majiziさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

3.5

Netflixオリジナル、チャドウィック・ボーズマンの遺作。

ブルースの母と言われたマ・レイニーと、彼女のバンドを務めた4人の男たち。

戯曲が元なので舞台のように一場面が長く、長台詞と会話劇で進み
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.5

1930年〜1940年代の時勢やハリウッド業界についてある程度知識が無いとキツイし、ましてや日本人にとってはハードルが高いと思いました。しかも市民ケーンありきの作品。

フィンチャー監督ということで期
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

3.5

キン・ザ・ザという惑星に空間移動してしまった地球人の2人が、なんとか地球に帰ろうと悪戦苦闘する緩くてシュールなSFコメディ作品。

タルコフスキー作品を観た後だと、こんなのもあるんだとソ連の深さを感じ
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

4.0

ジョン・カーペンターの楽曲「NIGHT」が劇場の爆音で聴けたのはめっちゃ良かった!!

これは前情報も期待値も一切無しがいい作品かと思います。


何を書いてもネタバレになりそうなので

個人的にツボ
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ストーカー(1979年製作の映画)

4.0

3人の男たちがゾーンと呼ばれる場所を目指す話。

有名なタルコフスキー監督作品。

長いし辛気臭いし禅問答だし…

でも3人が取っ組み合い始めたところで吹き出しそうになった。

ハゲがハゲの行動を阻止
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ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.0

中国人女性クロエ・ジャオ監督、アメリカ中西部のカウボーイの物語。

ロデオで頭に大怪我を負った主人公のブレイディは、後遺症に悩みつつも再起を目指すが…というストーリー。

これは現代なのかというほど、
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雁の寺(1962年製作の映画)

3.5

聖職者とはなんやねん!
と、叫びたくなる作品。

京都画壇の重鎮、南嶽の妾だった里子(若尾文子)は彼の死後、遺言により孤峯庵の住職・慈海を頼る。
要は絵描きジジイの妾から、坊主(もちろんジジイ)の妾に
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.5

ホラーでサスペンス、そしてきっちり落とし所のある作品。

気持ち悪い。
そして描写がとてもエグい。

演技とはいえ、あの強姦シーンはトラウマレベル。

それにしてもあの熱狂的なファンも、ルミちゃんも目
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ダウンタウン物語(1976年製作の映画)

3.5

可愛いミュージカル作品。
ギャング映画をキッズたちのみで演じます。

見所は沢山あるけど、ジョディ・フォスターだけでも一見の価値あり。
歌は吹き替えだけど、演技が子役のそれじゃない!

他の子役たちも
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イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

4.0

やっと観れたよイップ師匠!
足掛け10年以上?
ついに完結。

相変わらずの勧善懲悪な様式美に、意図せずゴタゴタに巻き込まれながらも、知らんうちにそして紳士的にイップ師匠が解決しちゃうという最高なシリ
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(ハル)(1996年製作の映画)

4.5

1995年製作。
パソコン通信からはじまり、電子メールで交流する「ハル」と「ほし」の物語。

既にパソコン通信という言葉は過去のもの。作品内でのメールはまだ黎明期というか、やり取りは文通の延長のような
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柔らかい肌(1963年製作の映画)

3.5

不倫するおじさんの話。

女遊びになれてないのか?なんかバタバタするし、脇が甘くてどんくさいな〜って思ってたら、どえらいことになってしまいまして。

まさしく、秘密がスパイスになりえるのは恋のはじまり
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妻は告白する(1961年製作の映画)

4.0

北穂高の岩壁で遭難した3人。
宙づりになったザイルには
一番下に夫、真ん中に妻、一番上に若い男。
妻はナイフでザイルを切った。夫は転落してそのまま死亡。
夫には多額の保険金がかけられており、
妻と若い
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.5

高度なSMプレイのような作品。

物語は1950年代のロンドンが舞台。
オートクチュールの仕立て屋レイノルズは、ウエイトレスのアルマをモデルとして見出し、自宅に住まわせることにする。やがて二人の関係は
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ピクニックatハンギング・ロック(1975年製作の映画)

4.0

ストーリーは女子校の子たちが岩山にピクニックに行って数人行方不明になるというだけの話。

とにかく画面がずっーと美しさで満開。

自然が、光が、木漏れ日が。
学校の建築様式、美術、それからレースの白ワ
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桃さんのしあわせ(2011年製作の映画)

4.0

いつか家族や自分も直面する老いと死。

アンディ・ラウがごく普通の中年男性ロジャーを控えめに演じています。

お手伝いさんのタオさんが脳卒中で倒れたことで、それまで当たり前に身の回りの世話をしてもらっ
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

実話ベースで史上最も悪名高き裁判と言われた話なので、被告側が善、判事が悪という構図なんでしょうけど、この年代のヒッピーや左翼運動家たちに思い入れも共感もないため、公平に見ようとしましたが法廷劇として最>>続きを読む

ぼんち(1960年製作の映画)

4.0

大阪船場にある足袋問屋の河内屋五代目、一人息子の喜久治の物語。

豪華な女優陣を目当てにみましたが、
それを上回るほど、市川雷蔵のぼんぼんっぷりに参りました。

絶対こんな若旦那、実際にもいたんだろう
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緑の光線(1986年製作の映画)

4.0

めんどくさい女選手権があればぶっちぎりの優勝を飾るであろう主人公デルフィーヌ。

休暇に予定していた旅行をキャンセルされた彼女は、家族や友人のいろんな提案にもことごとく文句たれつつ、結局友人のバカンス
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美しき結婚(1981年製作の映画)

4.0

ちょっとこれ、めちゃくちゃ面白い作品でしたよ〜!

