激動の昭和史 軍閥の作品情報・感想・評価・動画配信

「激動の昭和史 軍閥」に投稿された感想・評価

ウニ

ウニの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

226事件からww2敗戦まで、たった9年だったとは!9年がテンポよく進む構成。9年を概観。

黒沢年雄さんが、本作でも激アツ。冒頭で高橋是清さんがお亡くなりになっておられたのが、かなり悔やまれる。
yma21

yma21の感想・評価

3.5
今まで何を思ったか、引越しの可能性を懸念して
家のネット環境をWiMAXにしていた。
でもあまりにも制限が多く、ついに固定回線に変えた。

ずっと昔には固定回線を引いていたのだけれど、一人暮らしをしたことを期に10GB速度制限がある持ち運び可能なルーターにハマってしまう。
…なぜか固定回線の最大のメリットである『制限がない』ことを忘れて、一人暮らし解消後も
「固定回線より持ち運び可能なルーターのほうがいい。
フットワークは軽くなるし、速度制限が実施されても我慢すればいい。その分安いのだから」と思っていた。
…でも猛反対にあって
ようやく固定回線に戻してみると…
↑に書いてることはフットワークの部分以外思い込みだった。
制限がまずない(物件によっては回線接続が集中しほんの少し遅くなることはあるらしいが)、
そのためルーターでかかっていた速度制限タイムの夜間でもノンストレスでネット可能、
価格はルーターも固定回線も横並びが多いが事業者次第では固定回線の方が安価。
…と分かった。

そのためガンガンこれからは時間が出来たらオンデマンドでも映画を見ていこうと思う。
思い込みって怖いよね。
ちゃんと事実検証することの大切さはすごいね。
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岡本喜八『沖縄決戦』の前の『激動の昭和史』。
冒頭、一部は作者の想像を加えたフィクションだとの注釈があり
いきなり226事件のダイジェストから始まる。
…ナレーションは小林清志。
…ちゃんと銃剣を刺したら血が出て、銃撃を受けたら弾痕が身体に付いてる。
もうこれだけで令和の日本とは違うとまざまざと見せつけられる。

鈴木貫太郎を殺そうとした時に奥さんが「老人ですからとどめはおやめ下さい」って言って重症で終わったんだよなあ…。
それがなかったら『日本のいちばん長い日』の流れにもなってないんだろうな。
凄いよね。
…ちなみにリメイク版はくそだと思います。
やっぱり岡本喜八版が映画としてもホンとしても素晴らしいと思う。

「この時代の陸軍は本当にもうねぇ…」
って言いたくなる程の映画。
でもここに学ばないとそれこそ政治的腐敗というかコントロールの怖さを今でも一般国民は理解出来ないんだろうなあと思うと
やっぱりこういう映画は必要だなあと痛感するよね。
それは日本だけじゃなく世界的にそうだよね。
でも、受け取る人によっては逆の影響もあって然るべきなのがメディアの怖さなんだけどね。

領土拡大なんて昔からどこの国でもやってたことだからある程度は許容できる気がしてくるんだけどそこにはやっぱり迫害された人達がいて、気付かずに酷い人間になった侵略側の人間がいて…
って思うとこの映画に出てくるような陸軍上層部の洗脳にも似た攻めの姿勢って怖いなあと思う。
結局、その結果が行き着く先は原爆投下だっていうのを知っているはずなのに
こういう人達が今の世でも時々いたりするのが怖いような仕方ないような…なんとも言えない気持ちになるよね。

ドイツ側の戦線を淡々とダイジェストで記録映像を流す場面のテンポの良さは凄い。
昔の映画人はすごいなあ…。
…日独伊三国同盟って学生時代習ったけど文字だと実感沸かないけれど映像で見せられると説得力が凄いな。
そりゃドイツの猛攻がどんどん伝わってきたら手を組もうと思うわな陸軍。
そして米英親善内閣を倒す為にクーデターを画策すると。
流れがとても分かりやすい。
…この時点で映画が始まって9分だよ?
凄すぎないかこの密度。

この映画では三船敏郎は海軍の山本五十六。
『日本のいちばん長い日』では陸軍の阿南惟幾。
団体の思想としては対立構造になっている二者を演じるんだから三船敏郎はやっぱり凄い役者なんだろうね。
同じような演技をしてるけど、でも同じ人物には見えないところが上手いよね。

