色彩論　序章の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

フィルム撮影した白黒の光の波に、妙に人を催眠に誘うようなユラユラがあった。環境映像としてずっと見てたい心地よさ

この序章は、映画として次が作られるという意味ではなくて。
例えば、コスタの「血」なんかでよく言われる光と影〜とか明暗〜とか、死ぬほどわかりやすくそれが映画言語として表現されてる。マニュアル本（映画）。

色彩というのは眼という感覚に対する自然の規則的な現象

・ベットの光
・手の甲の影
・無音

ゲーテの色彩論、光と同時に闇を導入する映像。白黒で捉えられる光と影、聴覚には水の音が響く。光を反射するものとしての水面、スペクトルを生み出すものとしての境界？色彩論読んでないので分からない……

16mm白黒フィルムで撮影された光と影のうごめき。ブラインドの隙間から差し込んだ光がベッドの上で魚のように跳ね回っているショットが凄すぎ。

2回目 下高井戸シネマ　20250802
美しすぎる！ゴダール映画後だったので特に食い入るように観た！

色々なことをやるなぁ・・・という単純な感嘆
光と音が一体化していた
映画というものに根幹があるのだとしたら、あるいはこういうかたちをしているのかもしれない

光と影、映像の起源はここから。
こりゃーすごい。声と、風、純粋な映像。

色彩は光によって作られるって言いながら16mmのモノクロで光と闇を映し出す。不思議なもんでずっと光の重なりを見てるとうっすら色が見えたような気がした。

光と影、生と死とかいってしまうと何も言ってなさそうであれですけど、短編（習作？）として陰影を撮っていて、これがやがてどこかに向かうんだろうなと思った。