あゝ予科練の作品情報・感想・評価

「あゝ予科練」に投稿された感想・評価

大映と東映は、何かに取り憑かれたように特攻映画を作った時代がある。本作もその一本。前作の「あゝ同期の桜」のような強いメッセージは見られない。西郷輝彦と谷隼人にスポットが当たっている。青春映画ぽくも見える。ただお決まりのフォーマットにさすがに当時の人も辟易した感がある。特撮は、矢島信雄。矢島特撮は、結構ケレン味があって嬉しい。しかし、実写映像が多いのは辟易する。
日本映画専門チャンネル 9/4放送分

『戦後75年 特別企画 2カ月連続 鶴田浩二と特攻隊 ~東映戦記映画傑作選~』

ぎりぎり白黒映画がまだあった昭和43年の作品。
私は舞台となってる茨城県笠間市の筑波海軍航空隊記念館へ行ったことがあり、校舎や号令台もそのまま残っていたのを見て大変興味深かった。

冒頭、恋人の素子(大原麗子さん)からのラブレターを読まされた和久(西郷輝彦さん)が宮本上曹(伊丹十三さん)に殴られて、思わず酷い~‼︎と叫んでしまった。

本編で何度も歌われる日本の軍歌「若鷲の歌」(わかわしのうた)別名「予科練の歌」は、1943年(昭和18年)の戦意高揚映画『決戦の大空へ』の主題歌。
作曲は古関裕而先生(連続テレビ小説エール!の主人公のモデル)
本作では主人公の西郷輝彦さんのカバー版が主題歌として用いられている。
大海原へ散っていった若者たちへ追悼の思いを込めて歌ってみたい。


〜あらすじ〜

「あゝ同期の桜」「人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊」に続く東映戦記三部作の完結篇となる戦争巨編。二十歳にも満たず特攻して散った予科練生らの短い青春と、希望、夢、肉親など全てを断ち切って散華していく姿をダイナミックに描く。昭和18年春、日本海軍の要請に応えて土浦海軍航空隊に入った予科練習生たちは、歴戦の勇士として尊敬を集める桂(鶴田)のもと、自殺者も出るほど過酷な訓練に耐え、愛する人のために南太平洋へと特攻出陣する。(日本映画専門チャンネルより)
予科練の訓練生が巣立って戦地へ行って特攻となり散るまでのドラマ。
かなり豪華な出演者で役回りは少々忖度してる感じ。

派手な戦闘シーンは控えめで訓練生や家族たちの心情を描いている。
当然結果は揺るがないから相変わらず夢も希望も無いストーリーなのは仕方ないけど勉強のために観なきゃと思う。
mh

mhの感想・評価

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モノクロなので古そうだが、任侠ものが飽きられてきたころに作られてる。藤純子はもう引退間近。制作年順だと「ああ江田島」→「ああ予科練」→「ああ海軍」とのこと。構成はどれもけっこう似ている。
前半は予科練の生活を再現しててどことなく、江田島のドキュメンタリー「勝利の基礎」っぽい。
リアリティを追求したせいか、それともこの映画の制作当時の反戦の流れを汲んでか若者たちはわりと生意気に設定してある。それがかえってドラマっぽさを加えてる。
後半からは特攻。前半脱落組が合流するのはいい伏線。
生徒たちが実家に帰ると、両親たちはみんな戦争反対の立場だった。あんまリアルじゃない感じ?
東映の看板スター、鶴田浩二×藤純子が笑えた。自分に似てる手彫りの仏像渡してどうすんだ? いい役与えないといけない事情はわかるけど、それがなんで仏像に帰結したのだろうか。
坊主の若者鑑賞勢にとっては、みんな美形でかなりいい一本。
ミニチュア撮影も控えめでちょうど良かった。
地味だがしっかりとしたドラマで、地味だがしっかり面白かった。
三四郎

三四郎の感想・評価

3.0
父母も花にもがもや草枕旅は行くとも捧ごてゆかむ

-父や母が野に咲く花だったらどんなにいいだろう 旅に行くにも捧げ持って行くことができるのに

俊夫と姉の関係いいなぁ。仲睦まじい姉弟。
「姉さん、そろそろ結婚しろよ」
「急に何を言い出すのかと思ったら。…覚えてる?僕の理想とする男性と結婚してくれって」「ああそうか、言ったっけ」「早く見つけて。そんな素晴らしい人」「弱ったな」「冗談よ」
このお姉さん役の女優さん、エロキューションが良い。舞台の人かしら。

一郎の夢を見た女学生は大原麗子だったのかぁ。可愛らしい手紙だった。

なんとなく東宝らしい特撮のダイナミックさがないから、東映映画かなと思いながら観たが、やはり東映だった。
映画会社によって戦争映画の撮り方が違う。

このレビューはネタバレを含みます

予科練(海軍飛行予科練習生)に志願してくるのは16才の少年たち。
まだ成人にも満たない子供たちが、搭乗員を夢見て訓練を受ける。
が、成績が悪いと罷免されることもあるし、ついていけなくて自死する者も出てくる。

まだまだ飛行時間もわずかで、訓練も足らず、250キロの爆弾を積んだら飛ばすことすらままならないようなヒヨッ子どもに特攻を命ずるなんて。大本営、非道極まりなし。

特攻で若い命を散らした者の家族の慟哭。
東京空襲で家族全員を失った搭乗員の悲痛。

戦艦大和を特攻作戦で沖縄に出撃させるって時点で、起死回生なんて無理なことは分かっていたはずなのにね。
ヒヨッ子どもの特攻なんて焼け石に水だったろうに。
こんな作戦は外道の下の下だ(ノ`Д´)ノコノヤロー〰💣💥

大勢の上官たちの中で、鶴田浩二が唯一の善意を演じていて好感が持てた。
初村山新治。深作もびっくりの人間敷き詰め映画。明らかに記録映像の部分は置いて、飛行する航空機の映像が真に迫っており驚いた。
昭和18年、太平洋戦争が激化する中土浦海軍航空隊に和久一郎(西郷輝彦)ら新入隊員が厳しい訓練に励んでいた。
やがて戦局が悪化した日本軍は航空経験が不足している若い隊員らに特攻を命じ…。

特攻隊モノは結構好きですが、コレは初鑑賞。

反戦作品でも、賞賛作品でもなく、わりと淡々と当時の状況を描いています。

その為ストーリー展開には感情をそこまで揺さぶられない。
逆にリアリティーはあるとは思います。
実際の特攻隊映像も結構入ってますし。

戦争というものにフラットな状態で考えるには良いでしょう。