憐 Renの作品情報・感想・評価

憐 Ren2008年製作の映画)

製作国:

上映時間:101分

ジャンル:

3.8

「憐 Ren」に投稿された感想・評価

初堀禎一。
スゲエなんだこれ。

無軌道な台詞の積み重ね。どの人物も次に何を言うか油断できない緊張感がある。このどうしようもないアンバランスさは常に"青春"に陰を落とす。

粘り強い長回しからも次の瞬間何が起こるか分からない不穏さが纏わり付いている。その凄みが極致に達した焚き火のクライマックスはその煙の行方と共に奇跡的瞬間を捉えている。

バスケ、自転車といった運動の反復も非常に豊かな時間を生んでいる。そしてやっぱりそのどれもが乾いていて張り詰めている。

ぶら下がるアレを見つけた時の切り返しもヤバイが個人的にはラストの下駄箱での切り返しからの視線の交差を推す。あの疲れた感じ。諦め。居心地の悪さ。本当に何だこれはと放心。
真夜中

真夜中の感想・評価

3.4
10代の女の子の繊細な心理の揺れ動きをSF要素をまじえて描いています。SF的なシーンはなく世界観を台詞で説明するだけなので「20世紀ノスタルジア」のような電波映画の雰囲気も。未来の囚人である主人公が過去に送られ、永遠に高校生として生きる。彼女の存在できるのは学校内と自宅のみでそれ以外の場所では存在しないことになっているという設定は面白いですが、あまり生かされなくて肩透かし。クライマックスもよくわからん真相が台詞で説明されるだけ。ただ、このシーンを10分以上ひたすら長回し固定カメラで撮りきっており見応えがあります。このシーンに代表されるように撮影は相当に凝っています。
「反復されるバスケ描写→ボールをヘディングする女子高生→首吊り自殺」といったシーンに見られる球から頭部への移り変わり。
未来から囚人としてやってきた憐、他人との接触を断とうとしてきた主人公の状況設定が、堀禎一のスタイルに合っていたように感じられても、コートや焚き火の長回しはそんなにいいとは思わなかった。
t

tの感想・評価

3.5
「魔法少女」の方が好き。学園ものの記号たちにシネフィル的感性とSF設定で戯れるが心は動かず。。バスケと自転車
紫色部

紫色部の感想・評価

3.0
2018.10.8 DVD

焚き火の長回しには素直にやられるし、ラストカットに政治をぶち込んでくる気概には思わずため息が漏れる。自転車描写(「このまま星空まで行っちゃいますか〜?」発言、または、「転ぶっていう字を動くっていう字に」変えることによる悲劇への転調の伏線)、一連のバスケ描写(ボールの形状、JKのヘディング、直線に連なろうとする人影、人数不平等なチーム分け)もヤバいし、川を直接歩いて渡ったり歩道橋下の暗所を通過したりするなどの「越境」への意識にも事欠かない。
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.5
いきなりSFぶち込まれるからシュージンて囚人?とか変換が追いつかないけど憐さんがただ虚言症なだけじゃんてセンもなかなか崩さないの良かった。
仲良しごっこが大事なんじゃん的なこと言うの180°意見が変わっててドキッとする。
自転車並走シーンとか画面も力強い。
バスケ上手男の後ろの席のやつがゾンビみたいな顔しててモブにしとくの惜しかった。
モッズコートも良いなと思ったけど憐さん外から帰ってきて手を洗わずに飯食うのはヤだった。
自転車の並走だったり、公園でバスケットボールをするシーンが素晴らしい。キラキラ青春系だと思っていたら(実際「らしい」場面もある)、底抜けに暗い、死を終始意識させる映画だった。歩道橋は(映画的)事件を誘発する装置となる。そして昭和は終わっていないという政治性と、虹釜太郎の不穏な音楽も。あとこれ宮下順子が出てるんですよねえ。傑作。
堊

堊の感想・評価

3.6
流石に撮影が、?と思わざるを得ない箇所もありそれがわざとなのか本気なのか全くわからない変さが堀禎一。宮下順子がいい味出してる。「俺たちはこれしかやってないから…」

でも車一台ひっくり返してるのにカメラマンの影が映ってたりなんであんなチープなんだ…?やっぱりまだわからない。
自殺の切り返しは流石。
一

一の感想・評価

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けっこうすごいと思う。少なくとも今日観た堀禎一3本の中では一番好き。『時かけ』的な青春SFではあるんだけど、まずこの話はどこに向かうんだという困惑があり、セカイ系的なパラノイアなのかそれとも500年後の未来云々の話はマジなのか、いつまでも宙吊りなスリリングさがある。放課後のバスケ(「これしかやってない」らしい)のモラトリアムななだらかさ、なにやら意味不明の突発の事態、豊かな時間感覚。15,6のときケータイに岡本玲の画像けっこう保存したりしてたな。
流石に撮影がお粗末すぎるのでは。。
なんらかの狙いも、自分には見えなかった。
物語の種明かしシーンが、全て長回しのセリフ説明ってのが残念でならんかった。
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