何故、今までこの映画を観なかったのだろう。
恐ろしいほど美しい衣装、色彩。それだけではなく京マチ子の演技力。全てにおいて超越している作品だ。
この作品は米国アカデミー賞で衣装デザイン賞、外国…
今の感覚で物語や人物像を評価するのも些か野暮な話かと思う。
身勝手な男によって理不尽な結末を迎える人妻の物語である。
人妻・袈裟を演じる京マチ子の細かい所作が見事!現代では俳優・京マチ子を知る資料的…
大映初のカラー作品。総天然色といった方がしっくりくる。平安末期、着物に建築に自然。この世の全ての色を捕まえようとしているかのような貪欲な色彩。日本人が見てもどこかオリエンタルな美しさ。海外でウケたの…
>>続きを読む画面の「色」で盛遠と渡を表現する演出が良い。青い月明かりの画面にいる盛遠と、橙の灯火の画面にいる渡。神事での組み分けもそうだし、2人の対照的な人物像を描くのに視覚的な演出をするのはまた上手いなと思っ…
>>続きを読む1953年 衣笠貞之助監督作品 89分。 平治の乱で武勲を立てた盛遠(長谷川一夫)は、囮作戦で見た袈裟(京マチ子)に一目惚れする。清盛からの「褒美は思いのまま」との言葉に袈裟を請うが、彼女は渡部渡(…
>>続きを読む平安時代の衣装の色彩の涼やかな艶やかさと、自然と建築、月明かりや灯りと影、全てがいくら見ていても飽きることのない手触りの映像でした。
ショットも鑑賞者の心と呼応するようで、ひとつひとつが本当に宝物の…
©KADOKAWA1953