じんわりと染み渡る映画だった。
ノスタルジックな中にこの時代のスペイン映画とは切っても切れない「内戦」の陰。
前半のシーンはほっこりする感じ、でもどこか伏線がある。
最後のシーンは胸がキューっと…
「憎しみと残酷さ。それが地獄のもとになる。人間が地獄を作るのだ」
スペイン内戦前後の市井の人々の営み
不穏な予感をはらませつつ
地獄は唐突に訪れる
自由であることは悪になる
従わない思想は罪と…
まだ過去と未来と現在の区別もつかないような幼い頃、僕は何も知らない子供だった。
月がぼくの高い鼻を枕に照らす夜には、天井の格子窓の影と言葉もなく見つめ合って会話をしていた。
幼少の頃からの病が落…