『アンダルシアの犬』や『黄金時代』で同定された作家的特徴をあっさりと脱ぎ捨てて、馬鹿馬鹿しく、チャーミングで、時に過酷なラヴ・コメディーを撮ってしまうブニュエルの身軽さ、そしてそれがまた傑作と呼ぶべ…
>>続きを読むほとんどの殺人は全く画面に映されず、前半に出てくる宿敵二人との対決のみが映される。そして歌は何度も映される。踊りのない、デュエットもないミュージカル映画。目立たない長回しも含めて、ずっと禁欲的にとら…
>>続きを読む確かにブニュエルって言われなければ絶対に気付けないくらい署名性は低い、強いて言えば踊り子の脚やら巨大資本に対する敵対心やらか。脚本主義のブニュエルらしく話はよく出来ているが、どうも全体的にぎこちなさ…
>>続きを読むアルゼンチンから油田を経営する兄に会いにやって来たタンゴ歌手の妹が、兄殺しに関わるボスのクラブで働きながら、事件の真相を探る物語。面白く観れた。シリアスな犯罪物だが、随所に歌が混じったミュージカル仕…
>>続きを読むこれは馬鹿らしいが、しかし清潔な恋愛コメディーだ――ルイス・ブニュエル
ブニュエル監督が初期3部作から15年の時を経て手掛けた復帰作。メキシコ時代の第1作となるエンターテイメントな歌謡アクション映…
ブニュエルのメキシコ時代最初の映画でこれまでのシュールレアリスムは影も形もない軽快なミュージカルになっている。誘拐事件が起き、グランカジノを舞台に歌手に変装して事件の捜査に乗りだす男女が描かれる。単…
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