安部公房のシュールレアリスムの世界観をそのまま映像化されたような緻密な完成度に圧倒される。
日常の延長にあるような場所で、逃げ道もありそうなのに、閉じ込められ続ける苛立ちや恐怖感を共有する。
実体を…
原作の気味の悪さ、砂の肌にまとわりついて離れないような気持ち悪さを引き継ぎながら、さらにじっとりとした感触をあとに残す、優れた映画作品であると言えよう。
特に象徴的なのは男と女の笑いが常にすれ違い続…
四方を砂の崖に取り囲まれた家に監禁された男の話。碌な物資も娯楽もないからひたすら労働するしかないし、家の中にいても砂が降ってきたりと生活もままならない。シチュエーションが嫌すぎる。ちょいちょい肌に…
>>続きを読むこれは素晴らしい
最初から見ていってまず特段印象に残ったのは、女が初めて砂かきをするときに男が止めようとするシーン。それまでとは違いここは非常に素早いカット割り(3つのショット)で女がおちゃらける…
システムの外部への脱出がほぼ不可能であることを悟った時、内部での承認に希望を見出すしかないのか
ブランキかアバンスールが言ってたけど、どんな頑強な城でも蔦を生やして風化させていく自然の力よ
砂になす…
147分間、ひたすら殺風景な砂の穴の中に閉じ込められる、おぞましい体験だった。
映画館とあの穴の構造はよく似ている。同じ場所に長時間、拘束される。上映時間中、実はスクリーン以外かなり無機質な部屋に閉…
異世界転生。昆虫オタクのおじさんが気がついたら砂の中の家に閉じ込められて八方塞がり。
ルールが全く違う異世界、八方塞がりへの対峙法が、オタクマインドでの脱出方法の探求という展開。できることを考えて…
映画の感想というか。
自分の中でのベスト小説を選べ!と言われれば、まず間違いなく第一候補に上がってくる作品、そんでもってそのままゴールを切りそうな作品が安部公房「砂の女」です。
公房の作品の中で…