陽はまた昇るの作品情報・感想・評価・動画配信

「陽はまた昇る」に投稿された感想・評価

1970年代後半から80年代にかけての「ビデオ戦争」の前日譚。

「ビデオ戦争」とは、家庭用ビデオレコーダーの規格をめぐっておこったメーカー間の開発競争のこと。中でもソニーのベータマックスが1歩抜きんでる形であったが、当時弱小メーカーとされた日本ビクターのVHSに松下電器等巨大メーカーが参入したことで、VHSに軍配があがり、世界統一規格にまでのし上がった。

本作は、ベータマックスが開発され各メーカーがベータ規格に参入しつつある中で、独自規格であるVHSの開発を急ぐ日本ビクタービデオ事業部の戦いを描く。
「半沢直樹」に代表されるような会社組織への絶望が背景にある作品とは対極に位置し、高度経済成長のなかにあって、個の情熱が組織を動かす、という「希望」に裏打ちされた作品と言えるのではないか。

もっとも、バブル崩壊後の混迷の最中に公開されたことは、絶え間無い発展を当然視しえた時代への郷愁が根底にあるのかもしれない。

この視座に立つのならば、「陽はまた昇る」の意味は企業再生の意味だけでなく、沈みゆく日本社会への慰めにも似た意味を帯びてくる。(ちなみに、これ以外にも作中何度か太陽がのぼるビデオ映像が流れることもこのタイトルの意味ひとつだろう)

単純に見てもすごく面白い作品。プロジェクトX劇場版みたいな感じ。これが興行収入4.2億円なのはほんとに謎。
だい

だいの感想・評価

3.3
1980年代の家庭用ビデオ規格競争を、VHSを開発した日本ビクター社視点で描いたドラマ。

ぼくが物心ついた頃には、ベータマックスはもう完全に日蔭の存在になっていて、名前は知ってるけど見たことはないくらいの存在感で、
そんなだから逆に、劇中で繰り広げられるぼくにとって未知のエピソードの数々が、とても新鮮に楽しめた。

他の人のレビューに、これは勝者の歴史であって、実態は松下による圧力がうんぬんかんぬん、
ってあって、まあベータ側から見たらいろいろ言いたいこともあるのかもしれないけど、
ただ少なくともビクターの開発部から見た視点でぼくらは感情移入して歯軋りしたり快哉を叫んだりしてるわけなので、これはこれでいいんじゃないですかね。
そして少なくとも、子供時代のぼくには、お小遣いで買うビデオテープは長時間録画こそが正義だったので。

それにしてもね、登場全社が実名ってのがこの作品の一番のポイントだと思いますわ。よく知ってる会社ばかりが出てくるから入り込みしやすい。
当時の力関係がわからないので言外のニュアンスとかは察することができないのだけれど、それでも感じる松下の強さよ。

家庭をどの程度顧みるかで親子間の葛藤があったり、劣勢からの大逆転カタルシスがあったり、実話を下敷きにしっかりエンタテインメントしてる構成はいいな。
いや、ベータはこうで~、みたいなこだわりのあるAVヲタクとかじゃなければ万人が楽しめる佳作だと思いますよ。、
AyuAyu15

AyuAyu15の感想・評価

3.9
ビデオ開発のエピソードの映画なんてあったんだ〜、どんなかな?と思って観てみた。

下町ロケット🚀っぽい!
こんなことがリアルにあったとは…
でもまぁたった108分に纏めてあるんだから色々省略や脚色はあるし、俳優のカラーで見ちゃうし、現実はもっと複雑でこんなんではなかっただろうけど。

でも私もbetaとVHSの間で消費者として揺れた世代だし、こんなエピソードがあったとは!と今更わかっておもしろかった。
そしてもう殆どビデオが消えてしまって今度はDVDやCDなんかも消えようとしている今、簡単じゃない色んな人間ドラマがその度にあるんだよなぁ〜と言うことを思い起こさせてくれた。

人ひとりひとりを、そしてその繋がりを大切にし、夢を追いかけ、そのことを誇りに思い負けず、真っ直ぐで誤魔化さず、それで家族にも部下にも取引先にも慕われ、上司にも最終的には認められて…
なんて、なかなか無いよなぁ。

でも単純に、こんな風に何でも『人柄』で上手く行けばステキなのになんて夢が見られて、ちょっと元気になれる映画ですた。
プロジェクトX的な開発物語が好きなので本作も感動しながら観た。
実際はもっと泥臭い事もあって、穿った見方をすると現実離れしてるなーと感じる所もあった。
それでも、ベータ、VHSの流れを当時ユーザとして体験したので、携わった人達の苦労がしのばれる。
nomiryu

nomiryuの感想・評価

4.1
やっぱ好きなのよ、こうなんか、頑張ろうってなる映画、単純なもんで
ちくわ

ちくわの感想・評価

3.8
日本の技術力の素晴らしさはもちろん、サラリーマンの熱意、情熱、人間力を見た。

普通にどブラック会社だけど、働く人たちのユーモアと熱意があるからなぜかめちゃくちゃホワイトに感じるw

技術開発はもちろん、何より日本人の人間力が生み出したモノよね。

うーーん、、
ちょっと昔が羨ましくなった。
今にはない人間味よ。
そーだったのか!VHS!
1時間の録画限界が2時間になるまでの話。このおかげで、映画のレンタルも可能になった。プロジェクトXも劇画タッチになると、なんとドキドキする展開。面白かったなあ。Amazonプライムで観られるよ。
VHSの誕生秘話もそうだけど、それ以上に日本人の仕事に対する向き合い方の真摯さと誠実さに感動した。
これこそが日本人の誇れるところよ…。

名シーンはいくつもあるけど個人的には、タバコをふかしてる時の背中や、うどんをすすってるような、何気ないシーンが心にきた。
Natsu

Natsuの感想・評価

4.0
一緒に働く全ての人を大切にし、VHSという商品開発の先頭に立っていった実在の人物を描いた作品。

VHSという素晴らしい商品が出来上がったのは、技術開発だけではなく人を思いやる温かな心を持ったリーダーがいたからだと感じた。

有名な俳優さんが多数出演。今時の激しい展開はないけれど、観終わった後に心に元気がもらえる作品だった。

プロジェクトXでも紹介されたことがある人物とのこと。そちらも観てみたいな。
hamaDa

hamaDaの感想・評価

4.1
人ありき。まさにこの一言にかぎります。諦めない、屈しない、情熱を途絶えさせない。1人1人の力が生んだ実話ドキュメンタリー。古い作品だけど、今10年働いて思う。今も昔も仕事で大切にしなきゃいけないことは変わらないと思う。やっぱりヒートハートが大事。
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