黒の斜面の作品情報・感想・評価

黒の斜面1971年製作の映画)

製作国:

上映時間:93分

4.7

「黒の斜面」に投稿された感想・評価

mingo

mingoの感想・評価

4.3
飛行機が墜落して死んだことになった主人公の恋愛と金を巡る邦画サスペンスの傑作。貞永監督と菊島隆三(松本清張かと思った)の組み合わせは文句無しの期待を超える面白さ。この得点叩きだすのは納得の出来。また毎度言うが菊島の脚本はイーストウッドに勝る。個人的に脚本家で1番信頼寄せている偉人かもしれない。「影の爪」も唸るほど面白かったが、本作の映画の細かい部分にまで行き届いた演出に舌を巻く。てか絶世の美人岩下志麻を放って置いて市原悦子と浮気をする加藤剛どうかしてるだろと思いつつ、この映画に出てくる3人の女全員が足がとんでもなく綺麗でそれが逆に不気味すぎて脳裏に焼き付いてる。
人間の気持ち悪さがオブラートに包まず出てて最高に面白い。こんな傑作が埋もれてるなんて、日本はやはりどうかしてる
ムチコ

ムチコの感想・評価

5.0
楽しかったー!

市原悦子のぺちゃぺちゃした声やムクムクの指(岩下志麻との対比)。
乗るはずだった飛行機が事故ったことにより「死んだ」ことになった加藤剛。岩下志麻が奥さんなのに、市原悦子と不倫するのはセックスの相性が良いからか。タイトルバックも加藤剛と市原悦子がセックスしてるし。加藤剛が大量のテレビに映し出される泣き崩れる岩下志麻を見つめるのと最後のピンポンからの流れが最高。「命が無事だった」ことがこんなに残酷だなんて。岩下志麻もどんどん怖くなっていって良い。
一

一の感想・評価

-
おもしろすぎ~。3人の強烈な顔面をとらえたクロースアップに身がのけぞりそうになる。かと思えば、それぞれがそれぞれを遠くから一方的に見つめるロングショットも相当気味が悪い。すべてを知ったうえで市原悦子宅に現れる岩下志麻のここぞの和装姿には、ノースリーブのミニワンピにエプロンつけて加藤剛とイチャイチャしていた序盤とのあまりの見違えぶりに震える。夫からの電話にカッターナイフを握りながら応える岩下に「これは血を見ることになる」と確信するが、むしろそれ以上に残酷な、絶望をお持ち帰りさせられるラストで素晴らしい。遺影コワ…。
岩下志麻を妻に持つ加藤剛の愛人が市原悦子って、なんて悪趣味で残酷な作品って思う。けど、この役を粘りつくような嫌らしさで見事に演じて見せた、市原悦子には脱帽。「青べか物語」ではものすごく色っぽかったから、不美人に見えるのも、うまさなんだろうなあ。市原悦子が珍しく清楚な服装してると思ったら、全身が映ってすごいミニスカはいていた場面にはゾゾッとした(計算してやってるんだよね?)。

「市原悦子と樹木希林」@神保町シアター
あ

あの感想・評価

4.9

このレビューはネタバレを含みます

電話をかけてきた旦那に優しく甘い言葉をかけながら、もうすぐ建つ新居の図面をカッターでズタズタにしているシーンが大好き
CTB

CTBの感想・評価

5.0
小心者加藤剛のモヤモヤした行動、身につまされる。死ぬ事も殺す事も出来ず、殺される事も無く、孤独に生きて死んで行く。あー、怖い。
csm

csmの感想・評価

5.0
街頭の積まれたテレビにうつるたくさんの岩下志麻を見つめるサングラスの加藤剛、ガラスの動物などでごってりした部屋に住む市原悦子の生々しさ、ほんとにいちばんイヤな終わり方で素晴らしい。いっぽん指を噛んだらぜんぶ噛まなきゃ不吉なのよ〜
tristana

tristanaの感想・評価

5.0
サファイアの指輪と結婚した岩下志麻は、夫が課長に昇進するかもしれないと聞いておもわず欲情し、鼻息も荒く家電のカタログを見ながら「あーあ、何にしようかなあ。セントラルヒーティングかしら。課長になったらずいぶん前借りできるんでしょ?」と皮算用するが、対する夫の加藤剛は勤勉実直、ろくに女も知らないわりに自殺未遂の女と出会ってチャンスと見るや一丁前に愛人として囲い(ただし愛人を選ぶセンスは最悪、もっともこんなチャンスでもなければそんな洒落たことはできないだろうが)、そのくせ殺そうかどうか散々迷った挙句の別れ話もシャツにネクタイを締め、メガネをかけて正装しなければ切り出せないほどの小心者で、「自分の葬式を目撃」してもなお妻や上司に無条件に許される場面ばかり想像する図々しさも持ち合わせているが、現実に目を向ければ帰るも地獄留まるも地獄、そんな彼を待ち受けている映画としては意表を突くかもしれないが、実際にはありそうな何よりも怖ろしい結末はまるでシャーリイ・ジャクスンか何かの短篇のそれのように鋭利な切れ味を持つ。

タカシ
すべて許す
連絡待つ
ケイコ
貞永監督と菊島隆三の脚本にこのキャスト、みるまえから期待が高まる。愛人役の市原悦子がとにかく鬱陶しくて素晴らしい。部屋にはガラスの人形コレクション(ガラスの動物園…!)岩下志麻を妻にしながら愛人が市原悦子っていう加藤剛のチョイスがどうかしていて素晴らしい。一見まともそうな岩下志麻も加藤剛の回想によると「わたしがあなたのことで一番気に入ってるのはなんだと思う?あなたが他の女の人を知らなかったことよ」気持ち悪い!終わり方がショボくてブーイング出そうなのだが、このショボさがまた残酷でわたしは好き。市原悦子の騎乗位、岩下志麻のお得意の喘ぎ声、ふたりともイキイキ気持ち悪くてそんな一瞬一瞬を丁寧に捉える貞永監督の演出がとにかく素晴らしい。