"突然に、全てを投げ出して変わりたいと思う時がある。"
"それは本能的なもので、抗うことはできない。"
ある日嗅覚を失ったレイハンは、ひとり故郷のイスタンブールに立ち帰る。
TIFF2022…
第35回東京国際映画祭 鑑賞9作『突然に』
【備忘】
映画で伝える視覚以外の感覚へのアクセス。
ーーー【あらすじ】ーーー
ドイツからトルコのイスタンブールへ30年ぶりに帰郷したレイハンは、嗅覚の喪失…
2022.10/29 東京国際映画祭
彼女が失った匂いの代わりに、音や触覚が立体的に表現されている(盲目の男性と知り合ったりもする)、のだけれど、一方ですごくイスタンブールの匂いを思い出す不思議な…
東京国際映画祭2022にて。
これは意外と深くて哲学的。監督、脚本家、主役が女性で、登場人物も女性が多い。新感覚な作品。
夫と一緒に30年ぶりにイスタンブールに帰還したレイハンは、原因不明の臭覚障…
このレビューはネタバレを含みます
嗅覚を失い、祖国へ帰る女性。
物語は静かで音や触覚に焦点が当てられていた。
ラストに近づくにつれ、これは夢なのか現実なのかわからなくなってきて、幻想的になっていった。
彼女は生きていたのだろうか?
…
音や匂いに溢れたイスタンブルを思い出して本筋とは関係のないところで泣いてしまった。
トルコ語タイトルのAniden(意味は突然に)には空気中に物をふわっと投げるようなニュアンスもあるというのをQAで…
このレビューはネタバレを含みます
自分自身の体験で、これでいいのかと思っていても、円滑に生活する中で感情を麻痺させている事がある。
それが本作では嗅覚の麻痺として表現されているように感じた。
主人公は海の匂いが好みで、それは過去に…
まず手法について。
視覚以外の要素に焦点を当てる時に、どうやったら視覚の手段に頼らずにそれが実現できるかと考えていたけど、この映画において、社交ダンスで男性の首に顔を寄せて、鼻にカメラが行けばそれは…