真珠湾攻撃の流れもとってもわかりやすい。
山本五十六がなぜ対米の攻撃に協力するのかがわかりやすくサラっと描写されててちょっと感動した。
邦画のイメージってやっぱりだらだら説明だから(苦笑)
…アメリカから石油を貰えなくなってがんじがらめになっての真珠湾って、山本の心中を考えるともう…。
開戦草案をそれぞれの軍部に持って行って推敲してる時も海軍の上はなんとかして開戦に結びつく文を撤回しようとしてるのが見えてね…。
…その裏で「海軍は(開戦に)確かに同意してるんだな?」って上に聞かれた陸軍将校が間髪入れずに「はい!」って答えてて悲しくなったわ(苦笑)

ちゃんとブン屋の事も描いてて。
国民感情(と陸軍へのアピール)を考えて好意的な記事を書くことを求める上と、
それでも海軍のしてる事を信じて陸軍批判する書き手と、
速攻降ろされる書き手と…怖いなあこれなんだよなあ。
人の上に立つってこれなんだよなあ…。
ちゃんと見極めてほしいよな…。
結局は「毎日は陸軍の毎日でも、海軍の毎日でもない。読者の毎日です」って大逆転するんだけどね。
真実だもんな、勝つしかないわな。
もみ消されるんだけどさ。

開戦の意図をどうするかの一連場面。
海軍は「外交の見通しと欧州戦局の見通し次第で戦争をする場合もあるししない場合もある」と。
陸軍は「対米戦の準備をするならまず開戦かどうか決意を決めるべき」と。
…コロナウイルス関連の緊急事態宣言の扱いをどうするかの政府の動きと似過ぎてた。
全国規模で発出するか感染拡大が生じてる所だけにして順次追加していくかっていうやつね。
でもコロナと違うのは敵が見えてるか、敵がどうすれば収束すると見えてるか否かだよね。
…その後で案を天皇に提出した時の陸軍の迷走具合が凄かった。
ちゃんと「3ヶ月で集結する見込みはなんだ?以前もそのような事を進言したと記憶しているが4年も続いたじゃないか」って突かれていて…。
ここから更に陸軍はブラック化していくんだなあと思うとね(汗)
なすりつけ合いするんだもんな。

やっぱりこういう日本の戦争云々の作品を見る度に思うのは
教科書って結果論しか書かないから当時の軋轢が全く見えない怖さだよな。
こういった内情を描く作品に触れずにそのまま大人になる人も当然いるわけで。
海軍の話とか、反戦とか俺が小学校の時の教科書には全く載ってなかったもんな。
いや、載ってたのかもしれないけど少なかったんじゃないかなと思う。
それは学習を優先してるから仕方ないだろうし、詰め込める視点なんて言うのは小学生には知れてるとは思うんだけども。
でももったいないよなあと思うねえ…。

戦闘機が離陸する場面。
今みたいにランディング場面は撮らずに山中や港から飛び立った直後を特撮ミニチュアで再現してた。
明らかに地面すれすれを飛んでるからおかしいし、どう見てもミニチュアってわかるんだけど、
それが逆に上層部の焦りを象徴しているようでなんか迫るものがあった。
演出の勝利に思えるいい場面。

東条英機はめちゃくちゃ対米開戦に積極的だと思ってたけどそうじゃないんだね。
心の奥ではそうだったかもしれないけど戦闘を避けようとする天皇に絶対の忠誠を誓っていたのは驚いた。
要は陸軍がよろしくなかったわけだな、最終的には。

ハルノートで映画全体の雰囲気がガラッと変わるのがすごい。
東条英機も徹底的に叩き潰す勝利にこだわるあまり…一気にここから敗戦へと突き進む恐ろしさよ。
アメリカ大使館経由の大統領書簡の到着がギリギリで間に合わなかった場面の直後に真珠湾攻撃の場面を入れる悲しさよ。
英領シンガポールを攻略して祝勝ムード一色の日本。
…メディアや政権や声が大きい人にに踊らされる今の日本を想起して怖くなった場面だった。
ちゃんと『目』を持っとかないとね。

国民に向けてのラジオで海軍の猛攻を伝えつつ、画面はどんどん多くの戦艦がアメリカの力で撃墜される様を映す場面。
なんとなく原一男っぽさを感じた。
ここで最近第一線で活躍してる邦画監督の名前が出てこない恥ずかしさよ。
邦画界頑張ってくれー…。

山本五十六の戦死は『連合艦隊』で描いているのかな?
一度観たことあるけど全然理解出来なかったしまた観てみるかな。
アーカイブの国葬映像って貴重じゃない?初めて見たよ。

