蜃気楼の舟の作品情報・感想・評価

蜃気楼の舟2015年製作の映画)

上映日:2016年01月30日

製作国:

上映時間:99分

3.4

あらすじ

「蜃気楼の舟」に投稿された感想・評価

一

一の感想・評価

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上映後のトークで、観客にも俳優にすら解らせる気はなかったと監督が言っていて安心した。
心象風景の映画であり、点である存在の物語でした。
父親が何者であるか知らず、母親の記憶さえも失いつつある、点としてしか存在しない主人公。
ホームレスもまた家族を失くし、社会からドロップアウトしてしまった時点で、孤立した点としての存在になってしまう。
何にも執着できず虚無の日々の中で、主人公にとっての唯一の箱舟が父親の存在じゃなかったんだろうか。
自分を何者かにしてくれると思っていた箱舟が、何者でもないと知ったとき、むしろ主人公を点に捕らえていた足かせは燃えていったのかもしれない。そう思いたいです。
抽象的な映画を見ると、あのシーンはどういう意味なんだろうとか答えを見つけたくなるけど、物語を映像化するのに、その一つ一つに作り手の明確な意図があるわけじゃないそうです。
作り手もどうしてそうなったのか分からない感覚的な部分も多いそう。
だからこそ様々な立場の人がそれぞれの共感を得られるのかもしれない。
田中泯さんがホームレスの父親の役で、言葉には出来ない存在感を放ってました。
田中泯さんって田中泯という人として目に見えてるんだけど、例えば草木の匂いだとか太陽の暖かさとか、目には見えない感じることしか出来ないような存在感のある人で凄い。
錆犬

錆犬の感想・評価

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2016/03/31 名古屋シネマテーク
幻想的な映像だった。田中泯さんはホームレス役しても田中泯だった。
監督が舞台挨拶で『できる限り共感という部分を減らし、抽象的にしたかった』とおっしゃっていましたが、あまりにも優しくないし、抽象的にするにしても画の強さがなさすぎると思います。開始10分で目を瞑ってしまい、起きたらエンドロールでした
tuji

tujiの感想・評価

2.5
勝手だが、
思っていたのと、
だいぶ違って、
かなり抽象的な映画。

見るタイミングによっては
嫌いじゃないかもだが、
見たときは、
結構辛かった。

田中泯は好き。
大越

大越の感想・評価

3.2
最後まで全くわからないが、よい。
じいさまがたの演技すごい。
ホームレスを軟禁し生活保護をピンハネする「囲い屋」の話。というプロットを聞いて社会派映画かと思ってたら、ゴリゴリのアート映画だった。タルコフスキーかよってくらいの。

囲い屋の一人がホームレスの中に自分の父親を見つけたことから、欠落した記憶を取り戻す旅がはじまるというお話。アブストラクトな心象風景が延々と続くので、ぶっちゃけ面白くはないですね。
映像の美しさと田中泯の身体性が救い。小水たいがの長身と雄弁な無表情も良かった。

しかし、クラウドファンディング支援者へのリターンを怠ったうえに問合せもガン無視、そんなあり得ない仕打ちをされたせいで印象は最悪。映画に罪はないと分かってるけど、残念ながらフラットな気持ちで鑑賞するのは難しかった。
(追記:その後、返金していただきました。)
途中から幻想のような白日夢のような展開に

予備知識が、ホームレスを囲い込んで生活保護をピンはねするという貧困ビジネスを扱った作品ということだけだったので、社会派ドラマかと思って観てみたら違ったw
初めこそ囲い屋の現場での話で進んでいくのですが、主人公が知っている人らしい記憶を無くした爺さんが入所してきてから、話の展開が変わっていく。過去の記憶なのか幻想なのか白日夢なのか、いろんな映像が切り替わりながら主人公の心に宿る問題が明らかになっていく。予備知識が乏しい状態で観たのでこの展開は意外でしたw
登場人物がみんな無機質というか、感情が無いような抑揚のない人ばかりなんですよね。みんな心に問題を抱えているんだろうけど、その中でも主人公の深層意識に焦点を当てたということなんだろうね。
途中の展開も終わり方も抽象的な感じで、好みが分かれる映画でしょうねえ。

2016/04/21 シネマ ジャック&ベティで鑑賞。
故人

故人の感想・評価

4.5
何より、竹間サンが田中泯にオファーを出せたのはすごいと思う。音の編集が甘く、惜しい映画だなという感じ。
金縛りの前の、意識が遠のくような感覚になった。深い呼吸がやめられなくなるような