なんとなく90年代前半の作品のような気がしてたけど、主体/存在の不確かさという『ファイト・クラブ』や『マトリックス』に通づる主題は、明らかに世紀末映画の系譜だった。
感動させようという意志を隠そうと…
コメディーとユーモアの皮をかぶりながら、観る度に様々な警告と危機感を皮肉をたっぷりと示してくれる映画だな、と思う。
そして観るたびに「ああ、こんなところにも目が向けられていたのか」と自分なりの解釈が…
気兼ねなく楽しめる作品だった。おそらく人類の思考実験に必要な取り組みだったんだと思う。人間誰しもがこの世界は作り物なんじゃないかと疑う。それをしっかり映像に仕立て上げたのが本作。
あらすじの時点で…
生まれた時から自分以外の全ての環境が作られたもので、自分の生活がエンターテインメントとして人々に見られているという世界設定がとても面白い。今自分が生きる世界も自分中心に回っている、作られた世界なので…
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