海辺の途中の作品情報・感想・評価

海辺の途中2019年製作の映画)

製作国:

上映時間:30分

3.6

「海辺の途中」に投稿された感想・評価

全体的に静かで、淡くて、なのに所々に棘があって少し痛い。
もう少しみんなに踏み込んだ内容を長編で観たいと思ったものの、
短編だからこその良さというか、短編だからしっくりくるというか。

自分の生まれた意味を考えることが昔に比べて減ったから、
もしかして私も少し大人になったのかなぁとか、
だけど本当に「生まれた意味を考えなくていい=大人」なのかなぁとか。

大根田さんのどうしようもなく弱った感じや、呪いが解けたような表情も、
愛美さんの子供っぽいかと思えばやけに暗い目をしたり、
暖かく包み込むような目線や立ち振る舞いも、
おふたりの声、表情、目線すべてがとても自然で良かった。

「いじけるには、まだまだ先が長いぞ」(記憶曖昧)
みたいな父子のやり取りがとても好きだった。
観ていた私も、前を見て歩いていくための元気がもらえた気がした。

大きな映画館で、というよりは
ミニシアターやプロジェクターで観たくなるような、
素朴で、静かに大切にしたい映画だった。
tetsu

tetsuの感想・評価

3.3
同じくムーラボで鑑賞。

あることがきっかけで別れることになった男女。数年経った今も、男は彼女を忘れられないでいた...。
己の欲求を満たすため、ある女性を呼び出した彼は、彼女と夜の函館を共にするが...。

善良そうな美術教師と見せかけて、中身が荒んでしまっている主人公。
導入場面で、かなり身を削がれてしまったため、彼には感情移入できなかったけれど、ヒロインの兎丸愛美さんが、とにかく良かった。

音楽と映画の融合がテーマのムーラボ作品にも関わらず、劇中、主人公が意図的に音楽を止めようとしたり、経験を積んだ監督だからこその挑戦が魅力的だと思った。

絶妙な修羅場を迎えるクライマックスが最大の見所で、個人的に心に刺さる場面はなかったものの、短編とは思えない重厚感が残る作品だった。
音楽は万能ではなく、音楽にだって癒せない絶望はある。
過去に傷を持つ者2人が出会い再生する物語。
女々しい男だってきっかけさえあれば前を向ける。
じょん

じょんの感想・評価

4.8
わさびも春なれやもそうやけど、心に静かにじんわりと染みていく映画。内容の深さに映画の時間は関係ないんやなと思うぐらい。葛藤、優しさ、救いを押し付けがましくなく、時にハッとさせられる言葉があったり。僕は心配な方に行くのだろうか。
sato4

sato4の感想・評価

3.1
【2020年13本目③】『見逃したMOOSIC LAB 2019+』にて鑑賞。
辛気臭い内容が続くのが辛かったけれども、ラスト一連のシーンで救われた。美術講師とデリヘル嬢のラブストーリーになるのかと思いきや、そうならないところが良い。
Naoooo

Naooooの感想・評価

3.0
期待していただけに結構ガッカリ。主人公の男が全く好きになれないどころか見ていてイライラした。
椿

椿の感想・評価

-
抱えてるかくしごと、悲しみ、孤独、そういうものが触れ合うとき、こころとこころで生きるとき、どうしようもないものが自分の中にあってもそれでも前に進まなきゃいけない
なんだかみんな寂しくて苦しくてずっと泣きそうだった、こころが触れ合うときの優しい時間があたたかかった
Yuumi

Yuumiの感想・評価

3.8
MOOSICLAB2019、Aプログラム短編部門

最高の一言に尽きる。何から何までタイプだった。短編なのが勿体無いくらいだ。いや短編だからこそ、こんなにも大好きになれたのかもしれない。

函館の街並みと蠣崎未来さんの歌声が綺麗で透き通っていて余計に切なさを誘う。交わりそうで交わらない関係性、でもどこか理解し合っているようにも感じて、それがとても心地良かった。

このレビューはネタバレを含みます

子供が出来ないばかりに離婚した男が、寂しさの中でデリヘルを利用し、嬢と知り合う。トラブルになるがそれを乗り越える程の寂しさ故の同情心が芽生え、ある種の連帯感が生まれる。そんな中、離婚し別の家庭を持った元嫁の今の旦那との子供の映像をずっと追いかけている男は、段々と自分の子供だと思い込んでしまうが、男は無精子症なので、嬢は諫める。しかし住んでる処に家族旅行に訪れていると知った瞬間、突き動かされるように遭いに行こうとするのだが、遭えなかった。
短編にしては良く纏まっている。嬢の状況は多くを語っていないが、どうも二股を掛けられているらしい。男に、選ぶ基準を訊ねた時、「心配な方」と答えられた時の切なさは胸に染みる。確かに同じ男としてシッカリしてる(と思われている)女は後回しになるという理不尽さを伝えられていて、より悲しみを感じさせる。
結局、偶然家族と遭遇し、何も知らない子供は男に松ぼっくりをプレゼントする。憑物が取れたように、男は前向きさを感じさせるラストで終わる。嬢も又、新たな旅立ちを仄めかす。
フワッとしていて、強烈なメッセージ性はない。雰囲気だけと言ってしまえばそれまでだが、しかしその心の琴線に触れるような淡いシーンの連続は、すっかり荒れ地と化した自分の心を整えて貰えるような話であった。兎丸の演技の成長振りにも驚いた。しっかり脱げて、そして演技もできる女優は数少ないのでどんどん活躍して欲しいと願うばかりだ。
PS:函館は”過剰なサービス”がデフォルトなのか分らないが、一応、デリヘルは本番行為は禁止なので、それを許す何らかの演出やストーリーが欲しかったと、一寸引っかかったことを付け加える。
兎丸愛美!!!!!!!!!!!となった。
本当に良い女優さん。「シスターフッド」「三つの朝」ときて確信。
>|