「新聞が事実を隠すようになったら、日本はおしまいだ」
「今はそういう時代なんだよ」
なんとも言えんセリフだよなあ。

ちゃんと市街戦?敵国の戦車部隊がサイパンにいる現地の一般日本人をガンガン殺して蹴散らす場面が入ってるのが凄い。
どちらかというとアーカイブ以外の特撮場面は少ないのに一気に引き込まれた。
ここは『沖縄決戦』に継承された空気感で凄いと思った。
…玉砕命令が出て軍人も一般国民も次々と自決するんだけど『沖縄決戦』に比べて悲壮感が少ないのが逆に怖い。
演出の徹底って怖い。
だけど東条英機は少なからず戦局を見誤った後悔はあったと。
そらそうだよな、ないのは人間じゃないもんな。
…でもそれなら後悔する前に突き進むべきじゃなかった。
まさにブラック企業。

神風特攻隊で死ぬ前の人の台詞が良かった。
これはフィクションなのかノンフィクションなのか。
組織って、そうじゃない成員がいても組織としての大義を無条件に信じてると見られがちだよな。
良いんだか悪いんだか。
…「新聞記者。
開戦の時には貴様ら何て言ってた?
シンガポールで大勝利した時には?
貴様らなんて言ってた?
"無敵皇軍だ""聖戦だ""万歳万歳"
"さすが東條さんだ""鬼畜米英撃滅だ"
そう言ったのはどこのどいつらだ!
日本中を好戦的にした、戦争好きにしたのは貴様らだぞ。
負け戦になったら"止めたほうがいい"。
たったそれだけのことを言ってなにが立派なことだ。
勝つ戦争ならやってもいいのか?
貴様らは"東條東條"。
勝ってる時にはべた褒めしやがって負けたことはみんな東條のせいにしやがる。
貴様らに責任はないのか?
勝てばいいというその考えが日本を、俺達の日本を滅茶苦茶にしちまったんだ!」
…そして原爆で終わりと。

うーん。
やっぱり岡本喜八版『日本のいちばん長い日』には負けるなあ。
次作の『沖縄決戦』に軍配上がるわ。

『シンゴジラ』を観終わった後と同じような感想かな。
この映画も右往左往する安住の地での東条英機メインだもんね。
あの映画も人間の動きメインだったもんね。
なんだかコロナ禍で浮き彫りになった無能な政治家達を見ているような錯覚に陥ったり、東条英機の意外な苦悩をみて表面ばっか見すぎてきたかなーとか思ったり、戦争とマスコミという面にも深く切り込んでいて非常に勉強になった1本だった。

傑作「日本の一番長い日」への長ーい前日譚のようなスタンスで観るのもいいかも。
にしや

にしやの感想・評価

3.5
勝手に岡本喜八が監督だと思って見てたので、エンドロール見て(あれ!?違うじゃん!)ってびっくりした。ごめん。

2.26事件を皮切りに、なぜ日本が太平洋戦争を起こし、どういう経過をたどったかをフィクション交えながらまとめた映画。
「軍閥」ってタイトルだけど、正直ほぼほぼ「東条英機」だったな…。
正直この辺りの歴史の詳細を理解してない身で見ると、どこが嘘でどこが本当かわからないので勉強してから見たほうがよかったという気も。

虚偽だらけの大本営発表に反旗を翻した毎日新聞の新井五郎のくだり、(めっちゃマスコミ上げるな~)と思ったけど、あとで特攻隊員に「開戦の時、貴様ら何と言った? 討て皇軍だ、聖戦だ。万歳、万歳。さすが東条さんだ。鬼畜米英撃滅だ。そう言ったのはどこのどいつだ! 日本を好戦的にした、戦争好きにしたのは貴様らだぞ! 負け戦だからやめたほうがいい、たったそれだけの事を言って何が立派な事だ! 勝つ戦争ならやってもいいのか!? 貴様ら東条東条、勝ってる時はベタ誉めしやがって、負けてくると皆東条のせいと言いやがる。貴様らに責任はないのか!?」と詰られてて、(こういう切込み方をするための布石だったのか!)と、オオッとなった。