主人公サビーヌの夢見る夢子、妄想暴走ストーリー。超絶痛々しい。

美大生のサビーヌはなんかパッとしない毎日。
会えばセックスか喧嘩しかしない彼氏(彼
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.5

脚本や演出はめっちゃ強引なところがあるものの、熱量がすごい。
とにかく面白いものを作ってやるという意気込みが映画全体から感じられます。

まず原爆そんなに簡単に作れないし!笑
みたいなところからなんだ
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第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

4.0

なんて美しいのでしょう・・・(映像が)
もうこれ見たら今すぐにでも、ベトナム行きたくなりますね。

翻ってストーリーは・・・やっぱり哀しい。
19世紀。一夫多妻制。
夫人たちも家のお蚕さんの仕事を一緒
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.5

14歳の少年二人のひとなつの冒険。
フランス、しかもベルサイユってことで監督の自伝的要素ありの作品。

子供らしいアホな会話してるかと思いきや、急にエスプリかましてくるあたり、喋ってないと死ぬ人種それ
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パリのランデブー(1994年製作の映画)

4.0

3つの短編オムニバス。

みんなうるさいぐらいどうでもいいこと(この世には恋愛しか存在しないという前提でよろしく)を、うんちくこねくり周りしてあーだこーだの会話。

「財布を落として幸せな人もいるのよ
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プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)

4.0

14歳の男子、ダンカンの成長物語。
これは万国共通、普遍的な思春期の問題。

とてもあっさりとした脚本ながら、出てくる俳優がみんな上手くて良い作品。

家族といても居場所がない感覚って、わかるわ〜わた
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女の勲章(1961年製作の映画)

3.5

銀四郎という野心家によって崩されていく女たちの関係。こいつはほんまに女系家族でも同じような役でどえらい悪者!笑
田宮二郎、はまり役ですな。

会社はどんどん大きくなるも、そこまでの野望は無いお嬢さん京
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女系家族(1963年製作の映画)

3.5

昭和三十三年。大阪船場の老舗矢島商店は三代にわたる女系家族。数年前に妻を亡くしていた当主の婿養子嘉蔵が三姉妹を残して急死。そこからはじまる遺産相続問題。

はい、お決まりのドロドロ〜

三姉妹はみんな
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ドッグヴィル(2003年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

酷い作品!
見終わってしばらくしても、余韻が残ってずっと考えてしまいました。
恐るべし、トリアー監督。

あらすじは…
大恐慌時代、ロッキー山脈の麓にある廃れた村ドッグヴィルに、ギャングに追われたグレ
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清作の妻(1965年製作の映画)

4.5

村八分の壮絶さを語る作品。

単にひとりぼっちというよりも、共同体から疎外されて虐められる辛さ。
弱いものいじめの態度は、それはそれは下劣で品性がまるでなく、手のひら返しも凄まじい。

時は明治。
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

4.0

増村保造監督×若尾文子主演のコメディ。

アップテンポで陽気な音楽。
チャキチャキしてる三姉妹と、押され気味の三兄弟。

上品な話し方なのに勝気な女性たちと、下世話で直情的なのに少し情けない男性たちの
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別離(2011年製作の映画)

4.0

誰もが自分が信じる良い方向に行動したいだけなのに、それぞれの思うところがあり噛み合わず、人のせいにしたり嘘をついたり。そこから生まれる大きな亀裂。

なんともイライラ、ムカムカする映画でした。
でもこ
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大都会/ビッグ・シティ(1963年製作の映画)

4.0

サタジット・レイ監督のインド映画。1963年制作。

経済的に困ったお家を助けるために、妻が働きに出るというだけのシンプルなストーリー。

妻が働くことで家族にはそれぞれの考えがあり、少し波紋が起きる
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

心と身体が一致しないという困惑、混乱、苦悩は当人にしかわからない。

そんな中で、リリーの周りは理解も思いやりもある人たちが多くて、とても救いになっていたはず。

特に妻のゲルダは、葛藤しながらもリリ
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エグザイル/絆(2006年製作の映画)

4.0

ジョニー・トー監督の香港ノワール。
エレクションからの流れで。

キャスト被りすぎ〜笑
またマフィア内輪揉め。
なんだけど、今回は友情が大きなテーマ。

返還前のマカオが舞台。
ウー(ニック・チョン)
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熱帯魚(1995年製作の映画)

4.5

高校受験が目前なのに、現実逃避をして夢ばかりみているツーツャンは、ある日誘拐事件に巻き込まれる。

誘拐犯の手下アケンはツーツャンとワン少年を台湾南部の港町へ連れて行く。
そこで起きる、どこかほのぼの
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台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.5

発展を遂げる台北で暮らすアリョン(ホウ・シャオシェン)とアジン(ツァイ・チン)の物語。

二人は幼なじみで恋人。
古い問屋街で布地問屋をするアリョン。
一方でキャリアウーマンのアジンは会社が外資系企業
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