大映初のカラー作品。総天然色といった方がしっくりくる。平安末期、着物に建築に自然。この世の全ての色を捕まえようとしているかのような貪欲な色彩。日本人が見てもどこかオリエンタルな美しさ。海外でウケたの…
>>続きを読む画面の「色」で盛遠と渡を表現する演出が良い。青い月明かりの画面にいる盛遠と、橙の灯火の画面にいる渡。神事での組み分けもそうだし、2人の対照的な人物像を描くのに視覚的な演出をするのはまた上手いなと思っ…
>>続きを読む1953年 衣笠貞之助監督作品 89分。 平治の乱で武勲を立てた盛遠(長谷川一夫)は、囮作戦で見た袈裟(京マチ子)に一目惚れする。清盛からの「褒美は思いのまま」との言葉に袈裟を請うが、彼女は渡部渡(…
>>続きを読む平安時代の衣装の色彩の涼やかな艶やかさと、自然と建築、月明かりや灯りと影、全てがいくら見ていても飽きることのない手触りの映像でした。
ショットも鑑賞者の心と呼応するようで、ひとつひとつが本当に宝物の…
極彩色で描かれた悲しき人間絵巻。
同時期に作られた『羅生門』の白黒の平安ディストピア心理サスペンスとは対照的に『地獄門』は極彩色の絢爛豪華な貴族と武士の人間模様。『羅生門』が下人や杣売りといった庶…
「愛ゆえに堕ちた武士の運命――美しき女房への狂おしい執着が導く、悲劇の結末。」
平安時代末期、都は源氏と平家の抗争に揺れていた。ある夜、源氏の軍勢が上皇の御所を襲撃する。混乱の中、上皇の身代わりと…
18歳の血気盛んな若武者・遠藤盛遠、袈裟御前に横恋慕、その夫を斬らんとするも、彼女が犠牲に。彼はこれを悔いて出家、流刑地の伊豆で源頼朝と邂逅……というのが「平家物語」等で登場する文覚上人の前日譚で、…
>>続きを読む平安時代の乱暴者なストーカーにつきまとわれる妻とその夫に起こる悲劇。
ストーカーは平家の武士で、時の権力者・平清盛に片想いの女を褒美として所望し、人妻だからやめろと叱責されても不服そうに睨み返すよう…
・国内では凡作だが、海外ではウケたという感じ。
・カンヌの一番になった邦画ということで、何かと名前を見るので視聴。観る直前に「大アンケートによる日本映画ベスト150」では何位くらいなんだろう、と思…
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