クッキー・フォーチュンの作品情報・感想・評価

「クッキー・フォーチュン」に投稿された感想・評価

pika

pikaの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

傑作!最高!こういう映画に出会えるから映画鑑賞は止められない。
バーから酒をかっぱらって夜中に酔っぱらいながら若い女の乗っている車に声をかけ、寝静まった裕福そうな家に台所の窓から侵入する小太りな黒人、、、って非常に画一的な印象を植え付ける登場からその印象をガンガン覆していく演出がめちゃくちゃ粋。「ワルぶってるけどめっちゃいいやつ」理論を巧みに用いているというか笑
その演出によってまんまと黒人ウィリスを好きになり、そのウィリスと親しそうに軽口を言い合うクッキー婆さんにも秒で惚れ、クッキー&ウィリスの血の繋がらない家族の立て直し人情ドラマが始まるのかと想像して涙目になったところで勝手に抱いた妄想をぶち壊す衝撃展開に泣いた。
宗教観も文化も疎いので(じゃぁ語るなよというのは置いておき)不明瞭な感想なんですが、暗に教会(カトリック?)批判があるのかなと、体制批判?感謝祭の日に教会で劇をする姉妹は敬虔なクリスチャンであるが町民には避けられており、皆と交流を持つウィリスとクッキー側と対立している。誰が一番隣人に優しいのかとか、勝手に作ったイメージで自分も他人もコントロールするのは人を人と思わぬ体制ってやつなんじゃないかとか。事件の隠蔽はボロクソだけど、世の常としてはそちらが勝つのではないか、「正直者がバカを見る」っつー格言にツバを吐きかけてくれる素晴らしいドラマなんだけど、映画的な説得力とは違うところで非常に御伽話的な味わいがある。展開に毒気がないところが逆に異端な感じ。その点が個人的に非常にツボったところなんだけど、そこにアルトマンらしい反骨精神があるのかなとかなんとか。

シーンのすべてがウィリスか姉妹の姉かの人間性を物語っていて、その二人の対立でドラマが展開しながら対比が描写される。演出的に楽しいリヴ・タイラーのいちゃこらシーンなんかはドラマ的にはなくてもいいけどウィリスとの関係性においては意味を成していたり、ゆるーい逮捕や捜査などの中盤の展開なども穏やかな空気の中なんでもないようなテンションでとても大事なことが当たり前のように流れていったりして隅々素晴らしい。徹頭徹尾クールな視点のままハラハラさせつつもキッチリ溜飲を下げてくれてめちゃくちゃ粋。ドラマよりもディテールを大事にしているところに魅力が詰まりまくっている。

リヴ・タイラーのクールビューティーな見た目と優し気ボイスの合わせ技が最高!役者の印象とキャラのギャップがアイコン的な魅力になってる。
最後までおバカを演りきったジュリアン・ムーアの多才っぷりも。口角を真一文字にキュッと閉める漫画みたいな表情をよくあんな風に演じれるなぁ、すごく良い!
佐久田

佐久田の感想・評価

3.3
とある町の小さな幸せをたくさん見せてもらえる映画。アルトマンはとにかくすごい。
Ichiro

Ichiroの感想・評価

3.9
ブラックジョークの効いたコメディ。アルトマン作品にしてはエンタメ度の高い作品のように感じる。戸棚の扉の不穏な存在感、そして劇中劇のサロメとプロットの絡み方がアルトマンらしかった。
tori

toriの感想・評価

3.5
シナ飯屋で食後に出る
「おみくじ付きクッキー」のイメージで
のぞみ 大外れ

クッキーって人の名前やん

ミシシッピー州の田舎舞台
ロバート・アルトマン監督、
南部の雰囲気、ブルースが良かったこと以外特になし
non

nonの感想・評価

3.8
おばあちゃんが愛するじいちゃんの元へ行こうと自殺
家族は自殺なんて恥だと思い、殺人事件に見立てる
t

tの感想・評価

3.5
長閑な中に黒さは忘れないアルトマン印コメディ。婆さんの昇天シーンが美しくて困る。立入禁止テープをリヴ・タイラーへ転がしてキスになだれこむシーンが良い。彼女が魚屋でバイトしてたりバスに住んでたりするのもよく分からんが良い。
登場人物があまり多くないので、群像劇とは呼べないかもしれないけど、とてもロバート・アルトマンらしい。
余裕すら感じさせるようなゆったりした展開は正に名人芸といった感じ。ウディ・アレン映画のようなラストも素晴らしい。
自己のプライドのために人の死をもてあそぶというかなりキツい話なんだけど、
恐ろしいくらいのんびりした空気にしてるのがちょっと凄い。
アルトマン流の皮肉の骨頂。

ベストアクトは間違いなく戸棚の扉。
のん

のんの感想・評価

3.5

再鑑賞。

でっち上げられた殺人事件と感謝祭で町が大騒ぎになる群像劇。死んだクッキーの近親者には姪二人(カミーユとコーラ)とその娘エマ、同居人のウィリス。
容疑者として勾留されたウィリスだけど、さて……。

グレン・クローズとジュリアン・ムーアの共演なんて、どんだけ濃いんだ?!って思ったら意外とあっさり目に楽しめたと思う。


感謝祭の出し物としてカミーユが演出する劇「サロメ」と現実が絡む展開。「演出の才能あるのよ」って、完全に芝居に酔ったカミーユ=グレンクローズはやはり恐くて面白い。
老婦人の自殺から始まり、その関係者それぞれの表裏が明かされていく。コメディにもヒューマンにもなりきれていないが、リブ・タイラーの存在感が画面を引き締める。
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