鉄男、東京フィストに続いて、塚本晋也監督作はこれで3本目。これも怪作。
これまでのエッセンスはしっかり残っているが、物語として追える構成になっていることにまず驚いた。
「解剖」をこう捉えるのか、と…
夢と現実、あちらがこちらでもだからどうってこともない。
今日ちょっと調べものをしようとしていたことがどこかへ消えてすっぽりと穴が空いたようになってしまったんですけどあれはどこへ行ってしまったんだろう…
序盤の血も涙も無い様な高木が運命的に彼女の解剖代にと辿り着き内臓を愛撫する様子は一見異様にも見えるけど素敵だった。
ホルマリン臭そうな解剖質,実習終了後の体液で黄ばんだ白衣,コンクリ張りのカビ臭そう…
人体解剖を通じて亡き恋人と邂逅する記憶を無くした男と、その男に惹かれる女。
塚本晋也監督の異色のラブストーリー。
現実とは異なる世界の美しい開放感と人体解剖のグロテスクな閉塞感のギャップが凄まじく…
塚本監督の映画って良い意味で凄く内向的な映画なんよね
殺し屋1とかでの演技で見た印象とは全然違うような、繊細な世界観を持ってるような監督
なんか岩井俊二監督と同じに世界観いるっぽく感じるけ…
若干大江健三郎の不条理な初期短編みたいな雰囲気ではあるが、塚本晋也らしくダークでカオティックな映像世界に引き込まれる感じがあり見応えがある。一応、ラブロマンス。
『六月の蛇』のエロティックさやアン…
このレビューはネタバレを含みます
あらゆるものの質感。ライティング。ロケーション選び。構図。人物の立ち位置。どれをとってもひたすら美しい。
冒頭の両親が会話してるシーンの構図がとても好きだ。
多くの邦画の背景美術の決まり切ったエ…