「"死"そのものが守り神なのだよ」
エドガー・アラン・ポーの同名詩『大鴉』から着想を得た作品で、ポーに取り憑かれたマッドサイエンティストが脱獄犯を利用して恐ろしい計画を実行しようとする物語。
60分という短い本編ということもあり、主人公がひたひたと狂気の淵に陥っていく様をテンポよく描写。まさにマッドサイエンティストの代名詞ことフランケンシュタイン博士を彷彿とさせます。そして彼によって顔を変えられた脱獄犯も怪物を思わせる完成度。
"復讐"が作品のテーマであり、公開当時はセンシティブな内容で、イギリスでは上映禁止になったりだとか。たしかにあの拷問器具を見た時は『SAW5』のトラウマが蘇りました。もう少し展開が欲しい一面もありましたが、観始めたら一瞬で終わるほどコンパクトなので、隙間時間にオススメしたいホラー映画。
映像と同化している大鴉の置物の影が芸術点高い。
2024.6.17 初鑑賞