ぐるぐるシュルツさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ぐるぐるシュルツ

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リトル・チルドレン(2006年製作の映画)

3.7

自分の人生が自分から
水面に揺れ反射するように
ゆらゆらと離れていく日々。

〜〜〜

ざわざわと人生から逃れない人々が
ざわざわと動いていた。

物語の視線がシニカルに固定されているから、
「愚かな
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ライフ・イットセルフ 未来に続く物語(2018年製作の映画)

4.7

信頼できない語り手。
でも真摯な聞き手。
僕はあなたで、あなたは僕。

〜〜〜

2019年最後に観た映画。
ふさわしかった。
涙は最初から何度も溢れたよ。

〜〜〜

ボブディランの『タイムアウトオ
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.5

スターウォーズシリーズの面白いところは何回も何回も歴史を繰り返すってこと。

宇宙船への侵入も裏切りや真相も。

見る度に、これはまんま何作品目とおんなじだ!って、興奮する。

今作もしっかりそれがあ
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サバイビング・デザイアー(1991年製作の映画)

4.2

答えを求めているじゃなくて、
本当は答えを求められたい。

〜〜〜

これはTV用に作られたハル・ハートリー作品。これを流すって、なんて素敵なブラウン管なんだろう。少しだけ遠い(もう近くはない)時代と
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オペラNo.1(1994年製作の映画)

3.5

頭でっかちと恋(オペラバージョン)

〜〜〜

吉祥寺アップリンクのハードリー特集に鑑賞。

エイドリアンシェリーが綺麗ってことと、
本の虫(=知識)が
理想に踊らされながら、
実践的な恋に振り回され
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セオリー・オブ・アチーヴメント(1991年製作の映画)

3.9

ひとりぼっちではない、才能のない僕たち多数。

〜〜〜

吉祥寺アップリンクのハートリー特集にて。

これまた皮肉なタイトル。
『成功の理論』
決して成功することないだろう若者たちがお互いを身を寄せ会
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アンビション(1991年製作の映画)

3.9

大志だけではどこにも行けない。

〜〜〜

吉祥寺アップリンクのハートリー特集にて鑑賞。

殴り合いの闘いや謎の名声
自分だけの空想が暴れまわって
最後には仕事を追われ
囁く絶望のポエトリーに返す言葉
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彼女と僕のいた場所(1995年製作の映画)

4.1

神を笑わせる方法は?
計画を立てる。

この直後ほんの10秒間の沈黙の演技に
震えた。
思わず巻き戻した。

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.4

人と鑑賞。

自分としては3回目くらいだけど、相変わらずたっぷり三時間観てられるのはすごいなぁ。

前半のサクセスストーリーは愉快で、
中盤からは破茶滅茶で痛快。
ディカプリオの変態的な演技も微笑まし
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ファンキーランド(2012年製作の映画)

3.8

駄目だ、おかしいんだ、しっかりしないと、しっかりやり直さないと。

〜〜〜

ドラッグ中毒の母、二重人格予備軍の妹、別れた父、排他的な叔母。
同級生とも馴染めない。
その中で育ってきたイーライは、お前
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.6

死んでたって、良い人は結構いるさ。

〜〜〜

ハロウィンだし、何か見ねば!と思い立って、やっぱりティムバートンに行き着いた。

初鑑賞だけれど、物語、かなりてんやわんやだなぁ(笑)
80-90年代ゴ
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ペピ、ルシ、ボンとその他大勢の娘たち(1980年製作の映画)

3.6

そして復讐の鬼と化した。

〜〜〜

こちらは、スペイン生まれの独特なセンスを持つペドロ・アルモドバル監督の記念すべき1作品目。

人間の欲望にうっすら焦点を当てながらも、
破茶滅茶かつナンセンスなユ
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クラークス(1994年製作の映画)

4.2

ここにいるはずじゃなかった!!

〜〜〜

お気楽コメディの名手ともいえようケヴィンスミスの記念すべき1作品目。自主制作ならではのオフビート感やコミカルでシュールな章立てはジム・ジョームッシュのような
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天使の入江(1963年製作の映画)

3.9

賭けへの恋。
恋への賭け。

〜〜〜

ジャックドゥミの作品が気楽に観られるっていいね。
噂どおり、オープニングショット華麗だなぁ。

ジャンヌモロー演じる賭けに魅了される女は典型的なダメ女で無思慮。
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お引越し(1993年製作の映画)

4.3

覚えておくことは片手数えられるほど、
なんて足りひん!

