初、ジャン・グレミヨン監督。空虚の描き方が秀逸だった。ブルターニュの寂れた漁村に華やかで奔放な町娘がやってきたことで崩壊していく人びと。そこに残るものはあるのか。あるとしたら何か。異様な空気が終始つ…
>>続きを読む5人の男女による愛憎劇に見えながらも、実際には、1つの影(シャドウ)をめぐるドラマだったように思う。その影が、ブルターニュ地方の漁村の夜と昼と夜明けに落ちるように、作品全体を通して、見事なショットと…
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ミミは独りで一生懸命働いてきて、貧しく下等に扱われながらも、素敵な人から素敵なものをもらって、心に小さな灯が点って…
火が灯るシャンデリアはミミの気持ちを表していて、とっても綺麗だったな。
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フランスにも「ただれた田舎モノ」(今名付けた)の映画があったのかと驚いたし、しかもこれが傑作。
一方では城主(の息子)や魚卸屋の主人がおり、もう一方には女性、私生児、せむしと周縁化された明快な対立構…
ドロドロしたストーリーで、人間の愚かさを痛感する。夜の海や城の中の暗さと太陽や人々の明るさが対比して描かれており、彼らの言動を皮肉るようである。
モーリス伯爵の城の近くで宿を営む男ジョック。彼が連…
中盤にほんとにモブのひとりになってしまうミミによる終盤の妄想踊りはこの全てを擦り減らして行われる苦しい愛憎劇の中でも純粋の夢で輝いていて良い。白いベールも藁の火を落とすのも美しい。舞踏会の中長引かせ…
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