ぐるぐるシュルツさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ぐるぐるシュルツ

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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.2

ベランダから眺めた景色、
誰かと過ごした夏、一人で歩いた夏。

〜〜〜

『アマンダと僕』のミカエル・アース監督の前作にして、初監督作品。
大切な人を失った恋人と妹の夏だけを切り取る。
観てよかったぁ
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キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

4.0

今この瞬間で、大人になりたかった。
今この瞬間で。

〜〜〜

少年と青年の狭間で揺れ動くティーンエイジャーたちが、
家出することで、また少しずつ大人になっていく物語。
テーマ自体は定番だけれど、
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

4.4

ここにいるのにここにいない。
ここにいないのに。いてほしいのに。

〜〜〜

ポールダノが監督した作品ということで、最初から期待大でしたが、思ったよりも更に深く深くをずしりと突いてきました。
本当に繊
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ロリータ(1962年製作の映画)

3.6

ロリータを自分のものにしたい。
ロリータ自身のものにもさせたくない。

〜〜〜

キューブリックの初期の有名作品の一つ。
彼の天才的な「構図の魔術」はまだ
あんまり十分に発揮されていないように思えます
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サスペリア(1977年製作の映画)

4.0

懐かしくて、その世界を覗きたくなる。
動く身体と叫ぶ顔。顔。顔。

〜〜〜

とうとう見てしまいました!
映画館という暗闇と
サラウンドで見たのもまた良かった!

始まりの赤色の空港、
ギロチンのよう
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メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

3.7

人と鑑賞。

やっぱ面白いなぁ!!
どんでん返しはなくても、土台の設定が独創的だから、無限の想像の余地がある。キッズにはその想像の荒野がたまらない。

小さい頃は超大作に思えたけど、改めて観ると結構小
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さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)

3.8

私が世界に飛び出て行くとき。
蛍光灯と蛍の光。

〜〜〜

移民の海辺・ケベックを舞台に、ティーンエイジャーのどこにも行けない孤独と吹っ切れてしまう希死感にも近い切実さを描いたカナダの映画。

冒頭で
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独裁者(1940年製作の映画)

4.0

子どもの笑い声、海の波の音、
白黒に照らされた横顔。

〜〜〜

逗子のシネマフェスティバルで鑑賞。

夜の浜辺に置かれた、大きなスクリーンでの野外劇場。
みんなで地べたに座って、寝転がって見る感じ。
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.9

どこまでそっちの立場になれる?
改めて溝を深める拒絶か、
改めて気づかされる共感か。

〜〜〜

黒人警官がKu Klux Klanに偽装潜入するという実話に基づくストーリー。
割とコメディ・エンタメ
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.2

一人じゃない。
ここにいなくても、
一人じゃない。

〜〜〜

3D・IMAXで鑑賞しました!
いやぁ、ぶっ飛びました!!
ただのアニメーションを超えてます……

アメコミ風の特殊効果なんて、見ていて
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女性上位時代(1968年製作の映画)

3.5

自分に素直になって、
人生の快楽は性だけじゃないさ

〜〜〜

あぁ、なんて可愛い映画なんでしょう。
突然未亡人となったミミは、
夫が隠していた一つの館を見つけてしまい、そこで、夫の隠された性癖も知っ
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愛に関する短いフィルム(1988年製作の映画)

4.0

あなたは私を見ていたから。
あなたを通して私が見える。

〜〜〜

10時間にも及ぶ『デカローグ』から抜き出せれて、再編集された今作。
少年がビルの一室から、向かいのビルの一室に住む女性を覗く青年の話
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

耐えて、堪えて、
脅して、怯えて、誘って
耐えて。

〜〜〜

18世紀のイングランドの王室にて
女王と女官と侍女が権力と愛を求めて、
その他諸々が政治を求めて、
ぐちゃぐちゃする映画。

全編を通し
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ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

4.0

逃げることしかできない。
状況を把握できない。
自分の背中は見えない。

〜〜〜

2011年7月22日にノルウェーで起きた同時テロ。オスロとウトヤ島。実際の時間で、ワンカットで追体験させる映画。
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

「ないこと」を忘れればいい。
そうすればそこにいる。ある。
それでも僕は「あること」をないことにしてしまう。燃やしてしまう。

〜〜〜

村上春樹の『納屋を焼く』という短編を基に作られた韓国のサスペン
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ヨーゼフ・ボイスは挑発する(2017年製作の映画)

3.9

一人一人の胸の中に
一人一人の問いに
届かせられるか
そしたらその分
自分の世界は変わっていける。

〜〜〜

ドイツの鬼才・奇才の芸術家、ヨーゼフ・ボイスの創作活動を、年代ごとに追っていくドキュメン
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さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

4.0

僕らのうわべだけの
常識の明確さを取り払って
心の複雑さに目を向けて
そしてそれを認めてあげなくちゃ

〜〜〜

ニューヨークを舞台にした、
大人になりきれない、
自己実現ができない若者の物語。
物語
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男と女(1966年製作の映画)

3.6

失ったものは欲しくなる
手放しては求めて、求めては手放す。
ぶつくさ言いながら、
しっとり想いながら。

〜〜〜

アヌーク・エーメ主演のクロード・ルルーシュ監督の出世作。
淡い光と甘いメロディが印象
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キッチン・ストーリー(2003年製作の映画)

