よろこびの渦巻の作品情報・感想・評価

よろこびの渦巻1992年製作の映画)

製作国:

上映時間:47分

3.4

『よろこびの渦巻』に投稿された感想・評価

3.0

デモ運動の歪なフレーミングの長回しで、松田ケイジが手前から方向転換して戻ってくるのが良い。あそこは青山真治が自動車やバイクを撮るときに似ている。あまりの無秩序さに全て自己満足にしか映らないが、この「…

>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
反戦運動のデモに対して、「興味があったけど、すごく人がたくさんいるから、自分はいいかな」ってすごい面白い台詞だなと思った。

「もだえ苦しむ活字中毒者」と同じく関西テレビのドラマシリーズ「DRAMADAS」で放映された黒沢清の初期作なのだが、あまりにも好き勝手やりすぎで驚愕する。
“よろこびの形”を見出すために放浪する主人…

>>続きを読む
当然あの横移動

左に進むカメラに対して、右からも左からも動きが入る

コーヒーの渦巻きなど、初期のヌーヴェルヴァーグ的なカットや「ウィークエンド」やアンゲロプロス作品に通じる長回し。反占運動の旗が「スコルピオライジング」からの引用であり、ラストは「気狂いピエロ」など映…

>>続きを読む
unko
-

原作は椎名誠の「蚊」‐「よろこびの渦巻」。「もだえ苦しむ活字中毒者 地獄の味噌蔵」の2年後関西テレビ"DRAMADOS"にて放送。
Wikiを観ると、本映像はなんと最終回らしい。終焉を迎える番組で好…

>>続きを読む
『ドレミファ娘の血は騒ぐ』の簡易出力版みたいな感じ。中盤の水平移動は黒沢清のフィルモグラフィーの中でも最もエクストリームな場面の一つ。必見。集合と離散。右往左往。とにかく歩く。または走る。
椎名誠の原作を、島田元と黒沢清が脚色した黒沢清監督作。占いに頼る幸せなど幸せではない。占い反対運動に発展する。
『ドレミファ娘~』よりも胡散臭いミュージカルをやっていたなんて……歌声と主人公のリップシンクが全然合っていなくて笑った。
3.7

自主映画の香りがプンプンする意欲作。横移動長回しの中で突然訪れる死とそれに対する社会的権力という黒沢清の一貫した構図はここでも踏襲されている。勝手にしやがれ!ラストシーズンのようなデモ行進のロングシ…

>>続きを読む

あなたにおすすめの記事