血ぬられた墓標の作品情報・感想・評価

「血ぬられた墓標」に投稿された感想・評価

某所その3

文句なしに面白かった。フェリーニが『甘い生活』、アントニオーニが『情事』、ヴィスコンティが『若者のすべて』を撮ったころの作品なんだね。

篠崎さんに教えてもらったんだけど、バーバラ・スティールの顔にシワが入ったり消えたりするシーンは、ライティングの技術だけで撮ったんじゃないかという。赤いシワに赤い光を当てるとシワが消えちゃうわけだよね。映画は白黒だから、赤というのはわからない。なるほどね。そういうローテクだけど、天才的な閃きによって成り立っているホラー。これが映画だよな。

あとバーバラ・スティールが、胸をはだけると、そこに十字架が光っているシーンが最高。なんのことはない、お決まりのシーンなのだけど、絵がいいとまったく違うものになっちゃうのよね。その際立つエロスが、タナトスを際立たせるわけで、そこがバーヴァの映画の核心にあるわけか。
お話は大したことないんだけど絵が凄いね!撮影監督はバーヴァ自身が務めている。元々フレーダ『吸血鬼』でも撮影監督やってたり出はそっちなのかね。
『吸血鬼』でもお馴染みのリアルタイム顔変化特撮が見れる。

それはそうとバーバラ・スティールの顔、エディット・スコブばりの神話性がある。
ryosuke

ryosukeの感想・評価

4.5
(英語版)
これは傑作だった。「サスペリア」と同じく全編が美意識に貫かれた見事なシーンで溢れており、ダリオ・アルジェントがマリオ・バーヴァをリスペクトしていたことにも納得。この辺りのイタリア製ホラーはもっと掘ってみる必要がありそうだ。
最後までテンションを維持し続ける「サスペリア」と比べると、前半の興奮に途中で慣れてしまって、後半で若干萎む感じはあるが、これも贅沢な比較というものだろう。
骨ばった顔とギョロッとした大きな眼を持つバーバラ・スティールの姿もバッチリハマっている。カティアと入れ替わるシーンの邪悪な期待の表情や断末魔の顔が素晴らしい。「サスペリア」のジェシカ・ハーパーもそうだが、ホラー映画のヒロインは病弱そうで大きな眼を驚愕に見開く姿が重要だな。
冒頭の儀式のシーンから期待感MAX。裏面が棘だらけの悪魔の仮面なんて素晴らしいアイデアではないか。
煙と火、木の枝越しの撮影が多用される凝った画造りも美しく、光と闇の妖しい戯れと流麗なカメラワークはB級ホラー的な題材に高貴な印象すら付与している。DVDにJVDから出ているバカ映画の予告がたくさん入っていて面白かったのだが、全然格が違う。
イメージの類似性に基づいてシーンを繋いで行く編集も滑らかでスキが無い。
顔がみるみる老いていくショットなんてどうやって撮ったんだろうと驚いた。
初っ端から主人公たちが明らかにヤバそうな場所に立ち入り、思いっきり禁忌を犯していくのはホラーの定石か。
ヴァンパイアを肉弾戦の取っ組み合いで倒すのはちょっと笑ってしまった。
部屋のインテリアがバタバタと倒れていき、この世界の住民ではない何かの通り道を可視化するシーンが素敵。
ヴァンパイアが医師を迎えにくるシーンの唯一のスローモーションも的確。馬車ってスローで撮るとこんなに異様になるのか。完全に異世界への使者にしか見えなかった。
みぽち

みぽちの感想・評価

3.7
魔女狩りされた一族の美女が200年後に復活・復讐するゴシックホラー。
まず、映像美がすごい👏白黒なのに不気味さ際立っていて飽きずに観れた〜☺️💖
マリオバーヴァの世界観ハマったので他の作品も開拓したい🏃‍♀️💨💨
lag

lagの感想・評価

4.6
魔女。200年前の亡霊。近世。森。城。棺。湿気た土。闇に浮かび上がる光。ひとりでに開閉する扉。吹く風。反響する音。顔色変えずに静かに迫る。姫君を抱える。仮面の下。カーテンの後ろ。翻すマント。蠢く手。眼窩の奥。煌めく黒。業火。

気味の悪さ。美麗なカメラワーク。It is me who in there. Professor's Magic Orchestra. ふつくしい。

英語音声日本語字幕なしで視聴。
ヒルコ

ヒルコの感想・評価

3.3
こう言う感想って変かもしれないけど、かっこ良かった。変身のシーンもトリックが上手で見るのに疲れないし話が魔女的な古いものだけど映像も白黒だからか古臭さに違和感がない。でもなによりも、なんかかっこ良い絵に仕上がってるのが素敵だった。センスがあるんだろうね、きっと。
No.364[大傑作!雰囲気抜群のイタリアン・ゴシックホラー] 99点(OoC)

イタリアホラーの父マリオ・バーヴァの本格的デビュー作である本作品はデビュー作とは思えない禍々しさやおどろおどろしさを持っている。17世紀に火刑に処された魔女が宣告人一族に呪いを掛けるという『里見八犬伝』みたいな冒頭に始まる本作品は、火と風を上手く使ったゴシックホラーであり、少ない登場人物をもガンガン殺していくスタイルはハリウッドではあり得ない潔さとグロさで満ち溢れている。迷路のような古城、寂れた墓地など雰囲気も抜群。髑髏から目玉が浮き出したり墓石が爆発したり墓から人が出てきたり演出も楽しい。ガイ・マディンも見習うべき。

主演のスティールは本作品でイタリアンホラーの女王となるが、棺の中に入ってる系の役が多くウンザリしていたようだ。

追記
次の365番目が「血を吸うカメラ」ってのも面白いよね。
古臭いけど外連味のある演出や照明のおかげで面白く見れた。

呪いに関する話や設定は全く荒唐無稽なのに、グロテスクな表現やベルイマンに通じる厳かな演出が作品に見応えを齎していて、まるで文芸作品を見ているような気分にさせられた。(霊魂の不滅を思わせる死者の操る馬車のシーンも古風な趣があって良かった)

ホラーというジャンルではあるけど、恐ろしいというより演出に見入るような作品で、例えるなら吸血鬼ノスフェラトゥやジャック・クレイトンの回転のような作風で気に入った。

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞4作目となるマリオ・バーヴァ監督作品
魔女とみなされた王女に呪われた一族を描いたゴシックホラー。
骸骨の中でジワジワと蠢く目玉や
夜霧の中にスーッとけこむ馬車など
まるでおとぎ話の世界のようで
生気を吸い取られてゆく姿にはゾワゾワさせられた…
内容は至ってシンプルながらも
今まで自分が観てきたゴシックホラーとは比較できないぐらい高貴な作品
yadakor

yadakorの感想・評価

2.0
緩急あるカメラワーク、bgm、高い技術の特撮はもうすでにキャラモノ系古典ゴシックホラー(フランケンとかドラキュラとか)から一段階上とかんじる
ただ仮面かぶった呪われた死体が100年の眠りから覚めるシーンは本当にマヌケで愛くるしいよ(おれはこの愛くるしさがたまらなく好きだ)
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