長塚京三さん主演、筒井康隆氏原作の映画『敵』。
全編モノクロ映像で、長塚さんは元大学教授・儀助を演じている。
77歳、妻は20年前に他界。親兄弟も子供もおらず、まさしく天涯孤独の身。
立派な日本家屋…
メインストリームの映画の定石を外すような展開と映像が続くことを考えると、いわゆる「アート映画」という立ち位置になるのだとは思う
しかし不思議と観るものを選ぶような傲慢さは薄く感じて、むしろ「大衆向け…
個人的に大好物な作風で映画の愉悦に浸りながら鑑賞。
作品の性質上、モノクロ演出と相性が良い。
儀助にとっての「敵」とは?以下個人的感想です。
彼にとって、死や老いが突如として襲いかかる
「敵」な…
*相当程度のネタバレを含みます。ご注意下さい。
洗いざらい掘り起こされる記憶と、その下にしっかりと埋めたはずの怒りや疾しさ、密かな欲望といった本音が白日の…
本作における「敵」は「孤独」だと解釈した。
例えば石鹸。無難なものとして送ってきているとばかり思っていたが、近所の老人の臭いを受け、自分も臭っているのでは?と不安になる。
例えば女性関係。教え子の…
ほとんどパンのない、そして余分なBGMに頼らない落ち着いた映像
最後の遺言を確認するならば、結局女子大生に300万円騙し取られた以外は全て彼の妄想であったことに、途中からなんとなく想像していたといえ…
原作は未読ですが吉田大八監督が好きなので試写会にて観覧。
(初めて当選しました、ありがとうございます)
拙い感想ですが
現代に生きているとなかなか白黒映画を観る機会はないのでカラーモノより注視して観…
モノクロなのにどうしてこんなにもご飯が美味しそうなのだろう…
と思ったらやっぱり飯島奈美さんだった
さすがです すごい…
飯島さんのコメント
「少し不器用な手つきで食材を大事に扱って自分の思…
吉田大八監督映画、ラジオで紹介があり期待大で見ました!
こんなにも不穏な音楽や空気が流れる映画とは(汗)
モノクロ画面で淡々と繰り返される儀助の毎日。
段々と怪しい夢とか願望?妄想?らしきものが…
死に抗う老人の生き様。静的で几帳面な男の生活へ幻惑が挿入され映像が動的に変容していくその流れは圧巻。隠居する老人の禁断的な性への欲求を描き出すのが上手い。冒頭からみずみずしく拾われた音が気になるがそ…
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