〜〜〜

相米慎二監督作品の中でもとっても評価されていて、いつか観たいなぁと思っていたが、東京のTSUTAYAではほとんど取り扱いがなく、しか
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アンナ(1966年製作の映画)

3.9

太陽の真下で!

〜〜〜

ゴダール作品の天使的存在、アンナ・カリーナ出演のミュージカル作品。元はテレビ放映用に製作されたものらしく。幻の作品ということで、映画館に駆けつける。オシャレな女性客が多かっ
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神のゆらぎ(2014年製作の映画)

4.1

奇跡とは何か。
神が起こすものではない、という証明。

神の選択のゆらぎと
神の存在のゆらぎ。

〜〜〜

グザヴィエドラン監督が出演している作品。タイトル通り、命と信仰を巡りながら一つの航空機事故に
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.0

自分が分からない、抑えきれない。
でも恋も同じ。

〜〜〜

ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品。
この映画、最近じわじわ評価され始めている印象で思わず鑑賞。
さながらアメリカの短編小説のような
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

4.2

死に様が生き様。

〜〜〜

完全にタランティーノの流れで鑑賞。
ハーモニカとエンニオ・モリコーネの劇伴が大音量で流れる。
劇場はオジさんだらけ。
これがマカロニ・ウェスタンか。
カッコよすぎて何故だ
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なんだかおかしな物語/ボクの人生を変えた5日間(2010年製作の映画)

3.8

そりゃ落ち込むこともある。
そりゃそれが病的になることもある。
自分じゃ考えれなくてもクール。
自分じゃ考えらないからクール。

〜〜〜
エマ・ロバーツが出ていたので惹かれてNetflixにて視聴。
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29歳からの恋とセックス(2012年製作の映画)

3.8

かかってこい、孤独。

〜〜〜

グレタ・ガーウィグ×等身大の私的物語。
やっぱりこういった役をやらせたら、キャラクターがあまりにも生き生きして夢中で見れてしまうのが彼女の魅力。

学生時代からの唯一
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.2

自分のことが全てじゃないって思えたら、
もう怖くない。

〜〜〜

享年90歳にして今年の春先に亡くなってしまったアニエス・ヴァルダの代表作の一つ。
今年春先映画館で見たけれど、しっかり見直したくて、
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.0

女には三つの種類がある。
彼女は幾つの表情を持つ?

〜〜〜

ゴダール×アンナ・カリーナという名コンビの作品。
女優を目指して夫と別れたナナが、娼婦になっていく物語。
しかし、そこにジメジメとした湿
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.0

スプーンはそこにない。
曲げるのはスプーンではなく、自分。

〜〜〜

自分がキッズの時に一世風靡していたSF金字塔。
4DXで鑑賞。もはやアトラクション。
ただ、こうやって久々に大人になってから観る
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.8

午前10時の映画祭にて鑑賞。

やっぱり好きな映画。
初めて見たのが高校の修学旅行先で、抜け出してツタヤ行って、借りて、友達と笑いながら、中盤からはしんみりと一緒に見た作品。
その日から何度も見たけれ
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.0

午前10時の映画祭にて鑑賞。

宮殿を抜け出して、トラックの荷台に乗り込んだ時のオードリーヘップバーンの表情は、これでもかってくらい輝いています。

印象的なのは最後のシークエンス。
アン王女が会見を
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.7

好きなものだから、好きなだけやりたい。
好きなものだから、守りたい。

〜〜〜

タランティーノ最新作、しかもブラッドピッド×ディカプリオ、しかも舞台は在りし日のハリウッド。もう最高だったぁ……。
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小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

3.9

君たちと過ごせて、
ただただ楽しかった。
楽しかった。

〜〜〜

初めて観ました!
もうそろそろ半世紀前の映画になることに驚きます。僕なんて生まれてもいないけれど、こんなにもノスタルジーを感じるのは
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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

4.2

自然な演技でも、自然ではない。
自然な行為でも、自然ではない。
あなたが私を見ていて、
私が世界を見ている。

〜〜〜

前田敦子×ウズベキスタン×黒沢清、という想像を超える組み合わせだけれど、友人が
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