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フェリーニのアマルコルド
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『フェリーニのアマルコルド』に投稿された感想・評価

【名作を観ようシリーズNo.35】

秋深まり、久々にフェリーニの名作を…
フェリーニの作品の中でも、比較的わかりやすいといわれる、この作品を選んでみた

舞台は、ファシズム全盛の北イタリア港町リミニ。
冒頭の綿毛舞う港のシーンは、幻想的で美しい…
それから続く、祭りのシーンがとてもエネルギッシュ!テンションが高く、人々の躍動感がよく伝わってくる。
町1番の美女グラディスカに憧れる少年チッタは、フェリーニの少年時代をモデルにしているとか…
情緒感溢れるイタリアの描写に温もりを感じる。

この作品は、その後の映画に影響を与えているのは間違いない。
ジュゼッペ・トルナトーレの”マレーナ〟やエミール・クストリッツァの”アンダーグラウンド〟等…

ただ、この作品から名作というべき特別なものを感じることはなかった…
ストーリーはないに等しく、あまりにも淡々としている…
フェリーニいいよね〜!と格好つけたいんだけど…(苦笑)まだフェリーニは自分には早いようだ…


また10年後くらいに…
4.0
イタリアの田舎町の一年を少年を中心に描いた作品。

■スタッフ・キャスト
イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニが監督と脚本を担当。
ブルーノ・ザニン、アルマンド・ブランチャ、プペラ・マッジオ、ジュセッペ・イアニグロ、マガリ・ノエルらが共演。

■作品の世界観
イタリアの田舎町に春の到来を告げる綿毛が飛んできた。夜になると広場で魔女の人形を燃やす火祭が行われる。少年のティッタ(ブルーノ・ザニン)は家族みんなと一緒に火祭りに参加する。そんなティッタは年上の女性グラディスカ(マガリ・ノエル)が気になっていた…. 
 
■感想
イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督が、自身の故郷である田舎町リミニを舞台に1年の出来事を描いている。
町で開催される火祭りやカーレースなどのイベントに加え、少年の通う学校や家族の様子などの日常が綴られる。
学校ではいたずらをする一方で、女性に興味を持ち始めた年頃の少年が微笑ましい。
ファシズムが台頭する当時のイタリアの体制も興味深い。
古い町並み、農村、海などの映像が油絵のように美しい。
最後は例年と同様に綿毛が飛んできて再び春が訪れるが、1年の間に様々な出来事があり、今年の火祭りには大切な人が来ないことになるのが、心に沁みる。

■鑑賞履歴
2026.6 NHK BSで鑑賞(プレミアムシネマ・字幕:大木光子)

■受賞歴
第47回 アカデミー賞で外国語映画賞
原則、映画を鑑賞する際はなるべく事前情報を仕入れず見たほうが楽しめると思っているが、フェリーニ監督の全盛期の作品群については、ある程度下調べして見るのも有りだと納得した作品。

この作品は1930年代に多感な思春期を過ごしたフェリーニの生まれ故郷に対する自身の回想録なんだね。とすれば主人公の少年=フェリーニとなる訳だが、それこそ「サテリコン日誌」で登場した少年時代のフェリーニのモノクロ写真とは似ても似つかぬ栗色の髪をしたハンサムな少年が演じているのはご愛敬。

作風も思いっきり寓話調には振ってはおらず、少年(フェリーニ)の家族の物語が主軸でしっかり描かれている。典型的なイタリアの母親像そのものの母親、ムッソリーニ台頭で吹き荒れるファシズムの風潮に反発する父親・・。

そう、他の作品ではカトリックや性道徳に対しては非常に大胆でチャレンジングな描写を描くフェリーニが政治やイデオロギーに触れるシーンを描くってのはとても珍しい。しかも父親がリンチされるシーンは全くのコミカルな要素も無いので、少年時代のフェリーニに強く刻まれた体験だったのであろうな。

精神疾患を抱える叔父との家族でのドラブ途中に叔父が高い木に登ってしまい降りてこない下りを比較的長い尺を取って描いているのも、フェリーニ作品らしくはないが、こういった体験は確かにいつまでも記憶に残るものだと共感。

それでも、登場キャラクターの夢想・寓話として描かれるアラブの大物が街を訪れた際の28人のエキゾチックな美女が勢揃いするシーンや、大型客船が海上に現れるシーンなんかは、まさにフェリーニならではの演出。
ニーノ・ロータの音楽が作品を引き立て、これまた素晴らしい。

終盤のタバコ屋の女性のシーンは凄く印象に残るし、何らかの聖人のポスターを背景に行われる行為の演出は影の使い方などとても凝っている。
フェリーニが豊満で体格が良い女性・・言い方は悪いが大女を色んな作品に登場させるのは、やはり少年時代のこの思い出があるからなんだろうな。

冒頭とエンディングが綺麗に結びつく話の流れも、フェリーニにしては珍しい。レンタルDVDではあったが4K修復板ということで映像も美しく、何よりもフェリーニ監督の映画製作の原点が見えたのが素直に嬉しい。
これからフェリーニ作品をご覧になる方には、最初の一本としてもお勧めしたい。

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