東宝、モノクロ、メロドラマ
出演者
龍崎一郎、菅井一郎、濱田百合子
若山セツ子、大久保進、赤木蘭子、笠智衆
進藤英太郎、高堂国典、河村弘二、望月伸光、出雲八重子、深見泰三
【内容】
上司の奥さんが…
2人が最初に見つめ合う(かのように見せて本当は見つめ合っていない)切り返しに時間が止まったかのようだ。
海の存在がいつもそばにある、ということがこの2人を美しくも切なくもする、そして海がその哀しみ…
打ち寄せる波に男と女の感情の揺れをダブらせ、砂浜の脆さの如くあっという間に壊れてしまう儚さありきで、だからこそ言い聞かせる私たちの幸福論。なにも気がつかないほど幼いか、知らないふりができる大人か。そ…
>>続きを読む戦災で亡くなった妻の面影を宿す、恩師夫人に心を寄せる主人公(龍崎一郎)
五所平之助らしいメロドラマ。
誰もハメを外さないところがゴショヘイらしいが、そこが物足りなくもある。
19歳というが、いくらな…
声高に傑作と言いたくないくらい素晴らしい映画。『めまい』のような瓜二つの女性への妄執、中年男の若さへの羨望。ドロドロとした要素を上質なメロドラマへと置換する手腕の見事さ。タバコや写真など小道具の使い…
>>続きを読むピアノの音やフラッシュバックに若干の恐怖すら覚え、それぞれが少しずつ崩れていくような様
不在の存在、に立ち現れる存在
若さを考え出すふたり、先に続く人生
かおちゃんのあどけなさを縛るのはまだ早い
福…
感情をセリフに頼らず、波で表現したり、祭囃子を感情の対位法で用いるなど、五所は非凡な表現を駆使する。ただ、龍崎が浜田に魅かれる理由が亡き妻に似ているだけで、浜田の魅力が描き足りない。それに対する師の…
>>続きを読む龍崎一郎に迫られた浜田百合子が必死の表情で「私は幸福、幸福なんです」と叫び、鏡を見つめる表情は己の若さを恐れるかのように険しくなる。けたたましく閉まる扉の音。止められない情動が鬼気迫る。良いメロドラ…
>>続きを読むブルジョア夫婦の邸宅に招かれた男やもめ龍崎一郎が、亡くした妻と生き写しの浜田百合子に惹かれていく。嵐の去った晩にその気持ちを思わず告げてしまう龍崎に対して、浜田は「わたくし幸福なんです」と自分に言い…
>>続きを読む