飼育の作品情報・感想・評価

「飼育」に投稿された感想・評価

紫色部

紫色部の感想・評価

3.5
2017.10.15 U-NEXT

日本人の土俗的な醜悪さを露骨に増幅させた感じは観ていて中々に辛いものがあるが、カットをほとんど割らないことによる俯瞰性や、雨が降りしきる中で三國連太郎が雨戸を閉めていくシーン、「クロンボ」を殺すかどうかの村民のやりとりを捉えた中盤の長回しには目を見張るものがある。
閉塞的で猥雑な村というコミュニティーに息がつまりそう。まったく美化することのない、戦時中の部落の描き方…!よそ者排除の精神、収拾のつかない議論、泣き喚くおばさん、酒、暴力、剥き出しの性欲。

それにしても大島渚作品の、ヒロインのワンピースの可愛さよ。
臭いものには蓋をしろ 大島渚「飼育」

この時期の大島作品は松竹メロドラマからの脱却を図ろうと試み、かなり前衛的作品を量産していた頃だろうから深夜に観るのは辛いかなあ・・・

まあ、眠くなれば素直に眠ろう。

なんて思いながら観てたら最後まで観てしまいました。10年くらい前の話です。

ある人によれば「村人のだらだらした日常と収拾のつかない議論をシャレたオチもなく舞台中継のように撮した文化人宴会映画」なんだそうです

まあ、そんな表現も当てはまらなくもないんですが観ている自分が面白かったのですからそんな批評は無視ムシです

当時の大島のラディカルな思想が混沌とした政治的状況の比喩としてこの村人たちの出口の見えない混迷に現われてます

こんな状況、今の日本政治にも、世界情勢にも、身近な自分の回りにも感じます

臭いものには蓋をしろ、という言葉を久しぶりに思い出した、不気味な余韻の怪作です

石堂淑朗先生の怪演も凄かったなあ・・・
riekon

riekonの感想・評価

3.0
差別が直接すぎてムカムカするし人の弱みにつけこんだり村の皆でうまい事辻褄を合わせようとするし、あー嫌だ嫌だ!
人の嫌な部分が沢山で疲れました。
高校の時の部活の友達がツタヤで選んでしまった映画である。
みんながスターウォーズやホラーを選ぶ中彼だけは飼育を選んできた。とても変わったやつだった。今何をしているのか。

しかし、借りてはなく、見てもいない
Johnjohn

Johnjohnの感想・評価

4.0
これはすごい。
やっぱりムラ意識はクソだわ、と本当に実感する。巷では田舎への移住がもてはやされているけれど、冷凍都市での生活の方が100倍マシ。
かす

かすの感想・評価

4.0
これぞ映画!これぞ!
大江健三郎は自分の小説を書くときに
映画にされるために書いていると述べているが
これはかなり成功しているが
原作レイプでもある
前半のダルさはあるけれど
後半の長回しのチカラがとんでもない
百姓の身体の美しさ
くろんぼ(映画内での呼び名)を埋めてからの
飲み会のシーンの長回しは圧巻
よういスタートの声が全く聞こえない
何人もの人たちがそれぞれ話し合い
異分子の暴走により1つのものに目線が集まる
暴れている男たちの手前で
青姦していた女がゲロを吐く
御家制度への否定そして混沌を
描ききっている
向こうで燃えている炎をながめる
青年を捉え終の文字が浮かび上がる
やはり大島渚は天才だったんだ
ふた

ふたの感想・評価

4.6
大江健三郎原作小説を、脚本協力:石堂淑朗・松本俊夫、監督:大島渚で映画にしてる時点で激アツなんですよね。
"ムラ"の"東京"への憎しみ,分家の本家への憎しみ,そして部外者への憎しみが、黒人兵により浮き彫りになっていく。
なんも関係のない黒人兵のことを疫病神だと言って、ヘイトの対象にする構造には無常を感じた。
そして、死体を埋めてからの天皇陛下万歳!は「流石にゴリゴリ過ぎんよ〜」と思ったが、それでも辛かった。

この秋、大学で少しは社会問題を扱った身からしたら、この手のフィクションの方がドキュメンタリーのような"ノンフィクション"より力を持つことは多々にしてあると思う。本作もそんなフィクションの1つ。
大島渚自身、「映画で革命は起こせない」と言ってそれまでの路線から一転して戦場のメリークリスマスを撮った。

戦時中捕まえた黒人を村で飼育する話。

村社会と戦時中のまぁこの時やこの場で起こったことは外には出さないようにね〜的な闇の深さがよく描かれていました。

飼育ってタイトルはあれかね。
この作品では村社会や国そのものに飼いならされた人を描きましたよって意味なのかね。
作中では村の中しか描かれてないことで、その人たちの世界はそこにしかないってことや、役所から遣わされてる男が国に飼われてるっても考察しようによっては感じだったし。
そんな風に考えさせられる作品でした。

‪部落の人が平成では大企業の社長になって部下と釣りを嗜んでるんだからいい時代になったものだよ。

あと音声が聞き取りづらかったです。
あの

あのの感想・評価

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原作が好きで観ました
元は黒人兵と子供(たち)を軸に進んで行くけど、この作品は本家/分家だったりまた別の軸で展開している
牢の兵士と村人 どちらが囚われているか、二重構造
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