3.7

境界やルールなんかじゃ、
人の絆を縛れないよ。

〜〜〜

より良い台所用品開発のために、独身男性のキッチンに居座って、その動線を調査するという筋書きの北欧映画。
すんごいシュール。

ていうか、設定
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.8

毎日生きていくことの垢を
毎日あたりまえに落としていく
叩きつける強い波の中で
私は自分の胸に問う

〜〜〜

海老名イオンシネマのTHXスクリーンで鑑賞してきました。
(ちなみに、Netflixでは
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風たちの午後(1980年製作の映画)

3.6

誰にも見られない昼下がり
ぐったり寝転がり
あなたを目で追っていたり

〜〜〜

約40年前に撮られて、音楽等の権利関係で長らく封をされていた作品。
(ちなみに、台詞は
最近アフレコした場所もあるらし
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Don't Think Twice -僕たちの成功-(2016年製作の映画)

3.8

私は井戸の中にいる気分。
でも心配しないで、
もっと茶化して、
笑って笑わせていたい。

〜〜〜

米Netflixで鑑賞。
“improvisation”という即興劇コメディを題材に、ショービジネス
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Almost Adults(原題)(2016年製作の映画)

3.5

ずっと前から、そうだったから。
告白したって、関係は変わらないんだ。

〜〜〜

アメリカ滞在中にNetflixでダウンロードして鑑賞したため、日本では見られないのですが、すごくよかったので旅行中に是
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シエラ・バージェスはルーザー(2018年製作の映画)

3.5

容姿と内面は必ずしも一致しないけど、絡み合っている。これは事実。
でも、君を知れば知るほど、もっと綺麗に見えるんだ。
だから自分を偽らないで。

ーーー

Netflixオリジナルのティーンエイジャー
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静かなふたり(2017年製作の映画)

3.6

沈黙の中で語り合う私は、
言葉でなく行動で示す人に惹かれる。
でも、あなたはどっちなの。

〜〜〜

パリを舞台に、
古書店で出会う老人ジョルジョと若い女性の、
短い間の恋を描く、フランス映画。

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愛と銃弾(2017年製作の映画)

3.6

でも、それはナポリじゃない。

〜〜〜

普通にめっちゃ笑いました。
僕の中でのジャンル分けは完璧に「コメディ」でした。

ナポリを舞台に、ギャングの組織と恋人どちらを選ぶか、という古典的なジレンマが
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ジュリアン(2017年製作の映画)

3.4

愛が執着に変わるんじゃない。
執着を愛だと思いこむだけ。

〜〜〜

夫婦間の仲違い、養育者を巡る裁判。
現代社会では日常茶飯事。
残念ながら、事件にまで発展することも、ままある話である。

調停シー
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.2

ここから、そこまでの距離はどれくらい。
僕から、君への距離はどれくらい。
遠くても届くはず。

〜〜〜

デイミアン・チャゼル監督×ライアン・ゴズリング×スピルバーグで描く、人類初の月面宇宙飛行士ニー
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アクアマン(2018年製作の映画)

3.8

久々にド・アクション映画を
IMAX・3Dで鑑賞!!
いやぁ胸踊りまくり!

公開前に予告とかティザーとか見たときは、
うーんって感じだったけど、
割とかなり評判高くて、
気になって見に行きました(笑
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マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!(2017年製作の映画)

3.6

とにかく変われよ。
衝動でも反動でもいい、
自信をもって自由に変わっていけるよ。

〜〜〜

1960年代全盛期のロックンロールがガンガン流れる中で、かの10年のファッション・芸術・文化・若者のあり方
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.7

何が語られているか、
何が描かれているかよりも、

そこから何を感じたか。
そこから何を考えて何を変えられるか。
一生懸命努力してる。

〜〜〜

「午前十時の映画祭」の機会で、
映画館にて鑑賞。
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フォロー・ミー: めざせインフルエンサー(2017年製作の映画)

3.6

日々の暮らしの中で、
もっとも社会的で
もっとも個人的。
そんなSNS。

〜〜〜

Instagramのフォロワーを増やして、インフルエンサーになろうぜ!
という試みから始まる中東・ドバイ発のSNS
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FYRE: 夢に終わった史上最高のパーティー(2019年製作の映画)

3.7

人々は何を求めている?
自分たちは、それをわかってる?

〜〜〜

起業家のビリーが引き起こした、幻のファイア・フェス事件を追うNetflixドキュメンタリー。

恥ずかしながらファイア・フェスについ
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サスペリア(2018年製作の映画)

4.3

躯体が流転する、
次の体勢に変わる、
重力を押しのけて、
二つに引きちぎられる。

〜〜〜

原作は未鑑賞、ほとんど予備知識なしで挑戦したので、あくまで自分なりの解釈です!


魔女軍団の継承者をめぐ
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待ちきれなくて…(1998年製作の映画)

3.9

これから、みんな大きく変わっていく。
変わるスピードは違くても、
今夜がきっとはじめの合図。

〜〜〜

1998年に公開された、高校卒業の一夜のパーティを描いた青春映画。
この胸をくすぐる感じ。
2
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シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.6

夢で想っていて。
私も夢で想っている。
そうすれば、
どこかできっと巡り逢えてる。

〜〜〜

誘拐された少年と、
彼に想いを寄せていた少女が紡ぐ一つの物語。

とにかく風景が圧巻です。
乗馬場や湖、
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