懲罰徴兵で巻き添えをくって激戦地フィリピンに連れていかれたメガネの初老男性が可哀想だった。
軍閥と題されているけどひたすら東條英機
本土決戦を断固主張したってイメージだったけど、総理大臣になった時には陸相の立場と総理の立場で板挟みになりながらも忠臣ゆえ昭和天皇の意向に沿って戦争回避の道を模索していたことは知らなかった!結構勉強になる映画!
1970年作品。時代の細かいこと分かってないので、真剣に見てないと、陸軍、海軍、誰が誰か不明になる感じでした。。戦況の真実を報道して賞賛された新聞記者に、勝てる戦争ならして良いと、新聞で戦争を煽っておいて、負けそうになったら政府批判をして、戦争を賛美していた新聞社に責任はないのか、と問う感じのところ、納得すぎた。
kumi

kumiの感想・評価

3.7
二・二六事件から敗戦までの9年間を
描いているが、駆け足なので脳内で
追いつくのが大変だった。
わりとショッキングなシーンが多い。
2.26から原爆投下まで、戦争へ突入していく流れを、陸軍・海軍の軍閥目線から切り取って時系列に描写されます。
会議を開けど結論出ず、何の進展もしない。各々の邑の体面・利益を最優先し、大局的視点に立てない。そして、妥協と期限と都合の良い希望的観測をたっぷり入り混ぜて、誰の責任なのかわからないまま、会議の『空気感』でよくわからないまま決まっていく。
正直、今でも社会人なら誰しも経験している事ではないでしょか。本質的な所は、今もこれからも変わらないし変われないのでしょう。

今はアメリカの、ある程度、道徳的統治が終戦後実績としてあるので、開戦は誤った判断と断罪できますが、当時は本気でこのままでは日本が無くなる と強烈な危機感があったのでしょうから、極悪人と責める気にはあまりなりません、、。私の感覚、間違ってるかもしれませんが、、。

広い視野を持って、多方面からよく考える。耳触りが心地よい方針には疑問をもち、疑問点には空気に流されず一大決心して意見を言う事が大事ですね。

とはいえ、自分に出来るかなぁ、、。

色々考えさせて頂いた映画でした。
すー

すーの感想・評価

4.6
この表現あってるかわからないのですが…

ゾクゾクした。
血気盛んに開戦に向かって突っ走る軍隊vs外交で決着つけるべきとする天皇と文官。どちらも日本の現状を憂いているのは確か。

もはや青年将校たちを政治家が抑えきれなくなったために台頭し首相の座についた東條英機。
文官vs軍隊だった構図がやがて陸軍vs海軍になってゆくのだな。
そのうんこみたいなプライドと責任のなすりつけあいが日本を先の見えない長期戦にいざなった。ことがよくわかる映画でありました。

子供のころ母が私に言っていた。「ドイツもイタリアも戦争を起こした代表格がいたのに日本はこの人っていう戦犯がいないの。卑怯だよね」って。

東條にも迷いを感じる。軍隊にいたころは強気論者だったけれど首相になったとたんに天皇のお気持ちを汲みし揺れる。戦時中はもう進むしかないから断固強硬派になっていったけれど。

では戦争を起こした張本人はなんだったのか。と考えると軍閥内の意地やプライドが肥大化した所以としか考えられない。

このころに至ってはそう遠い歴史ではない幕末維新の志士たち。軍部は彼らの血を感じるがごとくバカ熱い。戦わないことを臆病と呼び、怒りを政治家にぶつけた結果暗殺に走る(一人殺したところで世界はかわらないのに)そしてついには自分も死んじゃう。そこに何の意味があるのか。
ちゃんと話しあってお互いにwin-winの道をつくろうぜよという竜馬の思いは届かず、みーんな熱い志掲げることに重きを置き過ぎて犬死にしたがるの。

そんな熱い志なんざ、時代がかわれば一瞬で価値観変わるって。今ならわかるけど、私もこの時代の男子だったら竹やり振り回してた気がするんだよね。

話がそれました。

新井記者が戦況の真実を新聞に書き、大変評判がよかったこと、それに陸海軍も同調し「真実を書いてくれた」と喜んだ、この流れは見ていてはうれしかったのもつかの間、東條に瞬殺され、より一層言論統制がひどくなる。言論の自由が奪われること、これが一番怖いことだと思いました。


新井記者がまさかの加山雄三だとあとから知り、驚きました。加山雄三にも若く細身の時期があったのですね。とても純粋な目をしていました。
おじさんになると顔が四角くなるという説をよりいっそう強固なものとしました。ロバートデニーロ、高橋英樹に続く顔面成長率を争うかもしれません。
Hy

Hyの感想・評価

3.5
劇中、黒沢年男演じる特攻隊員のセリフ
正確ではないですが

勝てる戦争なら良いのか?
勝ちにこだわるこんな日本が嫌いだ
日本が負けるためなら命を捨ててやる

竹槍事件とこれに端を発した250名の懲罰徴兵
この映画で知る事が出来ました
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