死なない。死んだと見せかけ死なない。しかし、体が死んでいないと言うだけで、その精神は死んでいる。
見境なく、銃口を向け、引き金を引く渡瀬。

今際の際も壮絶。
この映画に、晩年の「おみやさん」渡瀬はいない。

良いもん、観させてもらいましたわ。
東映実録やくざモノの極北もしくは核弾頭と呼びたくなる強烈な映画笑

実話ベースを謳いながら仁義なき戦いみたいに事実とのシンクロをかなぐり捨てて、金と縄張りをめぐる醜く短絡的な争い、酸鼻を極めた凄惨な暴力の疾走!
唖然とするしかないよ。
赤ちゃんを川へ放り投げたり、拷問して殺した死体を豚に食わせたり、他にも酸鼻シーンがてんこ盛り((゚□゚;))
何回観ても慣れることなくショッキング笑

敗戦後の行き場なくした男達も様々で欲望がオーバードライヴして暴力、絶望が臨界点を越え暴力、一部に先を見据えて暴力で将来を切り開き安定を図ろうするやつも。暴力の動機に違いがある。
極端に画いてるんだろうけど当時の若者達の心情風景の確信を彼らの中に見ることもできるような気もする。
語られない負の歴史の一部がそこにあるのかと。

この映画で一番話題になるのがジャブ中で殺し屋に転落する渡瀬恒彦さんの鬼気迫る演技と普通なら死ぬだろってぐらいのことされても生きてるターミネーターっぷり(太陽を盗んだ男の菅原文太さん演じる刑事と並ぶ不死身さ笑)だけど。
観るたびに梅宮辰夫さんが輝いてくるんだよな、おれの中で。
ここでの梅宮さんは飄飄としたユーモラスな雰囲気で軽妙なエロ・トークをスキがあればかまし、権力やヤクザ的な面子にそっぽ向いてひたすらいい女とうまい酒を追い求める快楽主義者のヤクザ。それがすげぇ板についてる。たぶん、辰夫さんの地なんだと思う笑
とは言え、この映画のキャラなんで生臭い極悪人なんだけど、でも、この人と遊ぶと楽しいだろうなぁて思わせてしまう魅力が笑
最後にいよいよ逮捕を免れない状況下で他の奴等が狼狽する中、「こーなったら有り金全部使って、女とやりまくってうまいもの食って歌って踊ろうぜ」みたいなことをカラッとした陽性なセリフ回しで言うとこなんか、滅びの美学を体現しててグッと上がるんだよな~♪

また観たくなる時がくるね。無軌道な慾望の爆発、血生臭い暴力の匂い、陰惨だがアッパーな破滅、こんな強烈なもんを一本で味わえる映画はなかなかないだろうから笑
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